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極大イデアル

極大イデアル
 
$${\mathbb{Z}}$$を整数全体, $${p}$$ を素数とする。

定理 $${a\ne 0\,\bmod \,p}$$ のとき$${ab=1\bmod p}$$ となる$${b}$$ が存在する。


証明1)
ユークリッドの互除法より
$${px+ay=\gcd (p,a)}$$となる$${x,y}$$が存在する。$${a\ne 0\,\bmod \,p}$$で$${p}$$ は素数であるから$${\gcd (p,a)=1}$$。したがって、$${ay=1-px}$$である。$${y=b}$$とすればよい。
証明2)$${p}$$ は素数であるから$${\mathbb{Z}}$$のイデアル $${p\mathbb{Z}}$$ は極大イデアルである。
$${a\ne 0\,\bmod \,p}$$より$${a\notin p\mathbb{Z}}$$ 。$${p\mathbb{Z}+a\mathbb{Z}}$$は $${p\mathbb{Z}}$$ より真におおきく$${\mathbb{Z}}$$より小さい。つまり、不等式$${p\mathbb{Z}\subset p\mathbb{Z}+a\mathbb{Z}\subset \mathbb{Z}}$$において、$${p\mathbb{Z}+a\mathbb{Z}=\mathbb{Z}}$$がなりたつ。したがって、$${1\in \mathbb{Z}}$$なので$${pm+ab=1}$$となる$${m,b}$$ が存在する。▆
 
 
背景
$${\mathbb{Z}}$$ のイデアルは単項イデアル$${m\mathbb{Z}}$$ しかなく、$${m\mathbb{Z}\subset n\mathbb{Z}}$$は$${n\left| m \right.}$$
であり、また素数をわるのは1しかないので $${p\mathbb{Z}}$$ は極大イデアルがわかる。
 
 
Galoi’s classification of the finite field $${F}$$:
What is the order of $${F}$$? Answer $${{{p}^{n}}}$$ .
What are finite fields beyond $${\mathbb{Z}/p\mathbb{Z}}$$ ?
Answer $${\mathbb{Z}/{{p}^{n}}\mathbb{Z}}$$ and its isomorphies.
 
 
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