彼女、お借りします。(サイバーネオン編)第4話「集結」

異次元人ヤプールの仕業でサイバーワールドに閉じ込められてしまった一ノ瀬達を救出するべくジン達は、作戦を開始する。

一輝は、とあるインターネット喫茶に入り、各SNSへの売名…。

一輝「なんか…言った…?」

いえ、何でもありません。

一輝「まぁ、言いたいことはわかるよ…でも、それは、選挙とかでもやってる訳だし、声優が売れる為にはこうでもしないといけないのは事実…あっ…ここだけの話だけど、ジンさん…かつて、都知事選に出たことがあるんだ…まぁ、既存の人間としてクズメディア(1部を除く)は、都合が悪いからどこも取り上げなかったけどね…」

そうだったんですか!?知りませんでした。

一輝「知らなくて当然…でも、とある人達には名が知られたから僕は、それで良いよ…ジンさんは、そのこともよく知ってる…さてと…ポスターポスター…」

一輝は、羽織っている服の内ポケットから小型のUSBメモリーを取り出すとPCに差し込み、Excelとクリスタを起動させると素材を継ぎ接ぎ、字を書き換えてを行うと1枚のポスターが完成する。

一輝「さて…これを保存して…コンビニでプリントして…ポスターを貼る許可を貰いにいかないとね…」

そんなすぐに貰えるんですか?

一輝「貰えないよ、普通はね…でも、そこは、アニメだから…良い子のみんなは、ちゃんと各自治体とかのルールに従って2週間前に届出をする様にね」

色々大変なんですね。

一輝「これが普通だから…それじゃ、行ってくるね…」

そう言うと一輝は、個室から出て行くのだった。

皆さん、初めまして、ここの部分だけを担当させて頂きました心・D.N所属の声優、天夜 理です。

ここから先は、主が書きますのでご心配なく、それでは、続きをどうぞ。

彰は、とある工事現場に足を運んでいた。

彰「ここなら…誰にも迷惑は、かけないな」

そう言うと彰は、トライフォンを使い、ある場所と通信を始める。

多田家の人「こちら、多田家時空管理局」

彰「こちら、彰、すなまいが、地下工場にいるチャーに頼んで俺の部下達を至急ここに来る様に手配してくれないか?」

多田家の人「何名程送りますか?」

彰「25人ぐらい居れば事は、足りる」

多田家の人「了解、直ちに地下工場に連絡を送ります」

彰「頼む。さて、どうするっかな」

多田家の人「彰様、ただいま入った通信によりますと誠さんの計らいで既にそちらに向かったとのことです」

彰「さすが師匠って所か」

レルク「彰、ゲート反応だ。アルテマの反応だ」

彰「まぁ、異次元空間壁を干渉無しで突破するならアルテマの叡智(ちから)がいるだろうな」

すると、彰を中心とした地面から27本の光の柱が現れるとそこからつなぎや作業服、そして、工具箱を持った人達が現れる。

工場チームA「工場長!」

彰「おう、みんな、揃ってるな」

工場チームB「へい、いつでも動けまっせ」

彰「これより俺達は、ライブステージを3日で造る。良いか、作業工程全て含めて3日で終わらせる」

工場チームC「突貫工事でんな」

彰「班分けを伝える。材料調達班8名、工作班12名、電子班7名にする。良いか、手が空いた奴は、他の部署の奴を手伝ってやれ。ボーナスは、奮発する!そして、安全第一で取り掛かれ」

工場チームのみんな『うっす!』

彰「領収書を必ず貰えよ、解散!」

そう言うとみんなは、勝手に散らばり、勝手に集まり、それぞれの役目を果たしに行くのだった。

彰「さてと…俺は、現場検証と行くか」

彰は、トライフォンである操作をするとその場から姿を消すのだった。

やって来たのは一ノ瀬達が最後のライブをやる有明アリーナの建物ぽい所にやって来ていた。

彰「有明アリーナ…では、無いな」

レルク「ここと匹敵するステージを作ると言うことか」

彰「いや、そんな時間は、無い」

レルク「なら、どうやって?」

彰「まぁ、見ておけ」

彰は、ザンバルドを出現させると地面に突き刺す。

彰「ギガロマ…リアルブート!」

その詞と同時に彰の眼が赤くなると突き刺した部分を中心に蒼色の波状が急速に広がって行く。

彰は、突き刺した地面からザンバルドを引き抜くと自分の左肩に置く。

彰「さてと…仕込みは、これで良いな。あとは、作業を開始するだけか」

彰がトライフォンで自分の位置をチームのみんなに知らせると材料を持ったみんなが集まって来る。

彰「全員、いるな?」

工場チームのみんな『おっす!』

彰「よし、始めるぞ!」

彰達は、持って来た材料を使い、ステージの製作に取り掛かるのだった。

衣装を揃えるために動いていた鋼と美歌は、渋谷らしき場所、新宿らしき場所、原宿らしき場所を巡りに巡り、集めていた。

美歌「さすが東京に似た場所ね。何から何まで全て似てるから私が知ってる隠れ家もあって助かったわ」

鋼「ちなみにあの場所って?」

美歌「コスプレの服を扱うお店なの。私がかつて所属していた会社と連携しててそこで描かれたデザインを元にコスプレの服を作ってくれるの。ちなみに私が幼い時に裁縫を習った場所でもあるの」

鋼「色彩長の思い出の場所なんだね」

美歌「ええ。さて、あと数着集めて工場長がいる所に向かいましょ」

鋼「うん」

ジンは、とある岸辺でおそらくこうなるであろう振り付けを構築し、それをトライフォンにインプットさせていた。

ジン「ここでこうは、どうだ?」

迅龍「それだとこの先に設定したこの体の動きに支障が出る。やるなら、負荷をかけないこの方が良い。こうなら…こうでこう行ける」

ジン「なるほどな。でも、この曲だからもう少し躍動感が欲しい…」

迅龍「マスゲームじゃないんだ、諦めろ。それに独奏曲もするんだ。体力が持たない」

ジン「こんなので耐えられなかったら失格だろ」

迅龍「お前だけ踊るならな。それで?ここでこう来た後は?」

ジン「ここのサビで一気に盛り上げるために俺と彰でバトル演出を入れる」

迅龍「いつものか…みんな、飽きて来ているんじゃないか?」

ジン「何言ってんだよ、これが普通なんだよ。まぁ、綺麗さ美しさを求めるなら鋼とバトル演出するのが1番で緊張感と迫力を求めるなら彰、静寂と殺気を求めるなら一輝だがな」

