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松山城土砂災害 ⑨ 発災は10日前から

7月2日の段階で擁壁が変状の域を超えて崩落した状態った。
通行規制も行われている状況から
「災害発生」は令和6年7月1日~2日
運良く住宅街まで崩落せずに留まった状態だったと理解している。


R6.07.09

擁壁の安定計算
傾斜地における地耐力の性検証
擁壁の一部破砕撤去を考慮した法面安定計算
いずれも、必要安全率を大きく下回る結果となった。

これは雨水の流入や地震等が無かったとしても、何時崩れてもおかしくない状態で、擁壁撤去工事中、通勤通学の時間に災害が発生していた場合、更なる惨事となっていた事は間違いない。


発災前日 R6.7.11

雨水の流入に関しては仮に上流からの流入がなく
法面に降った雨が浸透しただけでも崩落の危険性が高まる状態にあった。
7月2日に松山市からU型側溝に砕石を充填する指示が出された事が、更に危険性を高めた。検証委員会がこの事実を無視しているのは問題。(これについては別途まとめる)

土石流発生の最上部は緊急車両用通路で、擁壁背面土砂と地山の境目が破断面となっている、緊急車両用通路の道路拡幅工事に伴う擁壁の設置、及び盛土の影響を否定する事が出来ない。

この工事の最中
松山市が配慮していたのは住宅街の住民に対する危険性の通知ではなく
緊急車両用通路の車路確保だった可能性が高い
下記の写真は7月6日~7日にかけて車路を確保するために
アスファルト舗装を行っている
この時、ここに設置されている電気設備と監視カメラが撤去されている(監視カメラ撤去についても別途とりまとめる)

R6.07.06 路盤工


人しか通れなかった通路に盛土を行い車路確保の為に現況地盤の安定性の検証を行わず擁壁を設置した。仮に拡幅工事を行う際、適切に斜面、地盤の安定性の検証を行っていれば、緊急車両用通路は違う結果になっていた事は間違いないと言える。設計・施工・維持管理に問題があり今回の発災に至った可能性について深堀していく。

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