夜の光と私の世界Ⅱ
私は本を置いて申請書を書き始めた。あまり詳しいことは書いていなくて、名前と学年、入部理由だけだった。書き終わって本を読み始めていると続々と生徒が入ってきた。そしていつの間にか窓宮さんも席についてスマホをいじっている。いつも通りのホームルームが終わって、授業もどんどん進んでいって、もう放課後だった。
「小毬さん!行こー」
窓宮さんが近付いてきて私をせかす。今日は私が入ったので部室の掃除をはじめるといっていた。私は窓宮さんについていってどこに行くのか予想もつかなかった。北校舎の屋上入口のまえにたったとき。
「ここが私たちの活動場所だよ。」
そう言って、にやりと笑った。ガチャリとドアを開けて、屋上に入る。すると奥の方に二人の男女がいた。
「せんぱーい。入部する子つれてきたよーー」
その部長というのは手足が細くとても白くて顔も冷たそうだった。でも話してみると
「あ、香織ちゃん。、、、あなたが小毬さんだよね?やばい可愛すぎない⁉どうしようーー写真撮りたい!!!」
先輩は私を見た途端、キャーキャー叫んでいる。そしてすでに片手にスマホを構えて写真を撮ろうとしていた。
「おい!お前、また窓宮みたいに写真を撮っては待ち受けにするつもりか‼、、、あ、俺は副部長の二年。鈴山蓮。」
写真を撮ろうとしている先輩の頭に拳を落として怒りまくっている。その様子が面白くてつい笑ってしまった。
「えっと、私は小毬世流です。きょうから天文部に入らせていただきます。よろしくおねがいします。」
わたしは自己紹介をして挨拶をすませた。
「私の自己紹介が最後ね。わたしは本山伊織。天文部の部長で残念ながら蓮と同じクラスですーーーあぁクラス替えしたいーーー」
そんなことを言ってまた部長は鈴山先輩に殴られていた。
わたしは楽しそうな部活に入れて嬉しかった。