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おひとりさまだった私へ


37歳、おひとりさまだった私に伝えたい。
まさか、私が親となるなんて。
想像もしていなかった。

私は37歳となる頃、仕事が恋人だった。
出会いもないし、相手ももちろんいなかった。

仕事は安定した大企業で働き、終電帰宅がザラだったが、業務はやりがいもあり楽しく仕事ばかりしていた。
たいていの休日はカフェで本を読み、サーフィン体験ができるジムで運動したり、好きに旅行に行ったりと、日々のストレスは発散しそれなりに満足した日々を送っていた。
なんとなく、私はこのスタイルでひとり気ままに生きてゆくんだなと思っていた。

当時、新しく異動してきた20代の後輩が
「私には若さしかないから」と出会いをもとめ、平日の夜は頻繁に街コンへ行き、休日は気に入った人とデートをして婚活にいそしんでいた。
お肌も見た目もキラキラしていて
その後輩がとても眩しく素敵に見えた。

20代で若さしかないと振り切って行動している後輩に比べ、私は何していたんだろう…ふと自分がわからなくなってしまった。

37歳、もうすぐアラフォーである私は急に 『若さがない自分』と向き合うことになった。

今まで自分のためにお金と時間を使って日々充実していたけれど、鏡を見れば透き通った肌、潤ったお肌もなく、シワが1本増えた自分を見るたびに、とても虚しくやるせない気持ちになることが増えていた。
今まで充実していたのに、急にひとりでいることに不安や寂しさが襲ってきたのだった。

『37歳 婚活 女性』と調べたら
売れ残ったケーキと揶揄されていたり、
あまりに低い成婚率を見て『やっぱりな』と
恋愛市場における自分の価値がこんなにも低いのかと世間に言われているようで落ち込んでいった。

ある時、後輩がいつものように、
婚活の話を楽しそうに話してくれている時
「私には若さもなんにもないよ」
と、つい本音が出てしまった。あせって
「お金持ちが1番ほしいのは若さなんだって」
なんて話を逸らしたりした。

そんな私に後輩はニッコリ笑って
「失敗したってネタになりますよ」
とオススメのアプリを紹介してくれた。
よく気がつく素敵で優しい後輩でもあった。

普段、先輩ヅラしていて恥ずかしい気持ちがあったものの、『もういいや、話のネタにしよう』と、なぜだか気持ちが吹っ切れて、思い切ってまとめて3つくらいアプリ登録をし、婚活チャレンジを始めてみた。
その経過を後輩と話すのもすごく楽しかった。

しばらく全力で婚活に向き合い、縁あって、良い人に巡り合うことができ、怒涛の勢いで結婚しほぼ40歳のいわゆる高齢出産をした。

あの時、想像していなかった今日、
私はイヤイヤ期の子供の七五三をして
親として一つの区切りが過ぎた。
育児生活はまだまだこれから長いが、高齢出産だったので子供が3歳を迎えられることに少しほっとした。

今はあの時からは想像できないくらい
育児と仕事に追われている人生だけど、
振り返れば婚活もチャレンジしてよかったと思っている。

行動したからこそ、今の自分がある。

1人の『人を育てる』という経験や独身時代とは違う視点でモノごとを考えられるようになり、過去より今日の自分が成長していると感じている。
今、転職という新たなチャレンジをしている。どうなるのか自分の未来にも期待したい。

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