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松山城土砂災害 ⑬ 地滑り

第1回目松山市緑町土砂災害対策技術検討委員会資料に地滑りの記録がある

令和5年7月1日緑町で冠水の報告が記録されている

今回発災した土石流の流下箇所には下水道が整備されていた
7月10日に報告される土砂災害により
流下経路が変わった事で発生した可能性がある

下水道 地下埋設物図

その直後令和5年7月10日、指定管理者から地すべりの報告
今回の土砂災害と同じ場所で2年前に地滑りが発生していた
写真で確認すると緊急車両用通路の一番高いところ
YSP25~30の斜面で発生している
この災害を受けて「城山公園(丸之内)災害復旧工事に伴う関係機関協議説明資料作成業務委託」(R5/10/2~R5/11/27)が発注された

第1回技術検証委員会資料

測点はYSP30、赤丸の中の雲マークが地すべり箇所

第1回技術検証委員会資料

問題はこの設計時の断面図
測点方向を意図的に角度を変えて作成した疑いが有る
このYSP30は道路設計的には折れ点になっていて2つの角度を持ち合わせる
擁壁設計で採用する断面は斜面に対して最大傾斜角方向のYSP30-1となる
ところが設計図ではYSP30-2を採用していた

工事発注図書に測点加筆

下記が設計図書に実際の現況地盤線を書き込んだ設計図書
再検証したYSP30-1の現況地盤線では擁壁前面のふとん篭が宙に浮いている
当然これではまともに施工できない
令和6年設計の横断図ではこの擁壁前面に土砂がある

工事発注図書に現況地盤線加筆


宙に浮いている個所

実際には盛土厚0~1.0m、幅5.0mの範囲で盛土が行われていた事になる
この急傾斜地に盛土が行われて入れば崩落するのは目に見えている
令和5年7月10日の地滑りは
工事による盛土の一部が滑り落ちたと捉える事が出来る

問題点を整理すると
・設計時に方向角を意図的に変えた可能性がある事
・今回発生した土砂災害の盛土に江戸時代から戦前の盛土だけでなく
緊急車両用通路の盛土が含まれる事
・技術検討委員会がこの範囲を検証の測点から外している事



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