アイドルマスター スターリットシーズンをプレイした時の話①
今回はアイドルマスター スターリットシーズン(以下、スタマスと呼称)をプレイした時の話を記していこうと思う。
本作はPS4とSteamにてリリースされている。私はPC版で、かつコントローラーを使用してのプレイである。そのためPC版キーボードマウス勢とは操作感に対する認識が異なる可能性があり、またPS4版勢とはグラフィックやサウンドについての認識が異なる可能性があることは念頭において私の話を聞いてほしい。
本作について話すべきことはかなり多く、まず間違いなくForza Horizon5について話す時よりも多くバックグラウンドについて記述することになるだろう。スタマスはアイドルマスターシリーズの最新作という立ち位置であり、アイドルマスターシリーズの作品は多く存在している。無印や2、SPなどは言うに及ばず、スマホアプリでもデレステ、ミリシタ、シャニマスなど(めんどくさいので正式名称の記述を控えた)が存在している。私はこれらのうち、デレステ、ミリシタ、シャニマスについて1ヶ月ほどはプレイしていたことがある。シャニマスに至ってはトゥルーエンドも見たことがある(ただの自慢だが)。ただ、アイマス無印やそれに並ぶ765プロの13人についてはほとんど無知であった。というかミリシタ、デレステに関してもそれまで知らなかったアイドルがスタマスに登場している。まあ私の場合このようなバックグラウンドでスタマスに取り組むこととなったのだが、Steamで展開されるアイマスシリーズとしてはスタマスが初であり、私と同様もしくは私よりもアイマスについてよく知らないプレイヤーがスタマスを購入したことが予想される。
私はスタマスを予約購入した。その後押しとなったのが、「お姫さまティアラ」並びに「わたティアラ」というニコニコ大百科の記事(https://dic.nicovideo.jp/t/a/お姫さまティアラ、https://dic.nicovideo.jp/t/a/わたティアラ)であった。特に後者の記事は感動的であり、アイドルマスターという作品をプレイしたいと思うには十分すぎるほどの情感を私にもたらした。そんな矢先にスタマスをSteamで発見したのである。買わないわけがない。
さて、長々と自分のことについて話すのはどうかと思うが、まだもう少し直接本編とは関係の無い話を続ける。ここで話題にしたいのは、凛世NTR炎上事件である。ちなみにこの事件の名称は私がそう呼んでいるだけである。内容としてはスタマス発売前に公開された凛世のコミュ(会話)にシャニマスPが反発したというものである。詳しく説明すると、凛世がプロデューサー様という呼称を用いるのは他ならぬシャニマスの主人公のPのみであるのに、765プロのPが主人公のスタマスにおいて凛世がその主人公に対してプロデューサー様と呼ぶのは解釈不一致であるということである。私もそれを見てそれはそうだなと思ったが、シャニマスの、つまり283プロのPも765プロのPも所詮はプレイヤーのアバターであり、厳密には違う存在だが、ある意味では同じ存在であるという論理でその呼称の問題を解決しようとする論を唱える者もいて、その理論にも大いに納得ができた。だが、私はプレイしている最中にこの問題について気にすることはなかった。そもそも凛世推しではないからか、もしくはそもそもそんなことを気にする性格ではないからか、あるいは、そもそも765プロのPを操作したことがない自分が美希にハニー呼ばわりされることで自分がむしろ寝取られる側ではなく寝取る側であるという認識を持ったからか、まあどうでもいいか。
スタマスはアイドルマスターシリーズのさまざまな作品からきたアイドルに加えて一切合切新しいメンバーとして心白、亜夜が登場する。心白は主人公がプロデュースするプロジェクトルミナスの一員、亜夜は961プロのアイドルとしてライバルグループ、ディアマントの一員となっている。1週目ストーリーを全体通してクリアした今だからこそ分かることだが、スタマスは心白のオリジンストーリーとしての側面がかなり強い。クロスオーバー要素も合わせてアイドルマスター版スパイダーマン ノーウェイホームと例えたくなるのは、ただ単に最近ノーウェイホームを見たからというだけではなく、クロスオーバーものかつ誰かのオリジンストーリーであるという点が共通しているからだ。閑話休題、心白と亜夜との衝突とか心白自身の問題とかの解決とかがスタマスのメインストーリーの一角を担う形となっている。ただ、クロスオーバー作品としてそれぞれのアイドルの絡みやそこから生まれる新たな関係性ももちろんスタマスの重要なファクターである。心白や亜夜と他のアイドルの実力の整合性を彼女たちも昔アイドルをしていたという背景で補完しているのもよく練られた設定と感じた。
ここで私が感じていた懸念について話そうと思う。私としては——おそらく他のスタマス新規も同じ心持ちであるように——知らないキャラたちがしれっと昔プロデュースしてた風に振る舞い、自分が彼女たちの過去を知らないことについて穏やかならない感情になることを恐れていた。実際のところ、アイドルマスター無印の頃からいるメンバーとの会話においては、「おかえりなさい」や「またプロデュースしてくれるんですね」という自分と主人公の間の乖離をまざまざと感じさせる描写はいくらでもある。ただ、デレステやその他のシリーズから登場しているアイドルについては自分と主人公で認識が一致するので、(シリーズ既プレイのプレイヤーにとってはむしろ初対面の関係に違和感を覚えるかもしれないが)割ととっつきやすい関係性の描写となっている。もちろん無印からのアイドルとの関係がとっつきにくく感じるかと言えば、別に特段とっつきにくいこともなく、最初の絆コミュ(選択肢を選ぶ要素があるアイドル個人との会話要素である)では色んなアイドルがいて自分の個性に悩んでいたり、色んなアイドルとの付き合い方について困っていたりする内容があり、スタマス新規として色んなアイドルと関わることになるプレイヤーと似たような境遇を感じさせる。そのため、疎外感は拭いきれないものがあるが、そこまで気にするほどでもないと感じた。さらに、新キャラである心白や亜夜についての掘り下げも多く、彼女たちに対してはむしろ何の悪感情もなく新規と新キャラ同士の向き合い方ができるだろう。
上記の文章でプレイする前に抱いていた疑念についてはプレイに際してなんら問題とならなかったことを示し、ストーリーやゲームプレイそのものについては別のnoteにて記そうと思う。