本当に行ける範囲はどこまで?、共同編集で設計の話(コンワダさん28週目)
こんにちは、株式会社アーキロイドの亀岡です。
毎週、弊社 津久井がお届けしているコンワダさんですが、今週はのっぴきならないため、代わってお送りして参ります。どうぞ、お手柔らかに。
それでは早速、今週も社内で話題になった事例からいくつかを紹介します。バックナンバーはこちら。
事例1:「徒歩15分」で本当にいける範囲はどこまで?
【概要】
Mapboxが提供するIsochrone API(アイソクローンAPI)です。ギリシャ語で ”iso”(=同等)と ”chrone”(=時間)を意味する通り、地図上で指定された地点から特定の時間内で行ける範囲を計算し、ポリゴンで描画します。移動手段は、車・自転車・徒歩から選べて、最大60分までの移動圏を計算することが可能です。
【この事例について】
「▲▲駅まで徒歩約〇〇分」不動産探しを経験したことのある方なら誰しも、この文言を目にすることかと思います。敷地を選択する際に、幾つかある評価の中でも重要な指標の1つと言えるのが、この「移動距離圏」でしょう。弊社が提供するarchiroid.comでは、多様な設計体験を実現するために、ゆくゆくは自由に敷地を選択できるようにしたいと考えています。そして、敷地を選択する際には、文頭のような評価がついてまわります。APIを叩くだけで、簡単にこのような評価指標を増やしていけるとは改めて凄いツールです。
これまで、地図のビジュアライゼーションとしてMapboxをコンワダさんでも何度か取り上げてきましたが、土地を評価する指標の観点からもまだまだ目が離せません。
事例2:FigmaがUIデザインにもたらしたものを建築デザインで実現したいと考える「Arcol」
【概要】
Arcol社がブラウザ上で動作する設計・文書化ツールを現在開発中。同社は、Figma社が提供したブラウザ上で共同編集できるデザインプラットフォーム「Figma(フィグマ)」を建築デザイン分野でも成し遂げたいと考えている。理念を同じくするFigma社のCEOなどをはじめとして、累計510万ドル(約5億9800万円)の資金を調達している。今後、経営陣や従業員を増員し、2022年後半の製品発売を目指している。
【この事例について】
記事によると、現在Arcol社は2Dスケッチを3Dモデルに変換するウェブベースのツールを開発中で、これにより、小さなビルから超高層ビルまで、クリエイティブでコラボレイティブなキャンバスを使って設計することが可能になる、とのこと。
コンワダさんでも、以前「住宅を自由に設計したくなるサービスを作りたい話」としてWEBで間取りや内装を考えるツールについて取り上げました。archiroid.comでは、「メイクモード」を通じて、誰もが住宅を自由に設計できる環境を提供しようとしています。その為には、ウェブベースで開発することはとても重要です。さらに、Arcol社では共同編集にも挑戦しているそう。現在、googleアプリやオンラインホワイトボードツールMiro、タスク管理ツールNotionなどあらゆるツールで共同編集がスタンダードとなりつつあります。新しく何かをつくり出す場では、設計の初期段階で案をああでもない、こうでもないと意見を揉みながら要件を定義していきます。多様な意見や考えをまとめていく過程から、つくるものの自由な、あるいは創造的な枠組みが生まれる為、とても大切な作業のひとつです。建築の分野も例にもれません。こういった製品を皮切りに自由な設計を可能にするツールが広まっていくかと思うと楽しみですね。
また、米国サンフランシスコに拠点を置くFigma社ですが、ここ最近日本法人も設立し本格進出をするそうです。今後も目が離せません。
まとめ
今回もお読みいただきありがとうございました。お気づきの方もいるかもしれませんが、今週からスキ♡を押すとお礼のイラストがこっそりと出るようになりました。押していただけると、アーキロイドの気持ちがお返しできることでしょう。これから1~2ヶ月ほど、どんどんイラストも増えていく予定です。なんて、最後に小さな告知をだしてみました。来週には津久井が戻ってくることでしょう。次回もまた、お楽しみに下さいませ。それでは、皆さまよい3連休を!ごきげんよう、さようなら。
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