発達障害のある子供の得意なこと・苦手なことを把握する大切さ
発達障害のある子供の特性は,それぞれ異なりますが,共通した傾向はあります。
参考として紹介します。
「得意なこと」・・・暗記テスト,難読漢字のテスト,公式のある計算問題,決まりを守ること,定期的な作業の繰り返し,生活習慣を守ること
これらはいわゆる法則性のある作業。
毎日同じことをこなすのをいとわない。
「苦手なこと」・・・テーマを自分で決める作文,自由研究,発表,討論,意味を考える問題,機転をきかせた会話,全体を見ながら調整する作業,未知の場所での作業
これらはいわゆる応用を必要とする作業。
自由を与えられると混乱する。
一人の子供にうまく伝わる支援が,他の子には通用しないことがあります。
子供のもつ特性は,一人一人違うからです。
専門家から教わった方法でも,状況によってはうまくいかないことがあります。
方法に固執せず,目の前の子供が何に困っているか,様子をよくみてみることが必要です。
子供の特性を無視して,何でもそつなくこなせる子供に育てようとすると,その子を苦しめてしまいます。
完璧や平均を目指さず,一人一人の特性を大切にしていきます。
コツとしては、「得意なこと」を「苦手なこと」に生かせないかなという視点です。
例えば、「定期的な作業」が得意なら、作文の際、書く流れをひな形で示し、ここには「いつ」、ここには「誰が」、ここには「どうした」、ここには「それで自分がどう思ったか」を機械的に埋めていくことで完成できるといった支援が有効になってきます。
また、「未知の場所での作業」を行う際も、「守れているきまりごとさえ行えばよい」というようにすることで、心理的な負担も軽減されます。
「得意なこと」はさらに伸ばしつつ、「苦手なこと」を補うことができないかなという発想が大事です。
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