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移植時に気になる胚のグレードと妊娠の関係

こんばんは。胚培養士arikoです。

今日は移植の時に、一番と言っていいくらい気になる胚のグレードについて考えてみます。

まず、例外を除き、大体どこの施設でも採卵をした卵を受精させ、受精卵→分割胚→胚盤胞(赤ちゃんのもと)まで育ててから移植をします。

その胚盤胞ですが、1つ1つにグレードがついています。
(グレードはガードナー分類というものを指標につけていきます。)

  1. 胚盤胞の大きさ:1から6までで評価

  2. 赤ちゃんになる細胞のグレード:A,B,Cで評価

  3. 胎盤になる細胞のグレード:A,B,Cで評価

では、例として【4AA】 のグレードの胚盤胞の詳細を説明します。

数字は胚盤胞の大きさを示しているので、拡張してきているということ。
1つ目のアルファベットは赤ちゃんになる細胞のグレードを、A〜Cまでで評価している中のAということで、ハイグレード。
最後のアルファベットは胎盤になる細胞のグレードを表していて、こちらもA評価のため、ハイグレード。

よって、4AAは『しっかり拡張して育ってきていて、かつ細胞数も多いね』
という評価になります。

よく、『3より4が、4より5のついた胚盤胞のほうがグレードがいいのですよね?』と質問されますが、そうとは限りません。

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