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【スペイン】サン・ペドロ・デ・ラ・ナーベ教会
場所:スペイン、サモラ近郊
時代:西ゴート時代(7世紀頃)
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ヨーロッパ全体では数少なくなったが、スペインの地方の田舎や山間部ではそこそこ残っているプレ・ロマネスク様式の建築物のひとつ。この教会の歴史は7世紀の西ゴート王エヒカの頃にさかのぼり、680年ごろからイスラム軍が侵入する711年までの間に建設されたと考えられている。本来この教会は、付近を流れるエスラ川の川岸に建っていたものだが、ダム建設によって水没してしまうため、1930年から数年かけて現在の場所(エル・カンピーリョ村)に移築されたという経緯がある。当初、建物の平面図はラテン十字の形状であったが、11世紀以降側面の身廊が追加されて現在の聖堂の形になった。内部の装飾では、西ゴート様式の動植物や聖書の場面(ダニエルとライオンの穴、イサクの犠牲など)をモチーフとした柱頭彫刻が残っている
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ここには2002年9月と2005年9月の2回訪れた。教会のあるエル・カンピーリョ村は、サモラ市街地からポルトガルの町ブラガンサへ向かうN-122道路の途中にある。N-122から細い道沿いに車を走らせると、やや起伏はあるものの高い木や建物がほとんどないため、スペインらしい荒涼とした風景でとても見通しがよい。
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村に着いてやっと昔ながらの家屋が点在するようになるので、迷うことはないと思う。教会は村のちょっと奥に入った端のほうに建っているが、人に会うことはなかった。建物は他から移築したものなので、広々としたきれいな場所にある。内部を見たければ、時間に注意が必要で、3月から9月までは月曜除く毎日10時~13時と17時~20時、10月から12月までは金土曜10時~14時と16時半~18時半、日曜10時~14時までとなっていた。2002年に始めて訪れたときは、たまたま時間外だったので内部は見られなかったが、3年後の2回目の訪問でようやく見ることが叶った。
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