宇宙から住みやすさを測る、建築ベンチャー100、などの話(コンワダさん_40週目)
こんにちは、株式会社アーキロイドの津久井です。今週も社内で話題になった事例(コンワダさん)からいくつかをご紹介します。バックナンバーはこちら。
ピック事例:衛星データからあなたにマッチした住まいのエリアがわかる「SOOM」
―――概要
衛星データとその人の属性や趣向から、任意の地点の住みやすさをその人に向けてパーソナルな指標で表示するサービスです。気候や地形などの衛星データと、犯罪率や交通の便や行政サービスの充実度といった公開データをかけ合わせ、よりパーソナライズされた「住みやすさ」を提示できます。一方で、住みやすさを数値化して見せたときに、その評価をすっと受け入れるかどうかは国民性があるそうです。日本人よりも欧米諸国のほうが数字に対する信頼感が高いようで、実際にSOOMは日本の会社が開発していますが海外での受賞歴も多いです。現在はサービスの骨子と基本アルゴリズム、デモサイトの構築が完了しているようです。
―――この事例について
「住みやすさ」の指標は人によって違います。人によって価値観の違うことを、いかにデータに基づいて適正に評価できるか。数値化の難しい、いわば「好み」を宇宙から評価するという壮大で夢のある話です。
いわずもがな、現代社会において多様性は非常に大きなテーマです。それは多様な価値観を認めて尊重することであり、多様な価値観は一様な数値では評価できません。このSOOMのようにパーソナルな評価を提示していくことは現代的に求められている必然で、わたしたちアーキロイド社としても非常に興味のあるテーマです。
ちなみに、SOOMのことは先週当社が参加した住宅ビジネスフェア2022@東京ビッグサイトで、お隣のブースだったことで知りました。これほど面白いサービスにこれまでアンテナが届いていなかったことが、事例集を毎週執筆している身としては悔しいです。みなさま、面白い事例がありましたら是非コメントやDMなどで教えてください。
継続ウォッチ事例
その1:Nestingシミュレーションツール
以前のコンワダさんで取り上げたNestingの開発Teaserが公開されています。UnrealEngineで実装されたツールのようです。空間のイメージもわかりやすく、FPSゲームのようにサクサクと動いており、今後の展開がますます楽しみです。引き続きウォッチしていきます。
その2:NOT A HOTELが1日単位で販売開始
こちらも以前コンワダさんで取り上げた「NOT A HOTEL」です。別荘感覚で使えるホテルをWEB上で購入、サービスや管理もすべてアプリで完結するハイエンド向けサービスです。一棟購入、またはシェア購入できる形態でしたが、超高額物件なのでシェア購入でも数千万円単位の支払いでした。この度1日単位の権利をNFTで購入できるサービスを開始したようです。権利はセカンダリーマーケットでの売却も可能です。これまでに比べると一大決心のいらない高額別荘の予約という新しい旅のあり方ですね。
既報の通り、このNFT販売以前にNOT A HOTELはすでにWEB上で40億円の物件を売却することに成功しています。WEB上での物件売買、物件の共有、不動産における流動性など、古くから一部の人が夢見ていることをサービス・管理のDX、NFTでの所有など現代的なソリューションで実現している、注目すべき事例です。以前のインタビューでは、いずれ高額物件ではなく一般客層向けの個人住宅などにも進出する考えを明かしていますので、こちらも当然、引き続きウォッチしていきます。
おしらせ
その1:建築をアップデートするベンチャー100
日経クロステックの「建築をアップデートするベンチャー100」に当社を選出していただきました!(画像のリストで29番です)。詳細は日経アーキテクチュア6月23日号にてご覧いただけます。是非御覧ください!
その2:「住宅ビジネスフェア2022オンライン展示会6/27~7/1」に出展します!
前回(先々週)のコンワダさんでお知らせした通り、先週はビッグサイトにて行われた住宅ビジネスフェア2022に参加してきました。同展示がオンラインで6/27~7/1に開催されます。現地の展示に比べて内容は物足りなくなってしまうかもしれませんが、こちらもぜひご覧ください!
まとめ
今週も読んでくださり、ありがとうございます。お知らせ多めの回でした。先週はビッグサイトでの展示のためにお休みをいただきました。年末年始も休まず「週刊」を貫いてきましたが、ここ最近少しずつ休むことを覚えてきつつあります。それでも記念すべき40回。細く長く続けていきたいと思います。最後に「スキ♡」での応援、どうぞ宜しくお願い致します。それではみなさまよい週末を。