迅龍「それが現実で出来れば何よりなんだがな」

ジン「まぁなwよし、一先ずこれで完成っと…疲れたな…」

迅龍「待っておけ」

ジンの影から人間の姿の迅龍が現れると近くにあった自販機の所に向かう。

迅龍が自販機の前にやって来ると買う飲み物のボタンを2つ押し、トライフォンを機械に翳すと選んだ飲み物が2つ出て来る。

飲み物を手に取ると木の木陰で休んでいるジンの所にやって来る。

迅龍「ほら、ホッカリスエット」

ジン「さんきゅ」

迅龍「6.2ドルな」

ジン「たけー6本買えるーコンビニで買った方が良い」

迅龍「円高だからな」

ジン「ん…ん…ふぅ…やっぱ、これだよな」

迅龍「全部で8曲か?」

ジン「ああ、俺と一輝、鋼に美歌、彰のキャラソンに次にユニオンの曲、次にパーフェクト・ユニオンの曲で残りの1つは…お楽しみさ」

迅龍「どうせ碌でもないこと企んでいるに決まってる」

ジン「まぁ、当日までのお楽しみさ。さっ、休憩もしたことで振り付けの続きをする前に…ゲーマーズとメロンブックス、らしんばんにアニメイト、ソフマップ、とらのあな、駿河屋とか行かないとな」

