前回の記事では統合型ERPパッケージをやめて、アプリ(それぞれの業務に特化したツール)をAPIで連携することが、レガシーシステムから脱却する第一歩だと解説しました。
この記事では、ERPパッケージから脱却した後の第2ステップについて解説していきます。
置き換えられないコア技術は自社で開発を!
統合型ERPパッケージをやめて、アプリ(それぞれの業務に特化したツール)を導入していくと、どうしても既存SaaSで置き換えられない業務が出てきます。
それは、自社の「コア技術」です。
伝家の宝刀と言える自社のノウハウは、既存のSaaSに置き換えることは出来ません。
自社のコア技術がわかったら、そのコア部分だけを開発すればよいのです。
そしてそのコアシステムも他の業務アプリと連携させるのです。
コア技術を開発するとバリューアップする
コア技術を開発すると何が良いのか、わかりやすい例をご紹介します。
コア技術を開発してグローバルSaaS事業に成長した国内DXの事例
日本にも、コア技術を開発して事業部からスピンオフしてグローバルSaaS企業になった事例があります。
詳しく解説しているので、ぜひお読みください。
バリューアップDXこそが真のDX
経済産業省ではDXを成功させるための方向性として、以下を定義しています。
既存ビジネスであっても、新規デジタルビジネス創出のどちらであっても、デジタル技術を使って全社的な収益向上を達成することが真のDXです。
PlantStreamの事例は、コア技術を新規デジタルビジネスにした、バリューアップDXのお手本と言える事例でしょう。
コア技術を業界共通のプラットフォームへ
そしてそのコアとなる部分は、業界内の他社にとってのコアでもあります。
SaaSとして販売して、同業他社にも使ってもらうことによって、業界共通のプラットフォームとしてレガシー化せずに日々アップデートされていきます。この業界ごとの協調領域を担う共通プラットフォームのサービス化は、DXレポート2.1で示されているデジタル変革後の産業のあるべき姿です。
次の記事では、DXの第3ステップ、業界共通のプラットフォームについて解説していきます。