相談の現場から|学校に行かない理由が分からない。
相談の内容は子どもの不登校についてだった。
「きっかけは何かあるんですか?」と聞くと「それがよく分からないんですよ」と母親は答えた。
・なぜなのか理由を知りたい
・どんな気持ちなのか聞きたい
・どうしてそんな行動になったのか?
親の頭に「なぜ???」がたくさん浮かぶ。
子どもはどんな理由があっただろうか。きっかけは何かあっただろう。でもその後の行動すべてに理由があったかどうかは分からない。その理由が『認められる』『許される』と思っているかどうかも。
・面倒くさくなったから行くのをやめた
・逃げたくなっから別の場所に行った
・怖くなったから帰ってきた
・やる気が湧かなかったからしなかった
そんな「理由」が言える環境。その「理由」を認め受け取る環境。
・本音を言ったら親をガッカリさせるかも
・そんな事言ったらますます心配させるかも
・言ったら怒られるんじゃないか
本心を言う。本心を聞く。これはとても安心する。まずはその環境をつくることが、前に進むことより大切なこと。
私の息子が「学校に行きたくない」と言ったとき私はとても驚いた。
気づかなかったから。そんな思いをしていると分からなかったから。
息子は私に言うと決めて言った。勇気を出したんだと思う。私は学校を休ませた。「嫌な思いしてまで行かなくていい。」
その後の行動は息子が自分で決めた。私もいくつかアイデアを出した。「昨日はやろうと思ったけど今日はできない」を認め「じゃあ今日はこうしよう」を話した。
・言っていいんだ
・認められた
・受け止められた
その経験は安心につながる。その事があってから、息子に対して私は安心している。
状況を受け止めるのに理由は必ずしも必要ではないとしたら、どんな声掛けができるだろう。
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