都心に残る昭和をライカで。
まったく一体全体どういうわけなのか、自分でもわからないのですが、昭和っぽい風情に出会うと、否が応でもシャッターを切ってしまうのです。
なんかこう、もう少しキラキラフワフワ明るくて可愛くて爽やかな写真を撮ったらいいのに、と自分でも思うのだが、どうしてもこう、ちょっと薄暗い昭和な風情に引っ張られてしまうのだな。生まれ育ちが昭和の小樽だからでしょうか。
でも、写真好きな人に決して少なくはないですよね、そういう昭和風情偏愛型の人(笑)。
今日も今日とて撮影してしまいました。
意外と都内に多い、突然予告なく、ひょっこり顔を出す、昭和。
そして、そんな意図せぬ昭和写真愛は、ライカを使い初めてから、爆速で高まったような気がしています。M型で、かなり絞って、パンフォーカス気味にしっかりこってり写すのが好きになって、余計に。不思議だなぁ。
ミラーレス一眼とかで、F値の数字の小さいレンズを競うように入手して、後ろをとろけるようにボカす楽しさ、もちろんわかります。
なんだけど、M型ライカが、言ってくるんですよ。
もっと、全体を、ごらんなさいよ、楽しみなさいよ、と。
一時は、「後ろボカさないとか、全然ありえないんですけど!そんなのスマホ写真といっしょじゃん」とか思ってたんですよね。
でも、それがやっぱりライカの不思議さなのかな、ライカだと、むしろ、いたずらにボカしたくなくなるっていう。
ほんの少し前まで、F4?暗っ!そんなレンズ使えない!とかも思ってたんですよ。
それが、エルマー90mm F4を使い出したら、「そんなのかんけーねー」(古)ってなったんですよね、ものの見事に。
で、しっかりパンフォーカス楽しむようになると、余計に昭和風情が愛おしくなるという、この不思議。
探してないのに出会うのです。間違いなく令和、2023年3月ですが。
都内で意外とひょっこり顔を出す、昭和スポット。
昭和に呼ばれている女、それは私。
それにしても、赤い鳥居って、ものすごく迫力ありますよね。in 雑司ヶ谷。
上の写真、現像次第ではものすごい迫力になってしまって、子どもの頃TVで見てトラウマになった映画「この子の七つのお祝いに」を思い出し、今だ震えてしまった。(これでも)少し爽やかな色味で現像。
こういう写真は、現代レンズを使えば、もっと被写体がぐっと浮き出ると思うけれど、1950年代のエルマーでもいい感じ。
昔、小樽で、親戚のおばが、ひいばあちゃんの代から続いていた「飯田美粧院」を営んでいたのですが、その入り口を思い出しました。
しばし昭和へのトリップをご一緒していただき、ありがとうございました。