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マイナ保険証はこうしてつまずいた!元公務員が明かす理由

公務員👉無職おじさんの「ありのこ」です。

2023年に潰瘍性大腸炎かいようせいだいちょうえんという病気(=難病)のため国家公務員を当てもなく退職。

「後期高齢者である母の通院」について以前にnote記事にしました。

今回はそのnote記事の続きです。

以前のnote記事

後期高齢者の母がマイナ保険証で引っかかる点

を書きました。

簡単に言えば「マイナ保険証ってめんどくさいよね」という話。

具体的には4つの点を指摘しました。

①顔認証の時にマスクを外す
②マイナカードの向きが決まっている
③奥まで入れてないのに気づかない
④2回「はい」「いいえ」の質問がある

この4つの点を詳しくお知りになりたい場合は以前のnote記事を読んでください。

以前のnote記事タモリ世代の母が苦戦!マイナ保険証4つの引っかかりポイント

ここから以前のnote記事の続きを書きます。
元国家公務員の視点から書きます。


・マイナンバーカードと同じ失敗をするマイナ保険証

マイナ保険証ってマイナンバーと同じ失敗をしてます。

・一気に普及できなかったマイナンバーカード

マイナンバーカードの普及失敗した大きな原因は「最初に一気に普及できなかった」ことです。

もう忘れてしまった人も多いでしょうが、最初はマイナンバー通知カードというのが郵送で送られてきました。

マイナンバーカードとは違います。マイナンバー通知カードです

各地方自治体が郵送をやっていたのですが、マイナンバー通知カードの郵送が予定よりも遅れまくりました。

マイナンバーカードがはじまる最初の段階では「なんか作らないといけないのかなぁ」という雰囲気ふんいきもありました。

しかし郵送が遅れるにつれて「マイナンバーカードなんて作らなくてもいいや」って感じになってしまいます。

マイナンバー通知カードが来た時には

「近所の山本さんがマイナンバーカードを作ったけど役所での手続きがクソめんどくさいって言っていたよ」
「職場の渡辺さんも同じことを言っていた。やっぱりそうなんだ。じゃあマイナンバーカードを作るのはやめておこう」

となってしまい、結局グダグダに。

最初の雰囲気をぶち壊したせいで、マイナポイントなどいろいろ苦しみながらマイナンバーカードの普及を長い時間をかけて続けていくことになります。

・一気に普及できなかったマイナ保険証

マイナ保険証もスタートダッシュに失敗してしまいました。

2021年10月から本格運用が始まっています。
しかし2024年9月の時点でマイナ保険証の利用率は9.9%
10%にも達していません。

こうなるとあとはグダグダで行くしかありません。

2024年12月から紙の健康保険証が発行されなくなると少し騒ぎになりました。

しかし紙の保険証が新たに発行されなくなるだけで、12月時点で有効な紙の健康保険証はしばらく使えます。
その健康保険証に書いてある有効期限までは使えます。
だからマイナ保険証のグダグダはしばらく続きます

・理屈じゃない めんどくさいとか便利とかを考えている

マスコミは国民の意見を反映していない」とは私の有力な考えの1つです。

私は元国家公務員ですが本省ほんしょう勤務ではありません。
〇〇省で仕事をしていたわけではありません。

私は出先機関に勤務していた事務系公務員でした。

出先機関という現場にいると国民の皆さんのことが本当に良く分かります

圧倒的大多数の国民はそれほど理屈を考えていません
自分では理屈で動いているように思っていても、外から見ると「雰囲気」「めんどくさいかどうか」「便利かどうか」などなど・・・理屈とは無関係な理由で動いています

マスコミはインテリすぎるんです。
マスコミが唱えている理屈なんて大多数の国民は考えていません。

思想的に右か左かなんて本当に関係ない。
インターネットで政治思想を語っているのは全国民のうちごく少数です。

制度を作る高級官僚もマスコミに匹敵するほどのインテリです。

だから「大多数の国民が理屈なんて知ったことではない」ことを直感的にわからない

官僚の周りには頭の良い人たちしかいないから。

マイナンバーカードやマイナ保険証は大多数の国民にとって簡単な話です。

すっごく得をするならやる
少しでも損をするならやらない
すっごく便利ならやる
少しでも不便ならやらない

etc…

4つしか書きませんでしたが、ほとんどの人がこんな単純なレベルで「やるか」「やらないか」を決めています。

太字にしましたが、大多数の国民は「少しでも不便ならやらない」んです。

「少しでも不便ならやらない」ことを話すために以前のnote記事で「マイナ保険証でめんどくさい点」を書いたのです。

・対面のくちコミほど怖いものはない

そしてマスコミや高級官僚があなどっているのが口コミです。
ネットも口コミと言えるかもしれません。

しかし最も侮ってはいけないのはリアルな対面たいめんくちコミです。

後期高齢者には後期高齢者のコミュニティがあります。

新型コロナウィルスの流行で減りましたが、病院が高齢者がおしゃべりする場所になっていたこともありました。

最近だとドトールとかマクドナルドでお年寄りが集まっています。
そしてよくしゃべる。

そのおしゃべりで

「近所の山本さんがマイナ保険証を病院で使ったんだって。でもすごく不便だて言っていたよ」
「うちの旦那も同じことを言っていた。やっぱりそうなんだ。じゃあマイナ保険証を作るのはやめておこう」

となったらもう致命傷です。

いくら政府が広報をしても効果がほぼない。

「対面のくちコミしか勝たん」状態。

そして何ごとでも「悪い話ほど早く広まる」ので手が付けられません。

私にとっては他人事ですが「マイナ保険証ってどうするのだろう?」と心配してしまいます。

マイナ保険証を急ピッチで普及させるに事実上の強制しか手がないように見えます。

しかし強制をすれば国民の反発はすさまじく、時の政権を揺さぶる可能性もありますし・・・難しい状況だと思います。

note記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

マイナ保険証シリーズ
次回最終回です。

大変申し訳ないですが最終回は有料記事となっています。

記事タイトル:マイナ保険証3部作 最終回~官僚さまが賢すぎて「レベルを下げつくす」ことができない件

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