Arenbergpark
言葉ギャラリーとは 言葉ギャラリーは、足を止めてくださるあなたに向けて「言葉と写真であなたの背中をそっと押したい」そんな気持ちを込めて作品を作りました。今回のテーマは「一歩」です。2020年は社会的にも新しい生活様式が必要になりました。次の一歩を踏み出す、言葉がその背中をそっと押すことができればと思います。 #言葉ギャラリー #言葉の企画2020
台風が過ぎたというのに まだまだ秋とは言いがたい。 天気予報は最高気温34℃ だから、きっと入道雲かと思ったら。 空ではせっせと秋準備。 うろこ雲になるのか、羊雲になるのか。 開店前の準備中のようである。
空をつかまえるビルがある。 なんども、なんども 空をつかまえていると いつか、そこには空だけが残り。 ビルがあったという記憶も きれいになくなるんだろうか。
今日は夕暮れが夜に様変わりする、 そんな空なんだ。 あたりが暗くなりはじめたけど 左手をみると、夜のはじまり。 大きな大きな フルムーンがそこにある。 「おいら、次にすすむよ」 と、言った友人が 空にかえした指輪の輪のようだった。
お盆が過ぎたある日。 北へと向かった。 乗り継ぎで降りた新幹線ホームは 東京に戻ったか?と 寝ぼけ眼がパッと開くほど 同じように暑く、蒸し蒸ししていた。
お盆が過ぎ 高校野球も準々決勝になり 「カナカナカナ、夏も折り返しですよ」 と聞こえてくる。 そんな、夕暮れ前の空。
やること、やらなきゃいけないことが済んだら。 新たな挑戦に足を踏み出そうと こころに決めていた。 暦では、一粒万倍日。 一粒の種が、たくさんの実りをもたらす 始めるにはもってこいの日だ。 雲の合間にみえる青い空が がんばれよー!と光を送ってくれている そんな気がした。
パンパカパーン! 台風が通り過ぎたよ! そう言ってお知らせしてくれる 君は、リュウキュウアサガオ。 きみのラッパで、寝ぼけぎみの青空も きっと目を覚ます。
ぬるま湯の中を歩いているかのような そんな夕暮れ。 空気がたっぷりと水を含むと どうして空はしろっぽくなるんだろうか。
一点のくもりもない青空に きれいな桃色のフリルをなびかせていた そう、君は百日紅。 台風が近づいているけれど 明日、君に会えるだろうか。
台風が近づいていることなんて 知らぬまま。 青い柿の実は ジリジリとした夏の日を浴びている。
ホーム試合だというのに、 延長戦までもつれて、 最後はあっけなく3点をとられた。 不甲斐なさと、両チームの応援の熱気は どんな通り雨も冷ますことができない。 もやりとした空気が 東京ドームを飲み込む。
どこまでも続く青空と もう一度同じ形に出会えない雲 何度シャッターを押しただろう。
燃えるような夕焼けは 路地を越えたら 跡形もなく、なくなっていた。
きっと、空を眺めるのが好きなんです。 「2度と同じものができない」 そこに惹かれるのかもしれません。 だから、残していこうと思います。 今日の空、スタートします。 #1 梅雨の合間の夏空 大きな楠木、若い緑の葉は太陽を浴びて ぐんぐん伸びている。 梅雨明け宣言はまだだけど。 もう夏の準備はできてるよ、と 空から聞こえてきそう。
大空に広がる青空をひとり占めしたくて 今日も私は彷徨う ある人が私に教えてくれた 「空を捕まえたければ、空が休んでる場所に行きなさい」と くる日もくる日も、探し続け彷徨い歩いた ある日、山奥の静かな場所に辿り着いた ここには、空が足元にあった 青空の次は、月夜もひとり占めしたくなった 青空のあった街を超え、山を越え さきの、先の、その先に あなたは月夜を捕まえて私を待っていてくれた Photo by Marino Mato Text by Kotoba
吸い込まれそうな青空 まっすぐに道は続く、続く 見えない道の先に、なにが待っているかわからない 疲れたら道端の草に寝そべって空を眺めようか あの雲を長い棒でぐるぐるしたら綿あめができるかな 続く続く道の先に 何が待っているんだろう あの丘を越えて、大好きなあの人に会いに行こうか それとも今まで出会ったこともない人が 私を待っているんだろうか 続く続く、果てしなく続く道を辿り 私の旅は続いていく Photo by Marino Mato Text b