arcelto LLC./ 畑澤 幸子 <サステナビリティ分野のブランディング&PR>

認知拡大のための仕組み作りと、心に残るブランドストーリーを構築することを生業にしています。ライフスタイル、ESGやSDGs、M&Aの広報・PR・ブランディングが主戦場。

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最近の記事

社会に向けたPRとブランディング戦略 【toS コミュニケーション】

近年、企業活動においては、従来の「BtoB(企業間取引)」や「BtoC(企業と消費者の取引)」という枠組みを超えて、社会全体を対象とした「BtoS(企業と社会全体の関係)」を意識することが重要になってきました。その理由は、企業のステークホルダー(利害関係者)が、従来の株主や顧客だけでなく、社会全体に広がってきたためです。 企業とステークホルダーの関係性の変化 世界経済フォーラム(ダボス会議)では、「ステークホルダーがつくる、持続可能で結束した世界」というテーマが掲げられて

    • 広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.5

      職種ごとに、なんとなく性格の分類はできると思っています。長年、事業会社と代理店で経験を積んできて、広報PRの方を多く見てきました。もちろん事業会社と代理店は全然違う業種なのですが、それでも広報を選ぶということは共通しています。 企業が「広報PR」という新しい力を加える時、どうすれば正しいマッチングができるのかはわからないということはよくあることだと思います。ただ問題が一つあって、広報・PRは、本質的にはよくわかっていないのに、わかったような気になりやすい職種のように思います

      • 広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.4

        中小企業では広報PRを兼任で配置されているところもあるかと思います。その一方で、フリーランスという働き方が広がり、外注を考えている企業もあるかと思います。 そもそも、広報に求められる役割は企業によって異なることが多いため、正社員でも企業と候補者のマッチングが難しく、業務委託となるとさらに考えなければならない要素が増えます。それは、仕事量が流動的であることと、業務内容も上流から下流まであることに起因しています。 また、広報PRはコミュニケーション能力が高く、愛想が良い人も多

        • 広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.3

          プレスリリースのライティングを外注している企業の中には、価格の幅が広く、誰に依頼すれば良いか迷う企業もいらっしゃるかと思います。その一方AIにだって書けるものだから社内の誰かが書いてもいい、という認識を持つ企業もあるかと思います。 またここ数年、プレスリリースの役割も変わってきました。 以前は記者や編集者など、メディアに渡すための資料でしたが、今はオウンドメディアコンテンツを目的にしている企業もあるのではないでしょうか。 ちょっと裏の話をします。 私は以前、世界に支社を持

        マガジン

        • 広報・PRを外注するときのポイント
          5本
        • メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.1-4
          4本
        • AIはPRの仕事を凌駕するのか? VOL.1-4
          4本

        記事

          広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.2

          発表案件においても、ミスマッチが多いように感じます。企業側からも広報PR側からも不満を聞くことが多い案件です。 本来は、メディア露出が容易な案件なのか、そうでない場合はどうすれば良いのか、またメディア露出が見込める場合、それを最大限に活かせるか、といった点を冷静に考え、双方ともに進める必要があります。しかし、これらの検討過程が省かれたり、共有されていないことが主な問題のように思います。 2.製品やサービスのローンチ、契約締結の発表が予定されている製品やサービスのローンチや

          広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.2

          広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.1

          フリーランス広報PRはレッドオーシャンとも言える状況で、さらにさまざまな広報PR職の案件があるのに、企業側が満足しているという話をあまり聞きません。 ミスマッチの原因を考えると、 発注側にPRの知識がない、もしくはなんとなくわかっている程度の知識 受注側ができないことをできると言ってる 発注側と受注側の意識の差がある などなど。他にもあると思いますが、ミスマッチを減らすべくケースごとに発注側企業がフリーランス広報PRへ確認するポイントをまとめてみました。 VOl.

          広報・PRを外注するときのポイント<企業がビジネス相性を見極める質問集つき> VOL.1

          ジャニーズ事務所の記者会見問題をPR会社出身の立場で分析してみます

          PRとは全く関係のない人たちとの会話でも、ジャニーズの記者会見の件は話題として持ち上がります。記者会見、PR会社、NGリストなどなど。多くの人にとって、聞いた事はあって概念は理解している言葉だけど、誰が何がどうすればよかったのか、正解がわからないといったところでしょうか。 あくまでも個人の意見で、先に私の結論を申し上げてしまうと、「ジャニーズ事務所は明かに変わった」ことを表現しなければならなかったのに、依然として圧力体質で、変わっていないことをプレゼンしてしまったようなもの

          ジャニーズ事務所の記者会見問題をPR会社出身の立場で分析してみます

          アルセル・ト 概要

          ご挨拶 アルセル・ト合同会社(英語表記:arcelto LLC、以下、アルセル・ト)は企業の付加価値を高めるための、ブランディングや広報・PR等のコミュニケーションソリューションを提供する企業です。 ESGやサステナビリティブームの潮流の中で多くの企業をPRやブランディングでサポートしてきましたが、一概に言えることとして、この分野における理解度が必ずしも高いわけでない様子を目の当たりにしてきました。例えば、経営陣が取材を受ける際に自分の言葉として咀嚼して発信することや、社

