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HUAWEI MatePad Paperを買っても後悔しない人の本質に迫る。iPadとの現実的な比較。

閲覧ありがとうございます!長月です。

8月に書いたこちらの記事「私にiPad卒業を検討させたHUAWEI MatePad Paper。」ですが、予想以上に多くの方に読んでいただけているということで、本当にありがとうございます。

……ですが、こちらの記事、自分で読み返してみると、前提として書かれている私のタブレットの使い方の癖が強すぎるうえに書いてる内容もなかなか癖が強いんですよね。

読んでくださった方の中には実際に購入を検討している方もいらっしゃったはずなのに、果たしてこれがリアルな購入者のレビューとして参考になるものなのか?と思うわけです。

そこで、せっかく多くの方に読んでいただけているのだから、もうちょっとわかりやすく、冷静な感じでiPadとMatePad Paperとを比較してみようというのがこの記事です。

私がMatePad Paperを使いはじめてからは4ヶ月ほど経っています。
iPad自体も学部1年生の頃から無印iPad→iPad Proと乗り換えて2年間はメインでヘビーユーズしてきたので、それぞれの特徴の違いはかなり理解していると考えています。

参考にしていただければ幸いです!

iPadとMatePad Paperの決定的な性質の違いとは

そもそも、iPadとMatePad Paperの立ち位置というのが結構違いますよね。

正直に言ってしまえば、単に「タブレット比較しました!」という謳いでこの2つが並ぶのはおかしいだろう、というくらい違います

そして、立ち位置が違うということは、すなわち、ターゲットユーザーが全然違うということなんですよ。

ここでは、その立ち位置の違いと、そこから見えてくるターゲットユーザー像の違いを考察していきます。

マルチタスクに強いiPad。多数派が作り上げる多数派のためのタブレット環境。

まずiPadについて。
iPadはやはりマルチタスクに強いです。

具体的には、「電子書籍を開きつつ、調べたいワードが出てきたらブラウザで検索し、さらにスクショを切り貼りしながらノートをまとめたい。ついでにTwitterもいつでも表示できるようにしておきたい」みたいなことが比較的簡単にできます。

なかでも「ノートアプリをsplit viewで2画面したい!」というのは王道パターン。

iPadは、ある程度のマルチタスクなら1台で完結させられるポテンシャルを持っています。

さらに、このマルチタスクがシームレスにできるのがまた強い。
例としては、split viewでアプリを2つ開いているときに、片方のアプリからコンテンツ(画像など)をドラッグ&ドロップしてもう片方のアプリ内にペーストできるなどですね。

これができると作業がめちゃくちゃ速いんですよ……!

つまり、「こういう操作ができれば作業が楽になる」ということがきちんと想定されていて、それによってほとんどのユーザーが作業効率化という利点を実感できる、という仕組みが出来上がっており、これによって、iPadは比較的万人にとって使いやすいタブレットになっていると考えられます。

さらに、英語学習など、多くの人がiPadで行いたいと考えるような分野であれば、アプリや電子書籍、PDFの教材などは既に十分といっていいくらいの数が出ていて、これも使いやすさに寄与しています。

このようなこともあり、使いやすいからiPad人口が増える→iPadで使いやすいコンテンツが増える→またiPad人口が増える、のサイクルでiPadは“多数派の用途では”どんどん使いやすくなっていきます

まとめると、多数派による多数派のためのマルチタスク向きタブレット、それがiPad……なのではないかと私は考えています。

シングルタスクに特化したMatePad Paper。求めるのは効率化ではなく「集中」。あるいは「ペーパーレス」。

一方、MatePad Paperはシングルタスクに特化しています。

2画面で作業をすることもできなくはないですが、それに対応しているのは公式のメモアプリのみ、という強気な仕様です。

現状、iPadでできるようなシームレスなマルチタスク作業はできず、ただ画面の右側にメモアプリを開いてメモがとれるだけですね。

マルチタスクができないということは、MatePad Paperでは、そもそも作業効率化とかそういったベクトルの用途はほとんど検討されていないと考えることができます。

これによって、ターゲットユーザーはどのように絞られるのかというと、私が考えるのは2パターンで、①本当に1つのタスクに集中したい場合②タブレット1台で完結するのがそもそも不可能な用途でマルチタスクをする人がどこかしらペーパーレス化したい場合、です。

まず、①本当に1つのタスクに集中したい場合

例えば、「読書が好きで、その時間は本を読むことだけに集中したい。それ以外のことはしない」という場合などですね。

このパターンって、別のガジェットでいうとキングジムさんの「ポメラ」の購入者に多い気がするんですよ。

ポメラというのは、テキストファイルを編集できるというただそれだけのガジェットなのですが、パソコンなどと違ってネットに接続できないため、文章を書くことだけに集中できるという点で人気があります。

ちなみに、ポメラにはDM30というE-inkディスプレイ搭載のモデルがありまして(現在は販売終了)、あれが良いんだよ……という感覚を持っている方には多分MatePad Paperは刺さる(と私は思います)。

