過去に居場所を与える
オンラインでmomoさんが主催するサンドアートの体験会に参加してきた。きっかけや出会いはこちらの投稿から…
カラーサンドや道具の体験セットを購入して送ってもらい、容器は自分で用意することになっていた。説明書にはちゃんと「ガラス製」と書いてくれていたのに、箱を開封する前に容器を100均に買いに行った私は軽くていいだろうと「プラスチック製」の大き目のサイズを購入。早速、出鼻をくじいてしまった。
ちょうどいいガラス容器を探したところ、ちょうどよいグラスが見つかったので、それを使うことにした。「出来上がったサンドアートの上に何か乗せたりしてもいいよ」との言葉に、だいぶ前に出かけた時にお土産として買ったちっちゃい木製細工のリスとどんぐりを乗せたいと、直感で思った。
私は、図画工作も美術も苦手なまま生きてきた。でも、momoさんの「失敗はないし、誰でもできるよ」との言葉に勇気を出して参加することにした。だから、作り始める前は緊張していて、最初にグラスに砂を入れた時は少し手が震えていた。デザイン性を考えると「正しい美しさ」を意識してしまいそうだったから、今回は無心で思うがままにやってみることにした。
完成した作品は、「かわいい、満足!」とはいかなかったものの、苦手意識のあった私がそこを取り払ってつくった「愛らしい」作品になった。
そして、当初の予定通り、木製細工のリスとどんぐりを乗せたらぴったりだった。
ずっと飾っていたこのリスとドングリは、実は自分がすごくつらかった時期に友達と遊びに出かけた時に、自分を励ますために買ったものだった。転ばない置物。これを飾ったら私もきっと転ばないで乗り越えられる。そんな願掛けのような存在だった。
年月が経ち、リスとドングリはずっとかわいいままだったし、つらい時期を一緒に過ごしてくれた大切な存在だったけど、何となく「過去」にしたい、「過去」になった、そんな存在になっていた。でも、どこかにしまう気持ちにもなれず、処分する気にはさらさらなれず、ずっと違和感を感じながらも飾っていた。
グラスにぴったりと置けた時、やっと今の置き場所を見つけることができたような気がして、無意識にほっとした。私の一部を象徴するものであることには変わらないけど、ガラスがあることで、持っているエネルギーを分離することができた。すなわち「今」と「過去」を分けることができた、そんな感じがしたのだ。
このために体験会に参加したわけじゃない。momoさんにサンドアートをつくってもらって、その魅力を知って、苦手意識はあったけどmomoさんの言葉を信じて、自分でつくってみたいと思って参加した。ただ、それだけ。でも、そんな流れに身を任せたら、自分自身の小さな旅立ちにつながっていた。
リスさんとどんぐり、これまでありがとう。これからもよろしくね。
そして、こんな素敵な機会を与えてくれたmomoさん、ありがとう!(いつも😊)