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曳家が語る家の傾きを直す「沈下修正」ホントの話

こんにちは!アーキロイドの福井です。
今週の金曜日に、構造から直す本気の住宅再生セミナー(東日本大震災から能登半島地震を経験した土佐派・曳家技術の正統継承者・岡本直也親方の家の傾きを直す本気の沈下修正工事を学ぶセミナー)に参加する予定なので、予習をしました。

曳家が語る家の傾きを直す「沈下修正」ホントの話
(曳家岡本・岡本直也/主婦と生活社)
amazonより:田舎の曳家職人が、東日本大震災の液状化で傾いた家を直すため、千葉県浦安市に招聘されたことで人生が激変。日本全国で数多くの「沈下修正」工事を請けおってきたこの7年間に、見聞きした現場の情報を伝える。

以下は、岡本さんのご著書より抜き書き。

・液状化した後、地盤が固まらないと工事に入れない。

・東日本大震災では「にわか業者」が横行した。再沈下、傾いたままの家多数。
 (相場より「少し」安く提示してくる・(手間がかかるし技術がないため)構造の修正はせず表層だけ綺麗にしようとする営業・持っている道具が少ない・東日本大震災以前の実績を確認)

・家を水平にする見積だけ出してくる会社はだめ
 (道路との高さ関係を解決しないと、上水・下水道管の流れに不都合が出る)

・古民家再生ブームだが、足元を直していない物件は構造を再生していない。

・地盤保証がとれていても、上物の設計に問題があると家は沈下します。
 保証があるから沈下しても大丈夫、ではありません。
 → がん保険に入ってるから癌になっても大丈夫?

・「耐震等級3」が標準化されようとしているが、その内容に注意!
 (色々な計算方法がある。土台(地盤と基礎)が大切。)
 → 弱っているおじいさんに重いものを背負わせるみたいなもの

・東日本大震災における液状化被害の1/3は浦安市で、8700棟もの家が傾いた。

・ディズニーランド(千葉県浦安市舞浜)は、液状化対策(地盤改良工事)をしていたので無傷だった。

浦安市図書館/浦安市における東日本大震災の記録

悪徳リフォーム会社や設計事務所のエピソードもあり、そうはなりたくないなあと切に思った。あとがきに「一般の方はともかく、建築士でもあまりよくわからない分野として放置されています。」の言葉にグサッとくる。仰る通り。
知らないばっかりに間違った判断をしたくないし、選択肢や検証方法が色々あり、ひとまず分からないことが分かったので大きな一歩としておこう。

また、セミナーでの学びをシェアできたらと思っています。福井


『福井典子の家』ーあたりまえを磨く滋味深い家ー
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設計のご相談・ご依頼お待ちしております。


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