アニメを観たら「新プロジェクトX」が心配になった~NHKは大丈夫なのか?
「戦隊大失格」というアニメが放送中。
「戦隊大失格」の世界観はこんな感じです。
まだ第1話しか観てないので「戦隊大失格」がどのように進むのかわかりません。
ただし
なのは現実世界も同じです。
2次元アニメの設定だけではなく、私たちが生きている3次元の世界でも「これはリアルです」コンテンツは怪しい。
どこまでリアルなのかかなり怪しい。
テレビ番組「テラスハウス」は「リアリティーショー」などと言っていました。
しかし「リアリティーだけでエンタメとして成立するわけないだろう」がほんとうのリアリティー。
「テラスハウス」は悲劇的な終わり方をしました。
・NHKがまさかの「新プロジェクトX」放送開始
他方、2024年4月から新番組がスタート。
NHK「新プロジェクトX」。
元祖「プロジェクトX」は2000年~2005年放送。
約20年ぶりに「プロジェクトX」が復活。
私は「新プロジェクトXって大丈夫か?」と思ってしまいます。
この20年で世の中は大きく変化しました。
大きな変化は「ネット社会」です。
2000年代前半はやっと2ch(現在の5ch)が出てきたくらいです。
ブログですらかなり先進的な人しかやってませんでした。
今はだれでもSNSやYouTubeを個人的に持つことができます。
そしてSNSやYouTubeで誰でも情報を発信することができます。
もし「新プロジェクトX」でおかしなところがあれば誰でも「これっておかしい」と言える時代になりました。
番組で取り上げたプロジェクトには参加したけど、今は別の世界に生きている人たちもいるはずです。
ある会社のことを「新プロジェクトX」で取り上げた。
けど番組放送時にはすでにその会社を退社した。
「プロジェクトX」でおかしいところがあっても会社に残っていれば「美談にしてくれているんだから黙っておこう」となるかもしれません。
しかし退職して会社に義理立てする必要がない人は「あのプロジェクトは私も関わった。けれども事実と違う。やらせだ」だとSNSやYouTubeで言えます。
「戦隊大失格」と「テラスハウス」を例に「リアリティーだけでエンタメとして成立するわけないだろう」と書きました。
「新プロジェクトX」も同じです。
いや「新プロジェクトX」はドキュメンタリー。
エンタメよりもより正確な内容が求められるのがドキュメンタリーです。
・NHKは「ジブリと宮﨑駿の2399日」でもやらかした
「テラスハウス」はエンタメです。
エンタメを事実だけで成立されるのは99%不可能。
だったら最初から「事実だけで構成してない」と言えば良い。
「実話に基づいたフィクション」
この絶妙な言い回しを使っている映画があります。
エンタメを事実だけで作るのは不可能だと割り切っています。
しかしドキュメンタリーだと「実話に基づいたフィクション」という逃げが使えません。
2023年12月にNHKは「ジブリと宮﨑駿の2399日」を放送。
宮崎駿監督に密着したドキュメンタリーです。
私は「ジブリと宮﨑駿の2399日」を全面的に否定はしません。
しかし「うーん、これはどうなの?」という意見が多かったようです。
たとえば漫画家の山田玲司先生。
YouTubeチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」で「ジブリと宮﨑駿の2399日」のことを次のようにおっしゃっています。
「ドキュメンタリーの中で恣意的にやりすぎ」
「それやっちゃダメなやつ」
「自分の映画でやれよって話」
かなり厳しい評価です。
以下は私の解釈です。
たとえば「宮崎駿監督が薪を割るシーン」。
「ジブリと宮﨑駿の2399日」では宮崎駿監督が薪を割るシーンがやたらと出てきます。
本来、宮崎駿監督の映画製作とあまり関係ないと思います。
「薪を割るシーンを使うとうまい構成・演出ができる」と思いついちゃったから、宮崎駿監督が薪を割るシーンがやたら出てくるんじゃないの?
これってドキュメンタリーとしてNGでしょ。
「山田玲司先生はこんな感じのことを言いたかった」のだと私は解釈しました。
エンタメに比べてドキュメンタリーは厳しい。
事実から離れることが許されない。
制作側が勝手にできる構成・編集の幅がものすごく狭い。
ドキュメンタリーであまり自由に構成・編集をすると「ドキュメンタリーなのに恣意的すぎる」とすぐ批判されてしまいます。
・「実話に基づくフィクション」が許されない「新プロジェクトX」
この狭間で「新プロジェクトX」番組製作スタッフたちはライン越えをしないか?
事実の捻じ曲げ・過剰演出・不都合な事実のカットなどなど・・・
2000年代前半なら「あんな都合の良い話がある訳ないだろう。だってテレビだぞ」と事情を知っているも周りに話して終わりでした。
今はこのような内容を放送した場合SNSやYouTubeで番組が晒される危険が高い。
ただでさえNHKは「とっととスクランブル放送にしろ。合法的な受信料どろぼうめが!」と思われてしまっている感じがあります。
NHKに対して厳しい世論の中で「新プロジェクトXをよく始めたなぁ」と勝手に心配してしまいました。
マクロ的なリスク管理として「新プロジェクトX」を放送するのはかなり危険だと思います。
なにか問題が起こればプロジェクト大失格で済まされずNHK大失格と言われかねないのですから。
note記事は以上です。
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