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”足首骨折”「こうだったらいいなぁ」家の機能3選

前回は、「たまたま家の中がこんな環境だったから、骨折した後も助かった」ということに関して綴りました。
正直、我が家は、将来のことなんて全く考えずに作った家です。
「設計事務所としてどうよ」という声が聞こえてきそうですが、それでも、今を暮らしやすくに視点を置いて、ユニバーサルデザインにつながっていたものがあったんだと思います。

とはいえ、「こうだったらいいなぁ」ということがありましたので、3点に絞ってお伝えしようと思います。


1、トイレの紙巻き器に体重かけてもOK

階段の手すりなど、法律で設置が義務付けられているものはあります。
しかしながら、そのほかの場所には、デザインの面からも、あまり「THE 手すり」というものはつけたくないのではないかと思います。
健康なうちは必要ないし、おそらく取り付けるいう発想にもならないと思います。
でも、体調がすぐれない時など、立ち上がるのに、ちょっとつかまったり、
体重をかけられることができたら楽だなぁと思うのがトイレではないでしょうか。

TOTO のHPより

ペーパーホルダーの上に体重をかけても大丈夫な作りになっています。
おしゃれな紙巻き器もいろいろあるので、なかなか選択肢として上がってこないかもしれませんが、トイレットペーパーの交換のしやすさなどもあり、トイレメーカーのアクセサリーとして発売されているものには、利点や良さがあります。
疲れがひどい時、体調不良の時など、「支えが欲しいかも」と思っていたので、片足しかつけない今、不意に、普通のペーパーホルダーに手がいってしまい、うっかり体重をかけそうになるのを自制しています。
ペーパーホルダーを交換しようかなぁと思ったりしています。
「手すりはまだちょっと・・・でも、何か欲しい」という方にはおすすめです。

2、キッチンのシンクの下がフリースペースだったら楽かも

皆さんは、キッチンでゴミ箱スペースをどこにとっていらっしゃいますか?
我が家は、背面収納の一部にゴミ箱スペースをとってあります。
今は、さまざまなキッチンメーカーで、背面収納の一部だけでなく、シンク下にフリースペースを設けられます。


シンク下にフリースペースを設けたキッチン

対面式のキッチンの場合、リビングダイニングから見せたくないゴミ箱は隠しつつ、すぐにゴミを捨てられる利点があります。
そして、ここが空いていることで、椅子に座っての洗い物など足を入れるスペースがあり、楽だなぁと思います。

3、段差は低いか高いかはっきりと

見出しがよくわからない感じですが、松葉杖を使っていて、すごく感じます。
昔の日本家屋の土間から座敷に上がるような段差は、腰をかけるくらいの高さがあったところも多かったです。
母の実家は、築100年を超えますが、幼い頃、よじ登っていた記憶があります。
近所の方が来ると、靴を脱がず、そこに腰掛けたまま雑談をするといった感じです。
そこまでの高さだと、下に降りる際は、一度座って靴を履き立ち上がるという動作ができます。
高いなら高い、はっきりとです。
現在は、建築基準法では玄関の上り框は18cm以下が望ましとされています。
今、実際、松葉杖をついてみて、15cmぐらいがありがたいかなぁという感じです。
低ければ低いほどありがたいです。
つまりは、段差は、高いなら35〜40cmあれば一度座ることができる(低すぎると今度立ち上がることが大変)
低いなら低いほどいい
ただし、中途半ばに1〜2cmは、かえってつまずきやすく危ない場合もあります。
「段差があるんだ」と認識できる高さは必要です。

4、最後に

いろいろ先々を考え始めたら、決めきれない家づくり。
その中で、今を大切にしつつも、迷ったら、こうしておいてもいいかなぁという参考になればと思います。
初めからトイレに手すりがあるのもちょっと抵抗ありますし、玄関も然りです。
手すりに見えないけど、助けになる、支えになるものは健康な方でもありがたいものです。
ユニバーサルデザインの観点で健康的で安全な住まいの一つとして選択していただければと思います。



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