![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/149135415/rectangle_large_type_2_aa19392116c16bf7ec46ea4e1fd58588.jpeg?width=1200)
【Revit】地盤面の効率的な作り方
今回は地盤⾯の効率的な作成方法を解説します。
フラットな地盤⾯ではなく、現況地盤に近い形状や3次元的な外構モデルの作成ができるようになれば、より精度の⾼い設計につなげることが可能です。
また、フェーズを⽤いた⼟量計算、敷地計画、専⽤コンポーネントの配置などもできるため、地盤⾯の作成⽅法は習得しておくとよいでしょう。
地盤⾯について
地形コマンドから作成可能なオブジェクトです。 Revit 2023まではサーフェス(⾯)でしたが、Revit 2024からはソリッド(⽴体)として扱えるようになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397215464-zS4YOsVQzt.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1722397230503-qfDnGjPZmH.png)
今回はRevit 2025の画⾯を用いて解説しますが、内容はどのバージョンでもほぼ共通です。 また、地盤⾯の基本的な作成⽅法は今回は割愛します。
CADによる等⾼線を⽤いた地盤⾯の作成⽅法
CADを使⽤してあらかじめ地形を等⾼線で作成し、それをRevitに読み込むことで地形を簡単に作成することができます。 ここではサンプルを例に、Revitで地盤⾯作成の詳細な⼿順を解説します。
1.CADによる等⾼線の作成
今回はAutoCADを使⽤して等⾼線を作成します。
①敷地範囲を設定する
以下では30m×30mのサイズのポリラインを作成しました。
位置情報の設定については必要に応じて⾏うことを推奨します。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397368854-GoniIo67fH.png)
②ポリラインで等⾼線を作成する
敷地範囲とは別の画層に切り替えて作成すると、Revit 側で等⾼線を指定しやすくなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397420347-1pg8VsG0LX.png)
③作成した等⾼線のポリラインに⾼さ情報を付与する
ポリラインであれば「⾼度」というパラメータがあるので、⾼さ情報を⼊⼒します。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397459326-9P0T2AUMw8.png)
④DWGファイルの保存
⼊⼒が完了したらDWGファイルとして保存します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2.RevitプロジェクトへCADを挿⼊する
リンクもしくは読み込みによるCADの挿⼊を行います。この作業は3Dビューで⾏うとスムーズです。
①ファイル選択
[挿⼊]タブ - [リンク]パネル - [CADリンク]、もしくは[挿⼊]タブ - [読込]パネル - [CAD読込]をクリックし、保存したDWGファイルを選択します。
※2Dビューで操作を⾏う際は、「現在のビューのみ」のチェックを必ず外します。
②CAD挿入
RevitにDWGが挿⼊されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397555730-g3ClhdQYfG.png)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3.CADから地盤⾯を作成する
このCADを⽤いて、地盤⾯を簡単に作成することができます。敷地範囲の微調整が必要ですが、そこも簡単な操作で⾏うことができます。
①[マス&外構]タブ - [外構作成]パネル - [地形ソリッド]ドロップダウンメニュー▼ - [読込から作成]をクリックし、コンテキストメニューから[CADから作成]をクリックします。
※Revit 2023以前の場合は[地形]コマンド実⾏後、[読み込みから作成]ドロップダウンメニュー内、[読み込みインスタンスを選択]で同様の作業が可能です。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397646425-VJvL7W4G60.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1722397671672-YWUakiK761.png)
②読み込んだCADをクリックして選択すると、「選択レイヤからの点の追加」ダイアログが表⽰されるので、敷地範囲と等⾼線の画層にチェックを⼊れ、[OK]をクリックします。
敷地範囲を含めず等⾼線のみでも作成可能です。敷地範囲を⽰すポリラインは⾼さが0なので、後述の⼿順で⾼さを調整します。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397706082-d4DfPDa8iI.png)
③地盤⾯が作成されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397737397-2VlzaybAyI.png)
④四つ⾓の点の⾼さが0なので、調整します。
Revit 2024以降では、地盤⾯を選択して、コンテキストタブ - [形状編集]パネル - [サブ要素を修正]をクリックし、⾼さを修正する点をクリックし数値⼊⼒をします。
Revit 2023以前では地盤⾯作成直後は編集モードになっているので、同様に点に⾼さの数値を⼊⼒します。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397775808-wuRkxJGTRr.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1722397786021-jilyTZkTaW.png)
