【北鎌倉の家】弥生時代の竪穴式住居跡を発見、その後
こんにちは!アーキロイドの福井です。
北鎌倉の家の進捗を、美しいストーリー(?)にまとめようと思いながら、今は洗いざらい記録していこうと思う。住宅ができるまでって、いくら順調でもたくさんの判断が必要で、完成後は引っ越しだなんだと目眩く慌ただしい日々で、気づいた時には当たり前になっている。
先日、住宅を建てる予定の場所から弥生時代の遺跡出土したため、地盤改良の方法を変更予定というところまで記録した。(参照:北鎌倉の家_家づくりレポート)
地盤改良(ジバンカイリョウ)とは、住宅を建てるために、地盤(地中)を補強する工事のことだ。変更内容は以下の通り。マニアックだけど、家が建ってしまってからでは気軽に直せない。箇条書きで時系列に記録しておく。
(1)計画時
一般的な方法なので、24本の杭(砂を杭のように圧入)を「強度の問題がない地層」まで打つ予定。この問題のない地層というのは地盤調査から判断している。
(2)埋設物調査で、杭を打つ深さに遺跡があることが分かる。遺跡調査はせず、遺跡にあたらない深さで出来る地盤改良方法に変更。
(3)変更案
住宅を建設する範囲全体の土を締め固め、砕石を敷き詰める方法に変更した。これは遺跡が出土するエリアなどでは、よく採用されている方法。
文化財保護法93条の手続きが必要な土地と分かっているので、あらかじめ変更案の地盤改良方法で進めれば合理的という考え方をしている設計者や工務店も多い。時間も手間もかかるから、ごもっともだ。
ただ、自分の家の下を掘ったら弥生時代の竪穴式住居が出てきた!なんて、きっとこの子たちが歴史を習う頃に、「…そういえば!」と繋がるのが楽しみだ。
思いがけず楽しい事件が起きた家づくり。お引き渡しまでも楽しい日々に。福井
『福井典子の家』ーあたりまえを磨く滋味深い家ー
のWEBサイトを公開しております。ぜひご覧ください。
設計のご相談・ご依頼お待ちしております。