次に、②タブレット1台で完結するのがそもそも不可能な用途でマルチタスクをする人がどこかしらペーパーレス化したい場合。

これは具体的にはどういう人かといいますと、「パソコンが必須な作業をするけど、画面が狭くなるから資料は別で見れた方がいい。でも、扱う資料が多いのでペーパーレスにしたい」とか「本棚を増やしたくないから電子書籍で洋書を読みたいけど単語の意味を調べるときは紙辞書に限る」といった人です。

とにかく、メインの用途でタブレットに加えて何かしら別のデバイスを併用する人は、タブレット内でマルチタスクができたところで意味はないので、MatePad Paperのターゲット層には合っていると考えます。

いずれにしろ、MatePad Paperをストレス無く使える場合として重要な前提であると考えられるのは、このメインの用途がペーパーレスに関係することであるということですね。
E-inkディスプレイがそもそも紙媒体に近い表示をすることに特化しているものなので、「紙の代わり」として使う以外の用途にはあまり向かないからです。

結論として、MatePad Paperはタブレット内でシングルタスクを行うことに特化しており、その用途がペーパーレス関係であるのが最適だということです。

こんな人はMatePad Paperを買っても後悔しにくいと思う。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題に入ります。

ここまでを踏まえて結論を先に言うと、MatePad Paperを買っても後悔しにくい人は、①タブレットを買う目的が作業効率化ではなく、多数派の用途でもない②日々のワークフローの一部をペーパーレス化したい、の両方を満たす人であると考えられます。

「①タブレットを買う目的が作業効率化ではなく、多数派の用途でもない」という条件ですが、これは、そういう場合でなければiPadを買った方が絶対に良いからです。

先ほど述べた通り、iPadは多数派の用途であればこれでもかというほど便利に使えるタブレットになっているので、わざわざMatePad Paper(※しかも作業効率化を主たる用途として想定していない)を買う意味は無いと考えます。

「②日々のワークフローの一部をペーパーレス化したい」の条件については、まあ、敢えてE-inkディスプレイのタブレットを選ぼうということであれば当然かなとは思います。

が、重要なのは、ワークフローの『一部』ということなんですよ。

シングルタスク特化のMatePad Paperでは2画面で資料を開けないので、一度に参照できる資料は1つだけです
もし、複数の資料を同一タブレットで同時に表示したいということであれば、別の方法あるいは別のタブレットを検討した方が良いと思います。

現役大学生が実際に4ヶ月使ってみて感じた向き・不向き。

最後に、私が実際に4ヶ月MatePad Paperを使ってみて、大学生が使うタブレットとしてはアリなのか?ということを語ってみたいと思います。

結論としては、専攻分野学年で向き・不向きがほとんど決まるな、という感じです。

まず、専攻分野

もし、あなたの専攻がiPadで勉強できるくらいメジャーなものなら、選ぶべきはMatePad PaperではなくiPadです。

私も自分の専攻外の分野について詳しいわけではないですが、少なくとも医系がiPadに不満を持ってるということはなかなか聞きませんね。
あと、専攻というか第二外国語かもしれませんが、語学も結構iPadでは盛んに勉強されてる気がします。

というか、医学と語学ってiPad勉強の王道みたいになってるので、もはやこんな記事を読むまでもなく他の方のレビュー見てiPad買ってる方が多いんじゃないかな……。

で、学年

これは、厳密には、勉強がメインの学年か?研究がメインの学年か?ということになります。
(話が戻りますが、専攻分野によっても卒業研究が無いところがありますよね。そこも検討要素ですね)

勉強がメインだと、やっぱりマルチタスクができた方が強いのでiPadをおすすめします。

研究がメインになってくると、論文を読む時間が一気に増えます。

私のMatePad Paperのメイン用途として、論文読むのがあるんですね。

論文読むのには長時間画面と向き合うことも多いので、この用途ではE-inkディスプレイの恩恵を結構受けています。

もちろん、iPadでも論文はペーパーレスで読めるので、研究が始まったからといって途中でE-inkタブレットに買い換える必要はありません。
迷ったらiPadを買っておく方が後悔は少ないはずです。

まとめ

以上です!!!

今回は、現実的にiPadとHUAWEI MatePad Paperを比較して、購入の検討材料にしていただけるように努めました。

結局、MatePad Paperって、万人向きのタブレットでないことは確かなんですよ。

途中でちらっと書きましたが、本当にポメラのDM30をわざわざ買いたいと思えるくらいの人にしか向いてないんじゃないかなと思います。
(あるいは私が前回の記事で書いたくらい癖の強いタブレットの使い方をしている人)

ですが、MatePad Paperもまだまだ発売して間もないので、今後のアップデートで状況が変わる可能性もあります。

今後もMatePad Paperの使用は続けていきますので、また気づいたことがあれば記事にします。

それでは、今回も読んでくださりありがとうございました!長月でした。



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