自然の音
生活のなかでは、いろいろな音をききます。田舎にいるときは、鳥のさえずり、虫の音、風がふく音、枝や葉がそよぐ音など、自然の音ばかりです。
ふしぎなことに、自然の音って、気になることはありません。
いまの時期は、夜になると虫たちの大合唱がはじまります。冷静にきいてみると、けっこううるさい。でも、嫌なかんじはなくて、それより癒されるかんじすらあります。
虫の音ではなく、これが機械音だったら、ものすごく気になることでしょう。
なぜ、自然の音は気にならなくて、機械音は気になってしまうのか。自然の音は、はるか古の時代から聞きなれていているからかもしれません。
鳥は自然の一部、虫は自然の一部、森にいきる動物も自然の一部。
ところで、人間は?
人間だって自然の一部です。
ひとは自然の一部なのだから、ほかのひとがなにを言おうと、鳥がないている、虫がないているくらいにおもっていい。
それなのに、ひとの声をきくと、うれしい、かなしい、やったー、このやろー、などと、こころがうごく。
ひとの声も、鳥や虫の鳴き声のようにきいてみたい。そして、わたしも鳥や虫とおなじような癒される声になってみたい、とおもうのです。