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.4 広報・PR編

          立場は違えど、課題は同じということは世の中によくあること。これまでのメディア編と企業編で表裏一体という言葉が思い浮かんだのですが、もう一つ私が見てきた風景があります。それが同業、広報、PR担当者です。 1. 人手不足メディア側にも企業側にも、専門的にESG、SDGsを担当する人は少ない傾向がありますが、それと同様に広報、PRでも不足している分野でもあります。 そもそもの人材難に加え、「企業が発信したい内容を発信する」=広告向きの内容が多く、 広告のような内容を無料で掲載

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.4 広報・PR編

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.3 企業編

          ある企業の役員に、取材にいらっしゃる記者情報をブリーフィングしている時、その記者が女性かつ入社年から30代の記者と推測し言われた言葉があります。 「え、おねえちゃんが来るの?」 この役員は、男性かつ40代後半以降の記者を優遇される方でした。クライアントの偉い人との議論を避けるため、その理由を深く尋ねたことはありませんが、女性と仕事で対等に話をするのが苦手なのは経験上わかっていました。 前回のメディア編でも書いた通り、全ての人がSDGsやESGの考え方に心底賛成しているわ

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.3 企業編

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.2 メディア編

          2020年2月、横浜に寄港していたダイヤモンド・プリンセス号に乗船していた乗客がCOVID-19(コロナ)に集団感染し、多くの人がパンデミックの始まりを認識しました。 ただこの時は、これがすぐに収束するものなのか、それとも長引くものなのかわからなかったものの、翌3月には東京オリンピック・パラリンピック2020の延期が決まり、多くの企業、メディアが混乱の渦中に入ることになりました。人々の暮らしも、外出を控えざるを得ない状況となり、外食産業や旅行産業は大いに打撃を受け、アパレル

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.2 メディア編

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.1 プロローグ

          日本はESGにおいて、世界に大きな遅れをとっている ESGに興味がある方なら、一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか? 責任投資原則(PRI: Principles for Responsible Investment)は、2006年に当時のアナン国連事務総長が提唱したイニシアティブで、投資家が財産を運用する際に、社会的・環境的な側面や持続可能性に焦点を当てる考え方です。 ただ、実際にESGという言葉に触れるようになったのは、2006年頃ではなくつい数年前のような

          メディア・企業・広報 サステナブル狂想曲 VOL.1 プロローグ

          AIはPRの仕事を凌駕するのか? VOL.4

          ブルーワーカーの仕事より、ホワイトワーカーの仕事が先にAIに置き換えられる その言葉に現実味を抱いたところで、総論に入ります。 実験編では、プレスリリース、メディアリスト、戦略立案、メディアFAQをChatGPTで作成していますので、興味がある方はそちらもチェックしてみてくださいね。 さて、このシリーズの完結編となる今回はこれらの4項目から見える特徴を分析し、全体的な傾向を考え、今後どのように広報やPRの方々がAIに影響されていくのか考えてていきたいと思っていました。ただ

          AIはPRの仕事を凌駕するのか? VOL.3

          「消滅しつつあるホワイトカラーの仕事」 「ホワイトカラーはChatGPTに脅威を覚えよ」 アメリカのコンサルティングファームの大規模レイオフの記事は、これまでどこか他人事として捉えていたAIが、近いうちに他人ではなく自分へ影響を及ぼしてくるのでは?と感じた方も多かったのではないでしょうか? 日本は雇用に関する法律もありレイオフはアメリカほど簡単には出来ませんが、何か意味や原因などがあるはずです。先駆者から学べることは学び、備えられることがあれば備えたいと思いました。 こ

          AIはPRの仕事を凌駕するのか? VOL.2

          「AIにはバイアスがないんだよ」 最近ジャーナリストの方と話しをしている中で出てきた言葉ですが、人間とAIの違いを浮き彫りにする一言だな、と瞬時に思いました。 ChatGPTが要約した記事と、編集プロダクションの人間が要約した記事、どちらの方が良い文章なのか、数名の人間(記者やジャーナリストなどのプロフェッショナル職の方)が比較したところ、全員一致でChatGPTが要約した文章の方が読み易くて、うまく要約されていると答えたいうことでした。 より詳しく聞いたところ、話し手が

          AIはPRの仕事を凌駕するのか? VOL.1

          記者やジャーナリスト、PRや広報職の方々と話す機会がありますが、最近はAIの急激な進化による仕事を奪われる可能性について話し合うことが増えています。最近ホットなこの話題について、独自の目線で語ります。 まず結論から言うと、PRや広報の一部の仕事が置き換わることがあっても、完全にはなくならない仕事だと考えています。 人間は感情や思考、価値観など多彩な要素を持った複雑な生き物です。AIは蓄積された膨大なデータを瞬時に分析して、そこから何かをアウトプットするという点では、人間よ