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念願かなって
ついに搾りでてきてくれた油。
はじめて搾った時は2kgの種から3gしか搾れなくてキツイ登山になるなと覚悟をしていた。が、
今年は3kgの種から250gの油が搾れた。2kgの種なら165g、実に約55倍だ。
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最近見るようになった白ワインの亜種であるオレンジワインの正体は
どうやらこの油の色が関係しているようだ
白ブドウを醸すとこの色がワインに染み込む事になるのでオレンジ色のワインになる。
赤ブドウの油は醸し工程を挟んだうえでの色なので
もしかしたら醸さなかった場合はもっと濃い紫色のような油になるのかもしれない。
(ただし醸さなかった場合は、種と皮と果肉の分別が地獄)
「パミスパウダー」という名称が一般的だけどいまいちパミスという言葉が普段聞かないので覚えづらい。
いっその事子供でも覚えやすいように「赤ワインパウダー」って名称で売ったほうが認知が早そうではある。ワインに疎い人でも赤ワインパウダーのほうが想像してもらいやすそうではある。
![](https://assets.st-note.com/img/1709551040090-Qf1WVY6hqN.jpg?width=1200)
赤ワインパウダーをコストコのソフト(ハード)クリームにかけてみた。
写真を見せるとチョコレートパウダーみたいという感想が多く返ってくる。
なお味は非常によい。粉がきめ細かいので口当たりは問題ないし
コストコの濃厚なアイスとすごくマッチしている。
当然赤ワインをソフトクリームにかけて食っているのに近い味わい。
そんなパミスパウダーと搾ったシードオイルの両方を使って、職場の別部署にお願いしてパウンドケーキを作ってもらった。
できたケーキは綺麗なフルボディの赤ワインを彷彿とさせるような断面も綺麗なケーキになった。ケーキを作る上でどうしても必要な砂糖や小麦粉などは仕方がないとして、それ以外の物は入れていないので完全にパウダーとオイルの色である。食べた時の味はとても複雑で、砂糖の甘味・パウダーの酸味・ワインの渋味・オイルの香り・余韻とまさに高級スイーツにありがちな要素がふんだんに詰め込まれたような物に仕上がった。マジうま。
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写真のケーキ、ホールサイズで1万円を超える。
1切れあたり約1500円~2000円である。
富裕層やファーストクラス向けでしょうか。
(入れた油100mlで4000円分であるため)
搾った油カスもそのまま廃棄や畑に戻すというわけではなく、
コーヒーロースターを使って焙煎します。
高い加圧力で絞ったカスにはほとんど油分が残っていないので
ローストをして湯で抽出すると下記のような見た目普通の紅茶のような感じになります。口に入れた瞬間はサッパリした麦茶のような感じですが後から酸味と葡萄のアロマが口いっぱいに広がります。
醸していない白ブドウの種を抽出すると、とても渋い事がわかりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1709551087142-bhusKiYfqN.jpg?width=1200)
インターネットで検索しても
作ってる人いないのでは?というくらいヒットしない。
こちらはブドウの枝から作る炭「萄炭」を不織布の袋に入れてそのうえにバナナを置いてどういう変化があるかを観察したものです。
緑色から黄色になるまでは通常時と大差はないものの、
黄色くなってからシュガースポットが出て真っ黒になるまでの時間が圧倒的に違い食べるのを躊躇するほどに真っ黒になるのに10日以上を要しました。科学的な事はよくわかりませんが、果物が発生させているエチレンガスを萄炭がちゃんと吸着してくれているって事なのでしょうか。また、シュガースポットの発生の仕方がキレイでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1709551113896-KTmbLqseC4.jpg?width=1200)
常にエアコンがついてて室温が20度以上に保たれている部屋。
これらの加工品に共通しているのは、すべて同じ年に同じ畑で同じタイミングで収穫された同じ品種の葡萄単一から作られている点です。
もちろんそれを育てたのは僕です。
元は同じ1房のぶどうではありますが、多様な顔を見せてくれる不思議な果物だと思います。
油は近々商品化の予定です。まだ値段は決めていませんが、内容量30g・遮光瓶でスポイト付きの見た目の予定です。化粧品登録はしていないので肌などに塗る事はできませんが、生食・アロマオイルなどで御使用が可能となっております。
(営業の届け出を早く出さなくては。)