迅龍「真面目にしろ」

ジン「何言ってんだよ、オタクが東京に来て行くとすればここしかないだろ?」

迅龍「自分でオタク言うな。みんなに迷惑だろうが謝れ」

ジン「はい、すいませんでした。って、どういうこと!?まぁ、息抜きは、必要ってことで…じゃ、行って来る」

そう言うとジンは、どこかに向かって歩き始めるのだった。

迅龍「はぁ…よくあれで闇の王なものだ」

迅龍がある所をちらっと見るとそこには異次元人の手下が監視していたが、その様子を見るなりどこかに消えて行くのだった。

迅龍「ジンの奴め、あれに気が付いててわざと演技を…侮れんな。さすがは、闇の王か」

対決2日前、工場長の所ではステージの建設が急ピッチで進められていた。

彰「おい、ここの工程は…」

工場チームE「もう、まもなく完成します」

彰「デッキの方は?」 

工場チームK「材料が不足したため買い出しに向かっています」

彰「代用は?」

工場チームK「激しい戦闘になるのであれでないとセットが耐えきれずに崩壊してしまう可能性が極めて高いです」

彰「わかった。所で、ジンと一輝、鋼の楽器は、届いたのか?」

工場チームO「もう、まもなく転送が終わるとのことです」

彰「よし、到着次第ステージの裏にセッティングしろ。人手が欲しかったら言え、回す」

工場チームO「了解」

彰「今日の夜に仕上げ、夜中に試運転だ、良いな」

工場チームのみんな『了解!』

そこに大量のポスターを持った一輝がやって来る。

一輝「状況は…」

彰「優秀な奴らばかりで頭が上がらない」

一輝「もう、ずっと付いて来てくれてる人達だもんね…」

彰「自分達の人生もあっただろうに…それで? そっちは?」

一輝「今から貼って行く所…これもちゃんと人目が付く所に貼らないと何の意味もないからね…」

彰「それは、わかるんだがな、一輝…これ、なんだ?」

彰が一輝に見せたのは一輝がSNS上で告知した奴だった。

一輝「これね…なに…」

彰「なに…じゃねぇよ。なんだ、この宣伝の詞は!」

一輝「なにか…文句でも…」

彰「大ありだ。お前ら4人は、当たり前だろうが…なんで俺まで入ってんだよ」

一輝「なんでって…このライブの眼玉の1つ…パーフェクト・ユニオンが出演するから…」

彰「俺は、許可を出した覚え…」

その詞と同時に某喫茶店で同意した紙を見せる。

彰「この紙は、確か喫茶店の時の…まさか!」

一輝「当たり…ちゃんと同意書に印をしてくれたよね…」

彰「無効だ!」

一輝「ちゃんと読んでない彰が悪いよ…」

彰「あんなの半強制的だ」

一輝「でも、印を押すまで時間は、沢山あったよね…それじゃ、よろしく…」

彰「だから嫌いなんだよ、お前ら」

一輝「はいはい…嫌いでも何でも良いからやることやってね」

彰「ちっ…所で、一輝」

一輝「なに…僕、忙しいんだけど…」

彰「なんで、ジンが講談社のアニメに加勢する…あいつが」

一輝「キンレコだよ…」

彰「白金の騎士か」

一輝「彰も知ってるでしょ…講談社とキンレコが密接な関係にあることを」

彰「わかってる。だから、矛盾しているんだ…講談社を崩せば真っ先に影響を受けるのはキンレコだと言うことをジンは、知っている」

一輝「もう、終わらそうとしてるんだよ…こんなの間違っているから…」

彰「それじゃ、ジンの奴は、最初からわかっててあんなことをしたってことか」

一輝「さぁね…ジンさんが何を考えているのは僕でもわからない…でも、これだけは言える…ジンさんは、必ず何かしらの目的があって動いていることを」

彰「たとえそれが間違っていたとしてもか」

一輝「間違ってないからやるんだよ。見せつけてやらないとね…この世界は、誰が為の世界かをね」

彰「その思考は、危険過ぎる」

一輝「知らないよ…僕が望んだことじゃない…全ては、自然が望んだことなんだから」

彰「誰が為の世界か…」

一輝「さぁ、ステージ製作、よろしくね…」

彰「一輝、最後に聞かせろ。ジンの本当の目的を」

一輝「護りたい…それだけ言っておくよ…それじゃ…」

そう言うと一輝は、どこかに向かって歩いて行くのだった。

彰「護りたい…か」

彰が空を見上げるとそこには7つの星が強く光り輝いていた。

彰「北斗7星…」

そして、それぞれの場所でそれぞれの役目を果たすと深夜になる手前にステージの仮設が完了し、ジン達は、仮説の控え室に集まっていた。

ジン「うへぇ…マジで2日でステージを作りやがったw」

彰「地下工場チームをみくびるな」

鋼「さすが、工場長、良い仕事するね」

美歌「トイレは?」

彰「予算オーバーだ。ケチるなよ」

一輝「仕方ないよ…セットの演出と器材を優先したからどこかを削らないといけない…衣装の方は?」

美歌「ええ、もう、バッチリ」

鋼「色彩長、色んな洋服屋を知ってるから」

一輝「ジンさん…」

ジン「大体は、出来た。みんなのトライフォンに送っておいたから各自自主練を頼む。そして、これが当日のプログラムだ」

一輝「過密…体力持つ?」

鋼「面白くなりそうだね」

美歌「なるほど…それで?この最後の1つは?」

ジン「秘密だ」

彰「関係者だから別に構わないだろう」

ジン「そうは、いかない。まぁ、少しだけ話すなら…あの3人とそれぞれの関係者達が集結する」

彰「と言うことは…」

一輝「まぁ…そうだよね」

ジン「せっかくやるんだったら思いっきりやらないとな」

彰「もしかして、これのほとんどの経費って…」

一輝「人件費…」

彰「はぁ…」

鋼「惜しまないよね」

美歌「まぁ、いつものことだし良いんじゃない?」

彰「こいつに新規の会社を持たせたら数ヶ月持たずに倒産だろうな…どれだけ会社が潰されたことか…」

ジン「そう言うなって、明後日の早朝にゲネプロをする。良いか、この戦い必ず勝つぞ」

一輝「はいはい…いつも通りね…」

鋼「みんなの人としての心、解放してあげないとね」

美歌「やるからには悔いの無い戦いにしましょう」

彰「歯向かうなら…叩き斬るまでだ」

ジン「それじゃ、解散!」

そう言うとみんなは、控え室から出て行くとそれぞれの場所に戻って行くのだった。

そして、ジンは、ベースに着くとある人達にメールを送信する。

ジン「さっ、後は、当日待ちだ」

そう言うとジンは、眼鏡を外し、ヒヤリングの音楽を聴きながら眠りに着くのだった。

ジンが送ったメール達は、空間の中で特殊暗号化され、それぞれの世界へ送られるのだった。

送られたメールは、とある2つの時空管理局へ辿り着く。

〜多田家の時空管理局〜

管理局委員「ん?これは……局長」

???「来たかい」

管理局委員「はい、特殊暗号化されてます。認識コードから判別してジンさんからのメールかと」

???「読み上げて」

管理局委員「了解、読み上げます。おそらく激戦が予想される。敵は、未知の闇、この世界、既に闇が支配しせり。ライブ開始は、2日後の13時00分、転送を考慮すると14時00分となる。多少前後することを考慮し、こちらで帳尻合わせる。攻撃3名、防御2名の援護を要請する。以上です」

???「誠さん」

誠「あっちと合わせて計8名…集まってくれた人達で間に合いそうだね。みんな」

誠が後ろを振り返るとそこには5人の少女達が並んでいた。

誠「良いかい、君達にとっては未知なる世界…それぞれ思うことはあるかもしれないけど、生命(いのち)を優先して戦う様に」

???「ジンの奴は?」

誠「無事だよ。彰もね」

???「良かった…」

???「誠さん、少し宜しいでしょうか?」

誠「何かな、クロア」

クロア「お父様は、何のためにあの世界に行かれたのでしょうか」

誠「自分も詳しくは、聞いてないけど…きっと、碧さんのことだと感じてる」

???「ピーシェちゃんのことネプ?」

誠「うん。この戦いの先、もしくは、中でわかるはず…ジンのことだから。今からおそらく起こることを説明するのとアタック、ディフェンスを決めるよ。まず、ジンから送られて来たライブ会場は、こうなってるよ」

クロア「意外と小型ですわね」

???「じゃないとおそらく護りきれないんだろう」

誠「そして、対面するライブ会場は、ここ…この区間は、わずか800m…」

???「光線なら充分に狙撃出来る距離です」

誠「防御2名は、これの対策と見て良い。防御役は、クロアの黒錠と冴のオーロラフィールドの二重で行ける。こんな至近距離で火力砲を放てば巻き添えだからね」

???「それじゃ、私とセレナ、ネプテューヌの3人で攻撃だな」

誠「うん。でも、敵の数は、かなり多いと予測される。未確認の闇と言うことは心力もどのくらい持っているかも不明と言うことだからくれぐれも無理な攻撃は、しない様に」

クロア「頼りにしています、アリスさん、セレナさん、ネプテューヌさん」

ネプテューヌ「どーんと任せるネプ!どんなにいたとしても負けないネプ、ねっ、セレナ」

セレナ「はい!」

アリス「所で、誠さん。残りの3人とは?」

誠「リリカルなのはの世界の高町なのは、フェイト・テスタロッサ、八神はやての3人だよ」

〜なのはの世界の時空管理局〜

椅子に座って作業をしていたリンディの所に1通の手紙が届く。

リンディ「ん?メール?誰かしら?」

リンディは、そのメールを開くとそこには謎の文字がびっしりと並んでいた。

リンディ「これは…アーカイル語…なのはちゃん達に知らせないと…」

そう言うとリンディは、すぐになのは、フェイト、はやての3人に連絡をすると学校が終わった3人がやって来る。

なのは「遅くなりました」

リンディ「来てくれたのね」

はやて「何があったん?あんなけったいなメール送って来るやなんて」

リンディ「実は、3人に見て欲しい物があるの」

フェイト「見て欲しいもの?」

3人の前に映し出されたのはとあるライブ会場の全体図だった。

なのは「これ、何ですか?」

リンディ「とあるライブ会場なんだけど…そこで未確認の闇が出現して闇の王から援護要請がかかってるの」

はやて「ジンさんが!?」

フェイト「ジンさんでも勝てない闇なんですか」

リンディ「そうじゃないと思うけど…内容には人質を取られていると書いてあったわ」

はやて「なんて酷いことを…」

なのは「あの人として優しい心を持ったジンさん達じゃ、迂闊に手が出せないだね」

リンディ「ええ、この世界で戦った様に彼らは、何よりも人命を最優先として動く組織…自然を傷付けられても…それがD.Nでもあれば心・D.Nの人としての心…現実は、さておきだけどね」

