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自動化技術を実現する3つの要素

今回は自動化技術について、さらに深掘りしていきます。
BIMと自動化技術を掛け合わせることで、単純作業は自動化されるため、本来時間をかけるべきことにより多くの時間を充てることができます。
また、効率化されることでフロントローディングに繋がり、後工程の負担軽減も期待できます。本記事では自動化技術を生み出すために必要な3つの要素について解説します。


自動化を生み出す3つの要素

技術力

ソフトウェアにおいて自動化技術を取り入れるのは容易ではありません。
特にシステムが複雑に構成されているBIMソフトウェアでは様々な要因との整合性を取りながらプログラムを組んでいきます。ここで求められるのが、開発力や数学力といった技術力です。
例えば、3次元空間上にオブジェクトを配置するとき、それぞれが干渉しないよう計算をし、オブジェクトの位置を指定する必要があります。
また、BIMソフトウェアでは建設的なルールも考慮しなければならないため、無数の条件や制約をすべてクリアするような最適解を導かなければなりません。
何か1つの要素に変更が加わった際の、全体への影響を考慮しながらの難易度の高い計算は高度なスキルを要します。
大量のプログラミングコードを正確に記述し、複雑な計算処理を行ない、BIMソフトウェアの中で自動化のシステムをカタチにしていくには、これらの技術力が必要不可欠です。

BIMソフトウェアへの理解

BIMソフトウェアは汎用CADソフトウェアなどと異なり、ソフトウェア自身の機能も多様かつ複雑なため、API(Application Programming Interface:アプリケーションとプログラムを繋ぐもの)の利用やシステム要件の理解など、多くの知識が求められます。
簡単な例を挙げると、1枚の壁がもつ情報の中に壁の構成があり、LGS・石膏ボード・ビニールクロス・断熱材・外壁などの情報を入れなければなりませんが、システム上の順序やデータ形式が適切でないと、ソフトウェアが正しいものとして認識できず、エラーが出てしまったり、壁の内外が逆になってしまったりと、正しいゴールにたどり着くことができません。
情報量が膨大であるため、これらの1つ1つを正しく処理できるようにするためにはBIMソフトウェアの内部の構成やシステムについて熟知し、正確なインプット・アウトプットが求められることは言うまでもありません。
ソフトウェアを使えることとソフトウェアの構造を知っていることは明確に異なり、深い理解がなければBIMにおける自動化は困難を極めるでしょう。

建設業界のドメイン知識

BIMはそもそも建設業界で使用するものであるため、業界のドメイン知識が不可欠です。具体的な活用シーンや目的を把握した上で適切な処理を行なえないと、せっかくの技術力やソフトウェアへの理解があってもパフォーマンスを最大限発揮できません。
また、ソフトウェアの開発はベンダーが作りたいものを作るのではなく、ユーザーにとって役に立つものを作ることで、初めてプロダクトは価値を持ちます。ユーザーに寄り添った開発をするためには、ユーザー側(建設業界)の知識が非常に重要です。
そして、日々刷新されていく建築技術とともに知識をアップデートし、業界への理解を深めていかなければ新たな価値創造はできないでしょう。

Arentには数学や3次元技術に強いメンバーが多数在籍しており、これまでに数多くのソフトウェア開発を行なってきました。複雑な計算や3次元空間上での情報処理を得意としており、BIMソフトウェアへのカスタマイズなど、実績を積んでいます。
開発手法にはアジャイル方式を採用しているため、クライアント企業である建設業者様との多くのやり取りの中でドメイン知識を蓄積することができます。また、それらの社内ナレッジを新しいメンバーへのキャッチアップとして活用することで、多くのメンバーが必要な知識を共有することができます。
「技術力」「BIMソフトウェアの理解」「ドメイン知識」の要件をすべて満たしているArentだからこそ、これからのBIMに「自動化」という革新をもたらすことができると言えます。

アジャイル開発により、工程を経るごとに知識を深めることができる

自動化の具体例

Lightning BIM 自動配筋

Autodesk Revitの自動配筋アドインとして2022年4月にリリースしました。
標準機能では1つ1つの部材に手動で鉄筋を作成していくため膨大な時間がかかりますが、「Lightning BIM 自動配筋」では部材が持つ鉄筋情報を活用した配筋モデリングの自動化に成功しています。作業工数の約90%を削減します。

▼Lightning BIM 自動配筋の詳細はこちら

PlantStream

属人的で設計の標準化が進まなかったプラント業界において、熟練設計者のノウハウをアルゴリズム化し、たった1分で1,000本もの配管の自動設計を可能にした次世代型3D CAD。プラントエンジニアリング会社の大手である千代田化工建設様と、合弁会社である株式会社PlantStream社を立ち上げました。

▼PlantStreamの詳細はこちら


Arentについて
Arentは強みの建設業界へのドメイン知識や技術力を活かし、BIMと自動化技術の融合によるDXを推進しています。BIMを活用したDXや業務効率化に関するご相談は以下よりお問い合わせください。


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