見出し画像

お盆は地獄の窯の蓋が開く

水泳が上手な両親に育てられた私達姉妹は、夏になると、やれ!プールだ!川だ!海だ!と、水を見つけると朝から晩まで真っ黒に日焼けしながら泳ぎまくりました。

妹は、水泳のインストラクターになり華麗なバタフライを披露し、私は海で遠泳ができるほど泳げるようになりましたが…家族の中では一番水泳が下手で、皆に追いつく事ができませんでした。

そんな水を怖がらない両親は、ある時期からはピタリと海で泳がなくなります。

それはお盆。

お盆は「地獄の釜の蓋もあく」と言われ、どんなにせがんでも海では泳がせて貰えませんでした。
「地獄の釜の蓋もあく」の意味は、地獄の鬼達でも罪人を煮る釜の蓋を開けて仕事を休むので、私たちも仕事を休んでご先祖様の魂をお迎えしましょう、と、いう意味で使われます。

が、海では足を引っ張られるという言い伝えもあり、決して泳がせてもらえなかったのです。


帰ってくる魂

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?