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ストア派の全体像

コントロールできるとは自分次第で決められるという意味であり、その範囲のことを権内という。

では権内には何があるかというと意志、もしくは意志による選択がある。

三つあるうち一つ目の選択は自然学的なもの、「欲求を何に向けるか?」。

自分次第ではないものか、それとも自分次第のものか?

次に二つ目の選択は倫理学的なもの.「善し悪しの基準をどこに置くのか?」である。

外的なものか、それとも内的なものか?

そして三つ目の選択は論理学的なもの、表象に対する表象の報告を信じるか、それとも疑うか。

これらの選択の前提となるのが「人を煩わせているのは物事ではなく、物事についての自身の考え」という価値観である。

人間特有の機能である理性を働かせることが人間にとって美徳、それを目指すことが哲学の目的である。