フェイト「それで、私達は、何をすれば…」

リンディ「闇の王の話だとその闇は、ライブステージに憑依した闇でその人質の心力を吸収して闇領域を作り出しているの」

はやて「それじゃ、その人質になってる人たちは…」

リンディ「もう、長いこと持たないかもしれないわ…闇の王からの指示は、こちらで作ったライブステージで歌ってその闇を弱体化させて欲しいと言うこと」

フェイト「えっ?戦うんじゃなくて?」

リンディ「既に迎撃班と防御班は、手配しているらしいわ」

その時、新しいメールが届く。

リンディは、そのメールを確認すると穏やかな顔をする。

リンディ「みんな、聞いて。さっき、闇の王の世界にいる誠さんからのメールで迎撃班にSAOのアリスさん、シンフォギアのセレナちゃん、ネプテューヌのネプテューヌちゃんが配属して、防御班にはインフィニット・ストラトスのクロエの娘さんクロアちゃんと冬ロラの世界から闇の王の弟子の冴ちゃんが配属になったわ」

なのは「すっごい人達が応援に駆けつけて来てくれたんだね」

フェイト「こんなこと出来るのジンさんしかいないから」

はやて「ほんま…本来なら色んな所からクレームの嵐やからな〜」

リンディ「さて、最終確認をするわ。今回の主の目的は、人質の救出で副の目的は、闇の撃破。事態は、一刻を争うと判断します。3人とも無茶だけはしない様にね」

なのは・フェイト・はやて『はいっ!』

はやて「でも、歌うってことは衣装とかどないなるんやろ?」

???「そこは、私に任せて主」

はやての傍に現れたのはリインフォースⅡだった。

はやて「リインス」

なのは「任せって、何か良い案があるの?」

リインフォースⅡ「実は、極秘で雅樹さんに頼んでいた衣装があるの」

フェイト「そんなことして良いのかな…迷惑じゃなかったかな」

はやて「あの雅樹のおっちゃんのことやからそのくらい許してくれるって、そんでその衣装は、どこかいな」

リインフォースⅡ「今から出すよ。こちら、リインフォースⅡ、あの衣装をお願い」

そして、しばらくするとその衣装を纏わせたマネキンが3体転送されてくる。

フェイト「こ、この衣装は!」

なのは「そうだよ、フェイトちゃん。つい最近あったあのポップアップストアの衣装」

はやて「なるほど…そう来よったかいな」

リインフォースⅡ「いずれまた使うだろうからって、あの後、雅樹さんが保管しててくれたの」

リンディ「どうやら衣装の方を決まったみたいね。それじゃ、明後日、その衣装を来て転送室に来て」

なのは・フェイト・はやて『はいっ!』

そして、翌日、ジン達は、美歌と鋼が用意した衣装を着て、ゲネプロを開始する。

ジン「この、天(そら)を〜♪」

一輝「儚い願いと〜共に〜♪」

鋼「みんなで羽ばたこう〜♪」

美歌「輝く星達は〜やがて〜♪」

彰「戸惑い〜迷うのであれば〜突き進めば良い〜♪」

ジン・一輝・鋼『この先に〜何が待ち受けようとも〜♪』

ジン・一輝・鋼・美歌・彰『朽ち果て倒れても〜何度でも立ち上がる〜♪』

そして、ゲネプロが終わると彰と一輝は、ステージに起こった不具合の最終調整に入る。

振り付けの再確認、全体の流れ、おそらくこうなるだろうと言う戦闘シュミレーションを確認するといよいよ明日に迫る対決の時を迎える。

〜対決の日〜

朝になるとジン達のライブステージから約900m離れた場所に一夜にしてライブステージが現れていた。

ジン「まるで手品だな」

鋼「反応は?」

一輝「間違いなくあの時の反応だよ…」

美歌「さて…ひと暴れしますか」

彰「おい、ジン、援軍は、ちゃんと来るんだろうな」

ジン「心配は、いらないさ。所で、そっちの工作部隊は?」

彰「今、元の世界にいるアルトリア達と連絡を取りに行ってる。向こうでも結界を張り終わっているはずだから後は、バイオリズムを同調させ、異次元の壁を貫通させる。そして、向こうとこっちの世界の時空を繋げ、一気に反転させ、ヤプールの力を無力化させる。最後にお前がヤプールを自然の領域に連れ込んで叩き潰せば終わりだ」

ジン「わかった。さぁ、行くぜ!」

時間を追う毎に少しずつ人間の姿に擬態した闇が向こうの方に集まって来る。

ジン「おいおい、一輝、ちゃんと宣伝したのか?」

一輝「したよ…彰にも見せたし…」

美歌「仕方ないんじゃない?ここ、敵の陣地だし、私達のことを知ってる方が凄いって話」

鋼「まあまあ、ゆっくり待ってみよ」

そして、ライブが始まる30分前には向こう側には長蛇の列が成し、ジン達の方は、何かしらとちらほら人が集まっていた。

彰「まぁ、成果は、無くはなかったな。あいつら全員人間だ」

美歌「この世界に人間がいたのね」

一輝「まぁ、魂だけなんだけどね…」

ジン「いないよりかはマシさ」

開演3分前になるとステージの前に人が並び始めるもその数は、圧倒的だった。

そして、その刻を迎える。

向こうのステージには衣装に身を包んだ一ノ瀬達が現れ、こっちのステージには衣装に身を包んだジン達が現れる。

人間に擬態したヤプールは、その光景の高みの見物をしていた。

ヤプール「さぁ、仲間同士で殺し合え、ふふふ…あはははは!」

〜D.Nバトルシークエンス発動〜

・心・D.Nサイド
ジン、一輝、鋼、美歌、彰(ステージHP8000、心力99999)

・ヤプールサイド
千鶴、麻美、瑠夏、墨、みに(ステージHP???、心力???)

