不倫もみ消しコイン

ここは5次元社会。3次元の常識は通用しない、すべてが可能で不可能、現実で虚構な世界だ。そんな中、「なんちゃって中西正広さん」がやらかした。不倫がバレたのだが、さすがは5次元社会。普通のスキャンダルじゃすまない。「もみ消しを成功させれば次元を超えるスーパースター、失敗すればただの次元迷子」といった5次元ルールの試練が待っていた。

「もみ消すっきゃない!」
そう叫びながらなんちゃって中西さんは動いた。しかし、もみ消そうとした情報は、5次元社会の特殊なアルゴリズムによって勝手に自己増殖。気づけば彼の不倫話は、5次元版SNS「次元フリックス」で爆発的に拡散されてしまった。「失敗だ…!」なんちゃって中西さんは次元の壁を超えるどころか、自分の次元すら失いかけた。

この一部始終を、5次元の「笑いの王」明石家さんまさんが見逃すわけがない。さんまさんは5次元の笑いの神髄を心得ている。「不倫のもみ消し失敗か…。ほな、この5次元の仕組みをおもろいもんに変えたらええだけや!」

さんまさんのアイデアは天才的だった。「仮想通貨で不倫のもみ消しを保証する仕組み」を考案したのだ。その名も「ラブコイン」。不倫をもみ消したい人がラブコインを購入し、そのコインを使って情報の次元転送を試みる。失敗すれば、購入者は爆笑される代わりにラブコインが5次元全体に配られる仕組み。成功すれば、その人の次元スキャンダルが完全に消去されるという。

問題は、さんまさんの説明が早口すぎて誰も理解できないことだった。ラブコインが「ラブカニ」に聞こえ、気づけば「次元カニ祭り」なる新たな5次元のイベントが誕生。そこではカニを食べれば食べるほど、次元の笑いポイントがたまる仕組みが生まれ、もみ消しの話はどこへやら…。

結果、不倫もみ消しどころか、5次元社会は笑いの波に飲み込まれた。そしてさんまさんが満面の笑みで一言。「これが5次元やねん!わかるか~?」

誰もわからないが、全員が笑った。それが5次元社会の真理なのだ。

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