【WS解説】エリアプラットフォーム団体同士が議論・交流するワークショップのねらい
2022年9月9日(木)に、「エリアプラットフォーム実務者交流会2022 〜公民連携のナレッジ・シェア〜」を企画します。本記事では、第二部のワークショップの内容について、現段階の狙いや構想を紹介します。
「エリアプラットフォーム実務者交流会2022 〜公民連携のナレッジ・シェア〜」
エリアプラットフォームとは
エリアプラットフォームとは、聞き馴染みのない人が多いかもしれません。国土交通省が「官民連携まちなか再生推進事業」の中で、エリアプラットフォーム構築事業として、「エリアプラットフォーム」名称が出てきました。プラットフォームとは元々基盤という意味で、そのまま日本語にすれば地域の基盤ということです。
国土交通省発行の「まちづくりの可能性を広げるエリアプラットフォーム」によれば、
エリプラワークショップの狙い
さて、その中で、今回の「エリアプラットフォーム実務者交流会2022 ~公民連携のナレッジ・シェア~」の第二部、エリアプラットフォームワークショップの狙いについて紹介しましょう。
前述の通り、エリアプラットフォームに取り組む地域は100地域ほどある中で、地域の特性や事情、フェーズが異なる中で、エリアプラットフォームのあり方や進め方は多様になっています。
例えば、筆者が関わる竹芝エリア(東京都港区)では、行政と企業が連携した、竹芝Marine-Gateway Minato協議会というエリアプラットフォームがあります。5つほどのWGに分かれ、ビジョンやプロジェクトについて議論し、竹芝みなとフェスタというシンポジウムやイベントの結集体で全体を共有したり、実験的なアクションを行う形で進めていました。それを事務局(=竹芝エリアマネジメント)が全体を調整しているというやり方でした。コロナ禍の中での最適な方法を探っていたというのもあります。2022年3月に未来ビジョンが策定されています。
一方で、今回の話題提供のササハタハツエリア(=笹塚・幡ヶ谷・初台/東京都渋谷区)では、渋谷区、京王電鉄、渋谷未来デザインを母体とするササハタハツまちラボを母体とし、綿密な調査をコンサルが行った後に、ビジョン検討委員会を組成、区民委員を公募し、市民参加型で未来ビジョンの議論を行い、2022年3月にササハタハツ未来ビジョンが策定されました。このほかにも市民創発の活動を認定・支援するササハピや、旧玉川上水緑道の再整備(388Farm)に向けたワークショップや緑道の実験的活用や仮設農園実験(388Farmβ)などが動いています。
この二つの地域を見ても全く異なり地域の特性や事情の中で、エリアプラットフォームのあり方や進め方が異なることがわかります。
そこで、「エリアプラットフォーム実務者交流会2022 ~公民連携のナレッジ・シェア~」では、第1部に3名の話題提供とディスカッションをして、エリアプラットフォームの事例をインプットし、議論した後、第二部では、ハイブリッドでのワークショップにより、エリアプラットフォームの地域同士が互いのエリアプラットフォームのあり方や状況、進め方、悩みや課題を共有するワークショップを行います。それぞれの地域で、同じ悩みや課題を抱えていたり、こんなやり方あるよ、こんなアプローチで突破したよなど、実践している地域だからこそ持っているナレッジがあります。エリアプラットフォーム同士で、ナレッジシェアしようというのが今回の狙いです。
対面では、シティラボ東京という東京駅前の会場で、遠方の方はオンラインでのワークショップを考えています。
今回初めての試みではありますが、互いの地域でナレッジシェアすることで、各地のエリアプラットフォームが進めたいこと、取り組みたいことをつまずくことなく、ボトルネックをなくすことが少しでもできればという想いを、エリアマネジメント人材育成研究会では考えています。また、これを機会に、互いのエリアプラットフォームの地域同士がつながり、学び合ったり、視察しあったり、情報交換ができることにもつながるのではないでしょうか。
「エリアプラットフォーム実務者交流会2022 ~公民連携のナレッジ・シェア~」、9月9日に開催されます。是非ご参加ください。
テキスト:泉山塁威(日本大学理工学部建築学科助教/一般社団法人ソトノバ共同代表理事/一般社団法人エリアマネジメント・ラボ共同代表理事)
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