ジン「まずは、俺から行くぜ!演奏、よろしく!」

ジンは、漆黒(くろ)き天(とびら)♪を熱唱する。

ジン「開かれし漆黒(くろ)き天(とびら)は闇への誘いか〜」

観客達『おおー』

その音楽が波動となり、相手のステージに853のダメージと心力-56を与える。

その光景を見ていた人達が少し集まってくる。

千鶴がマイクを持って歌い始め、歌い終わると観客達から歓喜が溢れ出し、その波動が伝わりジン達のステージに415のダメージと心力-21を受ける。

次にステージに登壇したのは一輝だった。

一輝「さぁ…始めようか…」

一輝は、METEOSOL♪を熱唱する。

一輝「燃え盛るこの魂は消えることのない〜」

観客達『おおー!』

見た目とは裏腹の躍動感とギャップに魅了され観客達は、その熱気に包まれ、波動が発生して相手のステージに1052のダメージと心力-35を与える。

それがSNSで広がり、遠くからちらほら人がやって来る。

一輝「まだ…足りないね…」

相手のステージからは瑠夏が立ち、歌を歌うとその盛り上がりはかなりのものとなり、ジン達のステージに波動が当たると456ダメージと心力-32を受ける。

その時、ステージから木が折れそうなぐぐぐっと鈍い音が聞こえる。

〜舞台裏〜

工場長チームB「工場長!ステージ損傷率が10%を超えました!」

彰「突貫だからな…整備班、今あるありったけの材料を使って補強しろ!」

その指示で整備班達がステージの補強を始めたことによりステージのHPが152回復する。

工場長チームM「工場長、先程、特殊部隊からの連絡があり、アルトリア様がいる元の世界とのリンクが完了したとのこと!」

彰「早かったな。さすがは、アルトリアだ。次は、鋼だな」

〜表舞台〜

次にステージの上に登壇したのは鋼だった。

鋼「みんな、今日は、自分達のために来てくれて、ありがとう」

鋼は、その場で深いお辞儀をするとゆっくり頭を上げる。

鋼「それじゃ、聴いてください、エレメント」

ジンと一輝の盛り上げる曲とは正反対の物静かな曲を歌い始めるとまたギャップに魅了されるだけでなく、その歌声は、まるでオペラの様に透き通る声だった。

観客達『おお…』

そして、歌が終わると鋼は、再び深いお辞儀をすると観客達からは拍手喝采が飛び交い、波動が発生して相手のステージに1367のダメージと心力-95を与える。

すると、相手のステージに張られている闇領域にヒビが入る。

鋼「まだまだこれからだよ」

さらにそれをSNS等で見ていた大勢の人達が集まり始める。

相手のステージには墨が上がり、歌を歌うと相手の観客達は、瑠夏よりさらに盛り上がり見せ、ジン達のステージに波動が当たると368のダメージと心力-16を受ける。

次にステージの上に登壇したのは美歌だった。

美歌「よっと…みんな〜今日は、集まってくれて、ありがとう〜最後まで楽しんで行ってねー!」

美歌は、Result♪を熱唱する。

美歌「報われないこの魂達は〜やがて光となりて〜」

観客達『おおー』

美歌が歌い終わると観客達は、しばらく静寂に包まれた後、静かな拍手が送られ、それが波動となり、相手のステージに1854のダメージと心力-95を与える。

相手が展開している闇領域に出来たヒビからかなり大きなヒビが入る。

美歌「もう少しね」

相手のステージからは、瑠夏とみにのセッションが始まり、熱唱すると1段と強い声援と盛り上がりを見せ、ジン達のステージに波動が直撃すると1142のダメージと心力-248を受ける。

その波動を受けたことによって補強作業をしていた工場チームの1人が吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。

工場チームT「ぐはっ!」

彰「くっ…奴め、ここでセッションを使って来るか…采配をミスったか…救助に迎え!」

美歌「凄い力…工場長」

彰「わかってる。美歌は、負傷者の手当を頼む」

美歌「ええ」

次にステージに登壇したのはマイクスタンドを持った彰だった。

彰「てめぇら!準備は、良いか!」

観客達『おー!』

彰「声が小さいな!もっと上げて行け!」

観客達『おおーー!!』

彰「てめぇら!最後まで付いて来い!後悔は、させないぜ!俺のロックを聴けー!!」

彰は、フォルテシオ♪を熱唱をしながらマイクパフォーマンスを観客達に見せつける。

彰「轟け!響け!高鳴れ!この熱き魂に!」

観客達『うおおーーー!!!』

彰が歌い終わると今までとは桁違いの盛り上がりを見せ、それが波動となり、相手のステージに3195のダメージと心力-481を与える。

彰「どうだ?」

しかし、相手の闇領域を破壊することはできなかった。

彰「詰めが甘かったか」

それを聞いた相手は、主役級の2人、千鶴と麻美のセッションを繰り出すと彰の盛り上がりと同じぐらい盛り上がりを見せ、波動がジン達のステージに再び直撃すると2045のダメージ心力-356を受ける。

