閲覧注意。切なくて可愛らしい透明骨格標本と
以下に出てくる写真、ニガテな方がいらっしゃると思うので、要注意でお願いします。
先日、作曲家の春畑セロリさんと久々にお会いしまして、「そうそう!これを渡してって頼まれたんだった」と小さな瓶をもらいました。
それは生物の研究者、蝦名元さんからのプレゼントで、セロリさん、ちょっと微妙な表情。心配そうな感じ。
「メダカの骨格標本だって」
なぜ蝦名さんが、
それを私に渡そうとしてくれたかというと、お礼だ。たぶん。
セロリさんが音楽と美術と生物学とをリンクさせたワークショップ・シリーズを開いていて、私は毎回レポート記事と撮影を担当していたのでした。
シリーズも完結し、蝦名先生の生き物についての楽しいお話が聞けなくなっていて、ちょっと寂しく思っていたところでした。
思わぬプレゼント…
蝦名さんはワークショップに何匹も可愛い生きたカエル連れてきたり、珍しい蝶の標本とかも持ってきてくれて、毎回子どもたち大コーフンでした。
なんだろう。
ちょっと恐る恐る袋から小瓶を出してみました。
直径2cm、高さ3cmほどの瓶です。
はい、写真、行きますよ。
マクロレンズで撮ったやつですよ。
ちょっと大きく出ますよ。
なんでもこれは、「透明骨格標本」というものらしく。
生き物の骨格をよく観察するために、いろんな専門の薬品を使い、筋肉を透明にして、骨を染色した標本です。
普通の骨格標本とは異なり、バラバラの骨をあとから組み立てるのではなく、生きていた状態と同じ位置関係のまま、骨格を観察できるのです。
…ということなのだが、
しばらく見つめていたら、なんだか、とても、フラジャイルで、美しくて、切なくて、繊細で、その透明感が神秘的で…
これはアートだ!
と思いました。
実際、薬品をしみこませて抜いて…という工程が必要で、メダカの骨格標本の制作にも2〜3週間もかかるそうです。
すごいもの…いや、すごいコをいただいてしまった。
帰り道に考えていました。
そうだ、こんな美しいコは、綺麗に写真に撮ろう。もちろんマクロレンズを使って。アートな被写体になっていただきましょう。
小瓶に光をあててみました。
なんということでしょう。
まるで、光り輝くビーズのように骨やひれが美しい。
はい、次、ドーンと大きい写真いきますよ。
ピンクと、エメラルドグリーンがなんとも美しい。
硬い骨と柔らかい骨で、色を分けて染められるそうです。
名前をつけました。
「エメラちゃん」にします。
エメラちゃんの住まい(小瓶)は「立てておいてだって」とセロリさんから聞きました。なので、下から覗いて撮ってみました。
おもしろい顔だね。
いろいろなバリエーションを工夫して撮影できそうなので、
これからたくさんモデルになってもらおうと思います。