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前々回のエッセイ『京ことばで語る源氏物語』の中で、語り手の山下智子さんが、仲代達矢さん主宰「無名塾」のご出身であることを書きました。

書きながら、『そういえば、仲代達矢さんて、今どうされているのだろう?』と思っていたところが、なんと!!8月15日、〈徹子の部屋〉にご登場されましたー!!!
(『あの人どうしてるだろう?』と思うと連絡があるとか現れるとか、ワタクシあるある(笑)です。)

90歳、現役!!

来月、舞台も控えていらっしゃるとのこと!久しぶりにお姿を拝見しましたが、やはり凄い!!
まず、居住まいが違います。オーラがもう違います(笑)。
俳優座で同期の宇津井健さんと一緒に徹子の部屋に出演された過去映像も流されていましたが、宇津井健さんはもうお亡くなりになられています。徹子さんは89歳!!仲代さん、徹子さんには、ただもう脱帽です。同じ生身の「人」なんですけど、手を合わせたくなるような存在。「生き仏」だと私は勝手に思っています(笑)。
徹子さんも同じく来月、舞台に出演されるとのこと。仲代さんは、公演が被っているが、少し早めに帰れるので(仲代さんは能登の能登演劇堂にて舞台公演)観に行きます、とおっしゃっていました。

お二人共、お互いにお互いの健闘に対し、自然に拍手を送り合って番組を終えられました。私は、徹子さんが涙ぐまれることはあっても、涙を拭われる光景を見たのは、今回が初めてでした。さりげなくですけどね。見逃してしまうほどに。声は明るく、顔も笑顔でしたけれど。

もうこのお歳ですから、見送られた方も、いや、見送られた人の数の方が圧倒的に多いはずです。長年頑張って来られ、未だに現役で舞台に立たれる役者さんは、ほぼ居られないのだと思います。なんせ、90歳と89歳ですから。

仲代さんは、仕事以外の旅をしたことが無いとのこと。早く引退して、純粋に旅だけをしてみたいとおっしゃっていました。でも徹子さんからは、「それは無理でしょう」「だって、引退なさらないでしょう」と。仲代さんは、結局そうかというように笑い合っていらっしゃいました。

戦争を経験されたお二人。
お二人共、『一日生きられた、今日も生きられた』、そういう思いをお持ちだからこそ、素敵なままなのではないでしょうか。

仲代さんは、新宿のそこいら中、死体のひしめく中、学校に通ったとおっしゃっていました。今でも花火やヘリコプターの音を聞くとゾクっと目を覚ますことがあるそうです。
徹子さんも、毒蝮三太夫さんの回で、東京大空襲の燃える空を、偶然にお二人とも、洗足辺りで見上げていたことを話していました。徹子さんは、その翌日から疎開されましたが、毒蝮さんは東京に残っていたということで戦争の話をされていました。もう、生の声として語ってくださる方が少ない中、貴重なお話を伺えたと思っています。

無名塾出身の役所広司さんの話題も。売れて無名塾を離れてから今も、毎年ご本人が西瓜を持って来られるんだとか。それを聞いた徹子さんが、「いいな〜。役所さん、私にも送って〜」とラブコール。「西瓜大好き」と無邪気に。そんな飾り気のない徹子さん、『ああ、本当に素敵です♡』。

私は、仲代さんを舞台俳優と思っていました。でも、実は映画に150本出演されているとか。驚きでした!黒澤明監督作品にお出になられた時の写真が紹介されていました。
私事ですが、黒澤明監督ではなく、息子さん絡みのお仕事をした過去が…(笑)。今日は長くなりますし、本題からも外れますので、次回、紹介させていただこうと思います。

仲代さんや徹子さんのような方は、万に一人だと思います。でも、今を生きられること、生かされていることに感謝することは私にもできます。
そして、今、素敵なお二人を拝見できる幸福をしみじみと感じました✨

お読みくださいまして、ありがとうございました。(*^^*)


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