Yahoo!ショッピングでの失敗談。偽物購入から学んだ教訓
欲しいものをなるだけ安く手に入れたい。そんな願いをかなえてくれるECショッピングモール。Yahoo!ショッピングで偽物をつかんだ後日談をまとめました。
自分の無知が招いた不幸
おそらく利用規約とか法律とかと照らし合わせれば、Yahooには何の責任もありません。ブランドの力って凄いなと再認識しました。たとえ消費者にとって最悪な体験だったとしても、ブランド力が勝るなら、一部の消費者に嫌われたところで取るに足らないと。全人類に好かれることを目指していたらサービスなんて成立しない、という教訓だと思います。
なお、ストアの規約や法律について専門的な知識を持ち合わせていないので、事実と異なる記述があった場合はごめんなさい。私の主観が入り混じっていることを鑑みてください。一人でも多くの方が、偽物被害にあわないことを願います。
安すぎる商品
約4千円という信じられない価格でイソップのフレグランスが売られていました。正規価格で2万円弱の商品。こんなに安いわけはないだろうと疑いながら、Yahooの名を冠したモールなので、きちんと審査されたストアだろうし、正規品と明記されている。傷があるとか古いとか、何か事情があって安くなっているんだろうと思いました。
偽物が届く可能性があることは覚悟しつつ。
遅すぎる配送
「優良配送」と書かれていたのに、まったく届く気配がありません。ストアに「届く気配がないからキャンセルしたい」と問い合わせても返信なし。Yahoo!カスタマーサポートに問い合わせたら、回答期限をつけてストアに申し入れしてくれました。期限内に返信しないとペナルティが課せられるようですね。
そのおかげかどうか、注文してから約9日後に唐突に商品が届きました。なぜこんなに配送が遅かったのか、いろいろ調べてみたところ、返品特約の表示がない場合(無かったと記憶してます)、商品を受け取った日を含めて8日間以内であれば返品可能、というルールがあるようです。
これに持ち込まれないようにするために、意図的に発送を遅らせたんじゃないかと思います。
送付元が個人名
「これは偽物だろう」と確信したのがパッケージに貼りついた送付状です。ストアの名前ではなく見ず知らずの個人から送られてきました。
私の名前や住所がYahoo!ショッピングからストアに渡り、ストアから見ず知らずの個人に渡り、これから世界中に拡散されていくのかと思うと、ワクワクしてきます。
見事に偽物
梱包が丁寧というか、過剰なまでのプチプチロールで包まれていました。開封してみると本物っぽく見えますね。しかし、昔から正規品を愛用してきた私から見て間違いなく偽物だと断言できます。
バッチコードが不正
バッチコードは、化粧品などに割り当てられた識別コードで、このサイト(精度不明)で製造日を調べられます。
これまで正規ショップで買ったものは、すべて製造日が表示されてました。正規ショップよりも少し安い並行輸入品でも製造日が表示されてましたね。
そして今回届いた商品のバッチコード「03B1923A」はエラーと表示されます。商品レビューを見ると、同じ被害にあった人がいましたが、まったく同じバッチコードでした。このバッチコードの商品がYahoo!ショッピング内でたくさん出回っていると思います。
騙すなら本物のバッチコードを印字しろよ、と思いましたけど、それをやると「偽物を本物と詐称して売っている」と問われるのかもしれません。偽物にしておけば「本物を偽装して売っているわけではない」という逃げ道になるのかも。
吹き出し口が大きい
左2つは正規ショップで買った正規品。右が今回届いた偽物。偽物は赤丸の吹き出し口が正規品より大きいです。
吹き出し方に違いがあって、正規品はオードパルファムということもあり1プッシュで適量が点で噴出される感じですが、偽物は霧のように細かく出ます。真夏に屋外でときどき見かけるミストシャワーのようですね、爽やか。
香りが10分持たない
イソップのアザートピアスコレクションの中で、最初に購入したのがエレミアでした。
つけた瞬間から爽やかなのはイソップのフレグランスでは珍しい。ラストノートにハッとする瞬間がありますが、個人的に2万円も出して買うほどの香りではないかなと。しかし、この価格ならアリ、というか欲しいです。
試しに付けてみたところ、なんとエレミアぽい香りです。しかし、あっという間にボロが出ました。香りがすぐに消えるんです。この複雑な香りを再現するのは非常に難しいでしょうから、正規品を水かアルコールで相当に薄めて瓶詰しなおしていると思います。
そしてストアはいなくなった
ここまでの情報を元に、Yahoo!カスタマーサポートに連絡しました。何度か、ストアに申し入れてもらったところ、1週間くらいしてから、ストアからこのような返信がありました。
テンプレ特有、感情をこめない文章。「いつでもお気軽にお知らせください」と書きながら一切返信してこない音信不通ストアです。「基準に従って生産」って、お前がイソップの香水を生産してるわけないだろうと失笑。ステータスがしばらく「一時休店中」でしたが、現在は「休店中」になってました。
つまるところYahooには解決義務がない
Yahoo!カスタマーサポートに対して、いろいろ文面を変えながら問い合わせしましたが、基本的に「あなた自身で解決してね」テンプレが返ってくることがわかりました。ぼちぼち面倒になってきたので、最後にこんな直球メールを送ってみることに。
すると、予想外のテンプレ返信が。
なんと「休店」ではなくて、このストアはYahoo!ショッピングから出て行ったと言ってますね。Yahoo!カスタマーサポートは一貫して「ストアに連絡を取り続けてください」と応対していますが、偽物を売って逃げたストアが返信するわけないだろうと。
おそらく利用規約などにぎっしり書かれているんでしょうけど、この応対は印象良くなかったですね。Yahooは解決してくれない、というか解決義務がない、ということにやっと気づいたところでやり取り終了。
ちなみに到着後トラブルお見舞い制度は早々に却下されました。申請条件を完全に満たしているはずですが「個別の審査の詳細はご案内できない」の一点張りでしたね。
このようなテンプレも受け取っています。相当に練られた文面。控えめに言って素晴らしい。
まとめ
私が知らなかったのは、Yahoo!ショッピングはストアへ送客だけを行うショッピングモールだったということでした。
Yahoo!ショッピングに出店すれば、モール内で自由に偽物を売ることができ、先ほど記した「8日後に届くように配送する」テクニックを駆使すれば、返金する義務も無くなり、ある程度利益を得たら高飛びできるプラットフォーム。
運営にバレるまでは(ここはイタチごっこだと思います)Yahooのブランド力を活用して、消費者からお金を巻き上げることができるというのは、その手の人たちにとってなかなかおいしいのでは、というのが個人的な総論です。
Yahoo!カスタマーサポートの応対はとても早く、テンプレとの紐づけも当たり障りがありません。運用マニュアルとカスタマーサポートの教育が行き届いているのでしょう。かなりの業務をオートメーション化できているはずです。
しかし、トラブル窓口のように振る舞いながら実態は「自分で解決してね」と言う応対は、CtoCのオークションなら分かりますが、知名度の高いモールでやってるのって、Yahoo!ショッピングくらいじゃないですかね。そして、これを機に私がYahooアカウントを抹消したところでYahooは痛くも痒くもないと。
カスタマーサポートの構築、という観点で学びが多かった体験でした。この教訓をどこに活かせるか、じっくり考えていきたいと思っています😎