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 悩み好転!『禅語の智慧』の物語 No.45

【ご縁編】

2024年3月28日(木)

悩み事:比較から自由への転換

目次
1、あらすじ
2、禅語「「莫妄想」(まくもうそう)」の解説

物語のタイトル:競争を超えて結ばれた絆
1、導入:海人と洋子の日常
2、悩み:比較と競争に苦しむ海人
3、転機:「莫妄想」との出会い
4、実践:生活への「莫妄想」の適用
5、結果:海人と洋子の新たな人生
6、まとめ
7、ごあいさつ
8、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』

1、あらすじ
海人(かいと)と洋子、仕事のライバルでありながら互いに深い尊敬を持つ二人。海人は競争と自己比較の重圧に苦しみ、休日の登山で「莫妄想」という禅語と出会い、心の転機を迎えます。この教えを日常に取り入れることで、海人は比較から解放され、洋子との関係も変化。次第にお互いの成功を支え合う関係へと深まり、最終的に結婚へと至ります。この物語は、内面の平和がいかに外的な関係を豊かにするかを描きます。

2、禅語「「莫妄想」(まくもうそう)」の解説
「莫妄想」は禅語で、「妄想するな」という意味を持ちます。日常生活で私たちが経験する様々な悩みや苦しみは、しばしば無意識の比較や過度の思考、執着から生じます。「莫妄想」の教えは、これらの心の動きを手放し、現在の瞬間に集中することの重要性を強調しています。内面の平和を求める際に、無用な思考や比較から解放され、心を穏やかに保つことを促しています。

物語のタイトル:競争を超えて結ばれた絆

1、導入:海人と洋子の日常
海人は、32歳で住宅販売会社の営業係長として勤務しており、彼の上司である洋子は、35歳で同社の女性営業課長です。海人が入社した当初から洋子は彼の教育係を務め、その関係は初めての出会いから、仕事に対する熱心さと互いへの尊敬を基に深まっていきました。しかし、職場での彼らの関係は単純なものではありませんでした。二人は共に優れた業績を上げることに情熱を注ぎながらも、内心ではお互いをライバルとして見ていました。この複雑な関係は、彼らが日々の仕事を通じてお互いの能力と人間性を認め合うまでのプロセスの始まりでした。

2、悩み:比較と競争に苦しむ海人
海人は日々の業務において、洋子と自身を比較し、その結果に一喜一憂していました。洋子は業績でしばしば上位に立ち、彼女の成功は海人にとって刺激となりつつも、同時に圧倒的な存在感として彼の心に重くのしかかっていました。海人は洋子の指導のもとで多くを学び、成長していく中で、自分自身も営業成績で彼女に匹敵することを目指していましたが、これが彼の内心に緊張と不安を引き起こす原因となっていました。

3、転機:「莫妄想」(まくもうそう)との出会い
ある休日、海人は心の平静を求めて自然の中へと向かいました。そこで静寂の中、突如として「莫妄想」という禅語が彼の心に響きました。この言葉は、妄想、すなわち無用な比較や執着から自らを解放することの大切さを教えています。海人は、自然の美しさの中でこの言葉の真意をじっくりと咀嚼(そしゃく)し、自分が洋子との比較から生じる内面の苦悩を手放す必要があることを深く理解しました。この禅語との出会いは、海人の心のあり方を根本から変えるきっかけとなりました。

4、実践:生活への「莫妄想」の適用
山から戻った海人は、「莫妄想」の教えを自分の日常に取り入れることを決意しました。彼は洋子との間の競争を超え、お互いの成果を心から祝福する関係を築くことを目指しました。海人は自分の成長と洋子の成功を喜び、二人の関係は次第に協力的なものへと変化していきました。この心の変化は海人の業務にも前向きな影響をもたらし、洋子との関係もより強固なものになりました。

5、結果:海人と洋子の新たな人生
海人の心の変化は、彼と洋子の間に新たな絆を築きました。お互いをライバルとして超えようとするのではなく、お互いの成功を支え合うパートナーとして、彼らは仕事でも人生でも互いを高め合う存在へと変わりました。最終的に、海人と洋子は仕事を超えた深い理解と尊敬に基づく愛を確認し合い、結婚しました。彼らの結婚は、同僚や親族から温かく祝福され、二人が築いた関係の美しさと強さを証明しました。

6、まとめ
海人と洋子、二人の営業ライバルがお互いの深い尊敬の中で成長し、愛を育む物語でした。海人は「莫妄想」と出会い、比較と競争の思考から解放されることで内面の平和を見出しました。この変化が二人の関係を新たな高みへと導き、お互いを真に理解し合う関係へと深まります。最終的には、職場での競争を超え、結婚という形でお互いへの深い愛と信頼を確かめ合うことができました。この物語は、内面の転換がいかに人生を豊かにするかを示しています。

7、ごあいさつ
親愛なる読者の皆様へ、今回は心の転機を迎えた二人の物語をご紹介いたしました。禅語の「莫妄想」を通じて、比較と競争を超えた真の絆を見つけた、この物語が、心の平穏と人間関係の深化へのヒントをお届けできれば幸いです。

8、柔海 剛山(じゅうかいごうざん)の『禅語の俳句』
        禅語のお題:「莫妄想」(まくもうそう)

心軽く 春風に乗り 莫妄想

「心軽く 春風に乗り 莫妄想」の俳句の解説
春の訪れと心の解放を象徴する俳句。自然の軽やかさと心の平穏が見事に調和し、「莫妄想」の教えを感じさせる。

心軽く:この句は、精神的な荷物を下ろし、内面の平和を取り戻す瞬間を描いています。日々の妄想や心配から解放された心の状態が、この短い言葉に凝縮されています。

春風に乗り:春風は新たな始まりと心地よい変化を象徴します。この句においては、春風が心の重荷を運び去り、新しい気持ちで生きる勇気を与えてくれる様子を表しています。

莫妄想:「莫妄想」は、無駄な思考や心配からの自由を意味します。この部分は、心を無に戻し、現在の瞬間に集中し、生きる喜びを深く味わうことの大切さを教えています。

2024年3月28日(木)
柔海 剛山 拝

【追記】
当サイトは個人的な見解や意見に基づいたものでは一切ありません。
多様な文献や資料、そしてインターネット上の情報源を参考にして、可能な限り柔軟かつ包括的な観点から、情報を物語化して提供することを目的としています。

『柔海 剛山流(じゅうかいごうざんりゅう)あるがままの俳句』とは
「あるがまま」という表現は、曹洞宗の開祖である道元禅師が提唱した生き方の哲学から来ています。この言葉は、物事をそのままの姿、自然な状態で受け入れ、現実を直視することの重要性を強調しています。私の詩作において「あるがままの俳句」という名前を用いるのは、この禅の教えに基づき、自然体でありのままの感覚や感情を詩に昇華させるためです。

伝統的な俳句は、その文字数や季語などの厳密なルールによって特徴づけられますが、現代ではこれらのルールに囚われない形式の俳句も存在します。これは「自由律俳れ、従来の5-7-5の音節制限や季語の必須性を取り払った形式です。

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