受けた衝撃でステージの1部が吹き飛ばされる。

〜舞台裏〜

工場チームA「ステージ損傷率50%を超えました!ジンさん!補強が間に合いません!」

ジン「修理班を呼び戻せ。自分の身の安全を最優先しろ。彰の奴め、俺達の中で1番盛り上がりやがって」

一輝「バイオリズムがどんどん上がってるよ」

鋼「このままだとステージが持たない…」

美歌「でも、凄いたくさんの人達が集まって来てる」

そこに歌い終わった彰がやって来る。

彰「仕留められなかった」

ジン「わかってる。でも、奴の闇領域は、ボロボロだ。おそらく、俺と一輝、鋼の歌で破壊出来るはずだ。そして、さっきのでバイオリズムが93%まで上がった。追撃が見込める」

彰「なら、しっかり頼んだぜ」

ジン「任せな」

ジンは、右手に拳を作り、彰は、左手に拳を作ると軽くぶつけ合う。

ジン「行くぜ、一輝、鋼」

一輝「うん」

鋼「楽しまないとね」

3人が登壇し、ジンがパチンっと指を鳴らすとステージが姿を変える。

ジン「さぁ、行くぜ、俺達の唄…」

ジン・一輝・鋼『TRINITY DRIVE!』

演奏が始まると同時にステージの左右から6つの火柱が吹き上がる。

ジン・一輝・鋼『恐れることはない〜ただ突き進めば良い〜さぁ〜握り締めた拳を天に振り翳せー!』

観客達『うぉーーー!!!』

観客達の熱気が波動となり、とうとう相手のステージに張られていた闇領域が破壊される。

それと同時に人間に擬態した数体の闇が黒い霧に包まれると本性を現し始める。

ジン「来たな」

そこには剣や槍、ライフル銃を持った闇共がこっちを見ていた。

そして、ライフル銃を持った闇達は、ジン達ではなく観客達に銃口を向け、銃爪を引く。

無数の黒紫色の光線が関係の無い観客達に向かって飛んで行く。

その2つの間に入る黒い影が2つ現れる。

???「オーロラフィールド!」

???「黒錠よ、光を遮る壁となれ」

その声と同時にライブを楽しんでいる観客達の背後に突然どこからか出現した黒い巨大な鉄板が13枚が地面に突き刺さり、飛んで来る光線を歪曲させ、空に飛ばす。

7色に輝くオーロラフィールドに触れた光線は、そのフィールドに吸収されるのだった。

???「関係の無い人達を狙うなんて…」

???「これは…相当なお仕置きが必要ですわね」

???「その役目は、私達が担おう」

その2人の前に剣を持った女戦士2人とチェーンソーを片手に持った女の子が現れる。

ジン「待ってたぜ。冴、クロア、アリス、ネプネプ、セレナ」

冴「まったく…いつまでも世話がかかる師匠だよ」

クロア「お父様、こんなことで私を呼ばないでくれませんか?」

アリス「2人ともジンさんに強く言い過ぎでは?」

パープルハート「あの2人だから言えることがあるってことだよ、きっとね」

彰「セレナ」

セレナ「彰にぃ…じゃなかった、彰さん」

彰「すまないな、呼び出してしまって」

セレナ「ううん、彰さんの力になれるなら」

美歌「ヒューヒュー、ラブラブね〜お2人さん」

彰「うるせぇ」

それを見た闇共が一気にジン達の方に向かって走って来る。

アリス「来るか」

パープルハート「行きましょう、アリスさん、セレナ」

セレナ「はい!レルク、私に力を貸して」

レルク「誰を想い、誰の為に戦う、戦士よ」

セレナ「愛する人達を想い、護りたい人達の為に戦います」

レルク「その心を我に示せ!」

そう言うとレルクは、黒い球体になってセレナが持っているチェンソーの中に入るとその中に埋め込まれてある闇結晶から獄龍の刻印が浮かび上がる。

セレナが地面にそのチェンソーの刃を地面に突き刺すと地面に蒼色を放つ魔法陣が現れ、セレナの身体が蒼炎の渦に包まれる。

そして、セレナは、持っているチェンソーでその渦を振り払うと中から獄龍のアーマーを装備したセレナが現れ、その左眼は、蒼色に変わっていた。

アリス「行くぞ!」

アリス達は、迫り来る闇共を迎え撃つとその後ろから冴とクロアの援護射撃も加わる。

しかし、その光景は、観客達には見えていなかった。

ジン「さて、もういっちょ行くぜ。美歌、彰」

美歌「ええ!」

彰「わかった」

美歌と彰が登壇する。

ジン「さぁ、行くぜ! パーフェクト・ユニオン…ON THE STAGE!」

その掛け声と同時にステージから黒紫色と黒蒼色、黒翠色、黒桜色、黒茶色の火柱が立ち上がり、それぞれの色のライトで照らされる。

そして、歌いながらジンと彰による激しいバトル演出が更に観客達を盛り上げる。

ジン・一輝・鋼・美歌・彰『月の光に照らされて、火と共に闇を討ち、水の様に優しく、風が囁き、その心は、空へと舞い上がれー!』

観客達がさらに盛り上がるとその波動が相手のステージに8451のダメージと心力-5809を与える。

すると、千鶴達の応援していた人間が次々と闇の姿に変わり、地面からも闇の群れが現れる。

それでも千鶴達は、歌続けていた。

ジン「洗脳というのは…いつの時代も恐ろしいものだな…」

一輝「だから、終わらせるんだよ…ねっ、ジンさん」

ジン「そうだな。何もかも破壊してな」

出番が終わった美歌と彰は、それぞれの武器を持って最前線で戦っているアリス達に加勢する。

鋼「そろそろ時間だね」

ジン「ああ、みんな、聞いてくれ。実は、このライブのためにある3人のゲスト達を呼んでるんだ。その3人はな。俺の大切な戦友達でな。昔、とても仲が良かった。でも、とある事件でその3人の心は、離れ離れになってしまった…俺は、どうしても失いたくなかった。その3人の人としての心が一緒になるのは…現実では不可能かもしれない。だが、ここなら出来る。みんな、すまないが俺の我儘に付き合ってくれないか」

