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【青森県】キリストの墓!?

場所:青森県三戸郡新郷村戸来月野
時代:不明

キリストの里公園入口
現地の案内板

ここを訪れたのは2020年11月なので、まだコロナ禍によって旅行する人が少ない時期でした。前に「日本中央の碑歴史公園」について書きましたが、この後に訪れたのがこの「キリストの墓」でした。新郷村は十和田湖と八戸市の間くらいの山間にある小さな村で、出会う車は少なかったのですが、田舎特有の曲がりくねった道路が所々細くなっていてなかなか運転しづらい道でした。

左:十來塚 (キリストの墓)、右:十代塚 (イスキリの墓)

一般常識では、かのイエス・キリストの墓が日本にあるなんて誰も信じないだろうし、敬虔なクリスチャンからすればキリスト教への冒涜だと思うかもしれません。その上この地にはキリストの弟の、イスキリという人の墓だというものまであります。でも新興宗教なのかわかりませんが信じている人はいるもので、ここを訪れたとき墓の傍らで数人の女性が何か呪文のようなものを唱えて、激しく泣きわめいているような、トランス状態になって祈っているのを目撃しました。歴史上キリストといえばちょうど2000年も前の話ですが、ここ新郷村でそもそもこのような話がでたのは、そんな遠い昔ではなく昭和10年のことだそうです。一般的にはキリストの墓といえばエルサレムの聖墳墓教会か、同じエルサレムにある園の墓とされていますが、実は日本だけでなくインドのカシミール地方にも、墓とされているものがあるそうです。
キリスト来日の真偽はともかく、実は日本各地にユダヤ由来のものではないかと思われる痕跡がいくつも残っていて、離散して東へ向かった古代ユダヤ人が最後にたどり着いたのが日本だったのではないかと思われる節があります。現代の考古学界ではトンデモ説としてほとんど無視されていますが、将来的にはもしかしたら何か証拠が発見されるかもと期待しています。現に東北大学のT先生のように真面目に研究されている学者もいらっしゃいますし、著書を読んでみるとなるほどと納得する部分も多いです。この場所新郷村戸来(へらい)という地名も、ヘブライが由来となっているのではといったような、この村に残る数々のユダヤとの類似点も、もしかしたら遙か昔大陸から日本へ渡ってきた渡来人のなかに、例えばネストリウス派キリスト教徒のようなユダヤ人がいたのかもしれません。

伝承館と当地の伝統的な屋内の展示物
イスラエル大使館寄贈の石板とエルサレムの石板 (左上の白い石部分)

現在この新郷村ではキリスト兄弟の墓だけでなく、当地の言い伝えや風習などを紹介する伝承館が建てられており、キリストの里公園として青森の片田舎の村おこしのためのロマンあふれる、B級グルメならぬB級観光名所になっています。墓にはイスラエル大使館も興味を持っていたようで、当時の駐日大使コーヘン氏の名が刻まれたものとエルサレムから運ばれた白い石板があります。また付近には今回は行きませんでしたが、古代の巨石文明の名残の「大石神ピラミッド」もあります。日本中央の碑もキリストの墓も正式な歴史とは認められていませんが、こんな伝説が多く残る青森県はなかなか魅力的ですね。


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