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松山城土砂災害 ⑮ 急傾斜地上の盛土

急傾斜地上の盛土

⑬地滑りで、盛土に触れた
ここでは、盛土範囲を特定しておく
ピンクに着色している個所が盛土
盛土の厚みは0.0m~1.2m程度
緊急車両用通路の展開場所横を中心に延長40m以上
幅最大で10m以上の範囲で盛土が行われていた可能性が高い
その盛土の中央部YSP25.0~30.0の範囲が令和5年に崩落し
住宅街にも被害が出ていた

盛土範囲

円弧すべり

YSP32.5の断面を作成すると下記の図になる。
実際にペーロケで作成して得られる線は
平成26年(赤)と令和5年(青)のライン
平面図や令和5年の土砂災害から考察すると
黄色の範囲が令和5年に崩落した範囲と捉えることが出来る

YSP32.5横断図

盛土となった要因

測量に誤りがあったのか
設計上問題があったのか
施工が設計通りに出来ていなかったのか

平面図を確認するとYSP30には折れ点がある
設計で法面の安全性を考えると
YSP30.0-1のラインで検討するのが一般的だろう
ところが設計ではYSP30.0-3を採用している

YSP30平面図

それぞれの方向で横断図を作成すると
緊急車両用通路の設計ではYSP30.0-3方向の断面を採用していた

YSP30.0横断図

確認するとYSP20より終点側の横断図で現況地盤線が正確に書かれていない
無理のある設計を強引に収めた可能性がある
設計がおかしなことになると施工時に不具合が出る
丁張をかけた段階で気が付くはずだ
現地合わせで対応できる範疇では当然ない
これだけ図面と現地が違うのだから打合せ簿等に記録が残るだけではなく
施工中の設計変更等も行われなければ工事は完了出来ないだろう

検証方法

今回の盛土範囲の検証方法は
実際に設計で行うペーロケと言われる方法
等高線を横断図に投影する昔ながらの作業

作業イメージ

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