その詞に一瞬だけ観客達が静まり返るも観客の1人が声を上げると次々と声が上がる。

観客A「良いぜー付き合ってやる!」

観客B「そうだ!こんな楽しいライブならきっと間違いはない」

観客C「詳しいことはわからないけど、他のライブとは違って楽しい!」

観客達『そうだそうだ!』

一輝「5…4…3…」

ジン「ありがとう、みんな。それじゃ、行くぜ!」

鋼「2…1…」

ジン・一輝・鋼・観客達『0!』

その詞と同時に天からピンク色と黄色、水色の光の柱がステージに降り注ぐ。

その光の柱の中から出て来たのはあの衣装を来たなのは達だった。

はやて「やっほーみんなー♪」

フェイト「待っててくれて、ありがとうー♪」

なのは「今日は、よろしくねー♪」

観客達『ワァワァーー!!』

鋼「やぁ、はやて」

はやて「鋼はん」

一輝「来たね…」

フェイト「一輝さん」

ジン「なのは」

なのは「ジンさん」

ジン「感動の再会は、後でだ。頼んだぜ、ゆかり、奈々、佳奈」

なのは・フェイト・はやて『うんっ!』

ジン「俺達の楽器を」

工場チームの1人がジンにヴァイオリン、一輝にエレキギター、鋼にバチを手渡すとジン達は、演奏エリアに向かう。

なのは「みんな〜いっくよー!」

観客達『おー!』

なのは・フェイト・はやて『ETERNAL BLAZE!』

そして、音楽が流れると同時に3人の後ろのモニターにそれぞれの魔法陣が現れる。

なのは「遥か天空、響いてる…祈りは、奇跡に…」

フェイト「黒天の蒼に溶けて、流れてく涙の粒、迷いなく、包み込む、温もりに出逢った」

はやて「真白な雪のように、どこまでも素直コトバ、鉄の羽根纏った、僕を動かしてく」

その歌を聴いたアリス達のそれぞれの武器に白金色の光が纏われる。

アリス「これは!」

パープルハート「剣が」

セレナ「温かい光…」

さらにその歌と観客達の声がシンクロし、白い波動が相手のステージに当たるとステージから大量の黒い霧が溢れ出す。

そして、闇の力が弱くなったことにより、千鶴達を洗脳していた呪縛が解かれる。

千鶴「あ、あれ?私、どうしてここに…」

一輝「千鶴達を纏っていた闇が振り払われた。アリス、みんなの救出を!」

アリス「わかった!」

アリスが先頭を切るとその後をパープルハート、セレナ、美歌、彰が相手のステージの上に乗り込み、5人を救出する。

千鶴「あ、貴女は…」

美歌「話は、後で」

麻美「えっ!?ええっ!」

パープルハート「じっとしてて」

そして、一ノ瀬達を救出したアリス達は、ジン達のステージの隅にやって来ると工場チームの人達に一ノ瀬達の身を守らせる。

アリス「頼む」

工場チームA「はっ!」

セレナ「皆さん、あれを見てください」

みんなが相手のステージの方を見るとステージが悍ましい二足歩行の中型の化け物に姿を変える。

美歌「心の支えがなくなって本性を現したわね」

彰「レルク、奴は?」

レルク「機械獣族の1人、パーシバレルだ。とても凶暴で耐久力と体力が普通の獣族と違い、桁が並外れている。あの右腕に着いている機械を使ってほぼマグマと同じ温度の火球を投げて来る」