すべて整えたら完成です。
![](https://assets.st-note.com/img/1722397804125-7GKoLBj1zU.png)
Revitのマスを⽤いた地盤⾯の作成⽅法
ここから応⽤編です。前述のCADを準備するのに、最初にRevitのマス機能を使⽤するという⽅法をご紹介します。
ただし、こちらはデータが⼤きくなることが多いため、まずは⼩規模なモデルで試すのがよいでしょう。
⒈Revitプロジェクトでマスモデルを作成する
まずは地盤⾯の元となるモデルをRevit内で作成します。
① [マス&外構]タブ - [コンセプトマス]パネル - [インプレイスマス]をクリックし、 適当な名前を設定します。
② [描画]パネル内、[参照] - [点要素]をクリックし、適当な位置に参照点を配置していきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398040483-iwAElSB5ad.png)
③各点に⾼さを⼊⼒します。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398058280-zwNeQMr519.png)
④次に、点を参照線化します。なるべく同じ並びになっている点をまとめて選択し、[描画]パネル内、[複数の点を通るスプライン]をクリックします。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398095136-M5cWzqt9oz.png)
⑤点がスプライン曲線で連結されるので、他の点にも同様の作業をします。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398116856-RWlTOoRd5k.png?width=1200)
⑥作成されたスプライン曲線をすべて選択し、[フォーム]パネル - [フォームを作成(ソリッドを作成)]をクリックします。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398149847-G9DWmKShGm.png?width=1200)
⑦スプライン曲線からサーフェスが作成されるので、[マスを終了]をクリックします。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398169609-LMqzKa6lVU.png?width=1200)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⒉マスをCADに書き出す
作成したマスサーフェスをDWGファイルとして書き出します。3Dビューで操作しますが、このとき余計なオブジェクトがあると地盤⾯作成時に選択が⾯倒になるため、マスのみを選択表⽰しておきます。
①作成したマスを選択し、キーボード⼊⼒ [ H → I ]を押し、マスのみを選択表⽰します。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398226477-kbvn4PCLUc.png?width=1200)
② [ファイル]タブ - [書き出し] - [CAD形式] - [DWG]をクリックします。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398243330-CwxLX782lr.png)
③表⽰設定をチェックのダイアログはそのまま閉じます。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398266820-q1MvhVDIJf.png)
④「DWG書き出し」ダイアログでは[次へ]をクリックし、保存先を指定し保存します。「⼀時的に⾮表⽰/選択表⽰での書き出し」ダイアログでは下の選択肢[→⼀時的 に⾮表⽰/選択表⽰モードを有効のままにして書き出し]を選択します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⒊RevitプロジェクトへCADを挿⼊する
ここでの⼿順は前項「■CADによる等⾼線を⽤いた地盤⾯の作成⽅法」で紹介した⽅法と同様のため、省略します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⒋CADから地盤⾯を作成する
こちらも基本的には前項と同じ⼿順のため、結果のみをご紹介します。⼿作業で等⾼線を作成したときよりも、細かい点を持った地盤⾯が作成されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1722398363011-7bNJSi7Q2E.png?width=1200)
マスはRevitの形状作成の中でも⾃由度が⾼く、柔軟なオブジェクト形成が容易にできます。精度の⾼い地形モデルが要求される際に利用することをおすすめします。
まとめ
今回は地盤⾯の作り⽅を2つ紹介しました。
特にマスの⽅はイレギュラーな使い⽅なため、利⽤シーンはかなり限られますが、頭の片隅にとどめておいても損はないと思います。
今後もRevitユーザーだからこそ通じる"少しマニアックな内容"を発信していきますので、ぜひご期待ください。
Arentについて
Arentは強みの建設業界へのドメイン知識や技術力を活かし、BIMと自動化技術の融合によるDXを推進しています。BIMを活用したDXや業務効率化に関するご相談は以下よりお問い合わせください。
各種コンテンツの紹介
ArentではBIMやRevitに関する様々な情報を配信しています。BIMを活用し、圧倒的な業務効率化を実現する方法やRevitのTipsなど、日々の業務のお困りごとを解決するヒントとしてお役立てください。
BIM×自動化で圧倒的な業務効率化を生み出す
Revit Tips & Tricks
BIM先進国に学ぶ、導入から活用までのBIM推進史
著者について
![](https://assets.st-note.com/img/1731046416-1lQbjNKynpeUOaZdfXhMI29u.png?width=1200)