その化け物が右手に黒紫色の炎を纏わせ、火球を作るとそれをなのは達に向かって投げ飛ばす。

それを見たなのは、フェイト、はやては、視線を合わせると声を合わせる。

なのは・フェイト・はやて『シュートっ!』

その声と同時になのは達が右手を前に突き出すと3人の背後にあった魔法陣が具現化し、それぞれの色の太線の光線が飛んで行くと飛んで来る火球と衝突する。

なのは・フェイト・はやて『いっけー!』

光線が火球を破壊するとパーシバレルのコアに直撃する。

そして、パーシバレルは、背中から地面に倒れる。

はやて「よっしゃ!」

その様子を見ていたヤプールが地上に降り立つ。

ヤプール「おのれ、闇の王…どこまで俺の邪魔をすれば気が済む!」

ジン「お前がいる限り何度でもさ!」

ヤプール「ええい、役立たずが」

ヤプールが指をパチンっと鳴らすと異次元空間から真っ黒な十字架が現れ、パーシバレルのコアに突き刺さる。

ヤプール「異次元人の科学技術を思い知らせてやる」

突き刺ささった十字架がパーシバレルのコアの中に入るとコアが歪な形に変化し、パーシバレルの姿がさらに悍ましく変化する。

ジン「人体錬成か」

ヤプール「さぁ、こいつに勝てるか」

彰「よし、今だ!」

その声と同時にいきなり眩しい白い光が発生する。

ヤプール「な、なんだ!?」

彰「お前がそいつを使ってくることは見えていた。そのおかげで異次元空間に亀裂が入り、向こうとこっちの時空論をシンクロさせてやったのさ」

美歌「ライブは、ここで終わりね」

なのは「うん、みんな〜今日は、来てくれてありがとうー!」

フェイト「今度は、リアルで会いましょう」

はやて「うちらは、いつでも待っとるで〜」

観客達『おおー!!』

そう言うと今まで大勢いた観客達は、白い光の球体になってどこかに消えて行くのだった。

鋼「みんな、ちゃんと成仏するんだよ」

そして、残ったみんなが白い光に包まれるとステージも闇共も全て粉々に吹き飛ばされ、元の世界に戻って来るのだった。

そこにいたのはアルトリアと唯、錬想武装した穂香、まゆみ、瑠奈だった。

アルトリア「ジン!」

ジン「アルトリア」

唯「無事に成功した様だな」

一輝「みんな、千鶴達の護衛をお願い」

ジン「どうする?ここではお前の得意のジャミング戦法は、使えないだろ」

ヤプール「ええい…」

そう言うとヤプールは、自分の真後ろにゲートを作り出すとその中に入ろうとする。

ジン「逃すかよ」

ジンは、持っていたヴァイオリンを一輝に預けるとヤプールに向かって走って行く。

麻美「ジンさん!」

麻美は、ジンの後を追いかける。

美歌「ちょっと、麻美!?」

ジンの行手を阻もうと異次元化したパーシバレルは、ジンに向かって攻撃をしようとするも冴とクロアの攻撃でそれを防ぐ。

そして、ヤプールがゲートの中に入るとジンもその中に入り、閉じる間際のゲートの中に麻美と白い光の球体が2つ入って行く。

美歌「まったく…さぁ、やるわよ」

みんなの前には異次元化したパーシバレルの姿があった。

〜D.Nバトルシークエンス終わり〜

〜異次元空間の中〜

ヤプールの後を追いかけるジンは、闇の楔を使い、ヤプールを捕まえようとするも避けられる。

ジン「ちっ…改良を施したはずなのに…」

ヤプール「当たる訳がない」

???「それは、どうでしょうかな」

ヤプールが逃げる先にいたのは円谷の社ロゴの刺繍が入った紅マントを着けた心の光の巨人が立っていた。

ジン「ウルトラマン…いや、爺や!」

ヤプール「そこを退け!」

ヤプールは、爺やに向かって右手から黒紫色の光線を放つとウルトラマンの姿に変身した爺やは、十字を組んでラピシュウム光線を放つ。

ヤプールの光線を簡単に破った光線は、ヤプールが纏う異次元フィールドに遮られるもその動きが止まる。

爺や「ジン様!」

ジン「おらよ!」

ジンは、動きが止まったヤプールに向かって闇の楔を投げ付けると異次元フィールドを突破し、ヤプールを拘束する。

ヤプール「くっ…」

ジン「さぁ、決着付けようぜ、ヤプール…自然の領域!」

ジンが自然の領域を発生させるとヤプールをその中に引き摺り込む。

ヤプール「おのれー」

2人の姿が消えたことを見届けた爺やが元の世界に戻ろうとした時、その後ろから白い光に包まれた麻美の姿を見つける。

爺や「あれは…左様でしたか」

爺やは、麻美に近付くと話しかける。

爺や「麻美様ですね」

麻美「は、はい」

爺や「ジン様は、この先におられます」

爺やがある場所に向かって右手を伸ばすとゲートが開く。

爺や「お気を付けて、碧様、ニーチェ様、アシュベル様」

麻美がそのゲートの中に入るのを確認すると爺やは、どこかに向かって飛んで行くのだった。

〜自然の領域内部〜

領域の中ではヤプールとジンが戦闘を繰り広げていた。

ジン「おらよっ!」

ヤプール「小賢しい!」

ジンは、ヤプールの攻撃を避けると距離を置く。

ジン「力が上がってやる」

麻美「ジンさん!」

ジンの隣に麻美が降り立つとジンの側に駆け寄る。

ジン「碧、どうしてここに」

麻美「だって、ジンさんが…」

その時、ヤプールから黒紫色の光線が放たれようとした時だった。

麻美を包み込んでいた光が2つに分離し、その光の中から1羽の文鳥と1匹の白猫が現れ、ヤプールに襲い掛かる。

ヤプール「な、なんだ、こいつらは!」

ヤプールがその2体を振り払うと白猫は、麻美の足元に座り、文鳥は、左肩に止まる。

???「主人」

麻美「もしかして…」

ジン「やっぱり、2人だったか」

???「主人に触るな、変態」

ジン「たー碧と同じで可愛くねぇの」

麻美「可愛くなくて悪かったね」

ジン「そう怒るなって、可愛いに決まってるさ。なっ、ニーチェ、アシュ」

ニーチェ「うん、主人は、優しくて可愛い」

アシュベル「そして、とても泣き虫で寂しがり」

麻美「ちょっと、アシュ」

ヤプール「ええい、貴様ら、俺の目の前でほのぼのするな!」

ジン「羨ましいか、あぁん?さてと、碧、これを」

ジンは、服の裏ポケットからペンダントを取り出すと麻美に手渡す。

麻美「これって…」

ジン「俺の世界とシンフォギアの世界が繋がったことによってシンフォギアの力が使える。それに願いを込めてXC(クロスチェンジ)と叫ぶんだ、良いな」

麻美「わかった!」

麻美は、そのペンダントを右手で包み込み、その手を胸に当て強く願いを込める。

ヤプール「させるか!」

ヤプールが麻美に攻撃をしようとするが、ジンとニーチェ、アシュの攻撃によって阻まれる。

ジン「おいおい、そこは、お約束だろ?」

麻美「クロスチェンジ!」

その詞と同時に上から白い光の柱が麻美に降り注ぐとあのキャラの姿に変わる。

響「立花 響!」

ジン「そうこなくっちゃな。さぁ、ニーチェ、アシュベル、行け、主人の心と共に!」

その詞と同時に2人が白い光の球体になり、響の身体の中に入ると勝手に聖詠が始まり、背中にはニーチェの白い翼が現れ、全身は、アシュベルの純白のアーマーに包まれ、ヘッドギアは、2人をモチーフにしたヘルムが装備される。

響「これが私の心のギアだー!」

ヤプール「な、なんだ、この光は!?」

ジン「これが俺と心を通わせた証のギア。シンフォニックギア(心響武装)だ!」

ヤプール「なんだ、その叡智(ちから)は…俺の情報には無い」

ジン「当たり前だ。これは、俺が考えた物だからな」

響「感じる…ニーチェとアシュの温もりが…想い出が…伝わって来る」

ニーチェ「主人、大切に育ててくれてありがとう」

アシュベル「主人が僕の飼い主で嬉しかったよ」

響「ニーチェ…アシュ…」

ジン「行こう、碧、俺達の戦いは、これからだ」

響「うん!」

ヤプール「ええい、2人まとめて葬り去ってやる!」

それぞれの場所で最後の戦いが今、幕を開ける。

次回:彼女、お借りします。(サイバーネオン編)最終話「未来へ」

一輝「てか、もう、完全に別のアニメになっちゃったんだけど…これ、大丈夫?」

ジン「大丈夫!ちゃんと許可を取ってるから。てか、全部裏で繋がってるしなw」

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