60歳からのマイホーム「リ・バース60」のご紹介!
みなさまこんにちは!お住まいのコンサルタント、(株)アルカンシェルホームの岩﨑です。
今日は、ご高齢者の方のマイホームについてご紹介します。
近年、ご高齢者の方が年々増加しており、60歳を過ぎたお一人暮らしの方で、賃貸住宅にお住まいの方が増えてきました。
ご高齢者の方にとっては、賃貸住まいはお気持ちの面でのご不安や、ご生活上のリスクも実はいろいろと多いです…。
■ご高齢者の方の賃貸住まいの場合のリスクについて
ご高齢者の方が賃貸住まいを続ける場合、たびたびニュースにもなりますが、いろいろなリスクがあります…。
①オーナーからの要請で退去することになった場合、次の賃貸住宅の契約ができない!
賃貸住宅は、どうしても大家さんの家を借りていることから、退去せざるを得ないケースがあります。
特に、アパートなどが古くなって建替えする場合などで、退去を迫られることがあります。
普通は、次の賃貸を探せばよいのですが…
高齢者の方は、新しく賃貸の契約をしようとしても、審査が通らなかったり、大家さんが契約を拒否することで、契約ができないことがかなりあります。
また、新しく賃貸を借りるときに、「保証人を2人以上」要求されることも多いです。お子様に迷惑がかかったり、お子様と疎遠となっている高齢者の方にとっては、実質的には賃貸住宅を借りることができないことになってしまいます…。
②火災や、地震などの災害時に助け合える環境にない
賃貸のアパートなどでは、世帯数も少なく、入居者同士が仲良しになることは少ないです…。
なので、火災が起きたときや、地震などの災害時に、入居者同士が助け合える環境になく、高齢者の方は自分で自分を守らなければなりません。
とてもシビアなことだと思います…。
③木造のアパートでは、居住性がどうしても低い
高齢者の方々は、年金収入で家賃も賄わねばならず、どうしても賃料の安い木造アパートに長く住んでいるケースが多いです。
その場合、どうしても断熱性能が悪くなるため、冬は凍えるように寒く、夏は暑さで大変というご生活になりがちです。
また、地震などにも強くないケースも多いため、箪笥が倒れてきてお怪我をするなどの危険も潜んでいます。
■高齢者の方にも、マイホームは必要!高齢者の方専用の住宅ローン「リ・バース60」で終の棲家を手に入れましょう!
上記のようなリスク、特に高齢者の方は新たに賃貸住宅を借りることができないことは、今や社会的な問題になっていると言えます。
それを解決するために…
高齢者の方専用の住宅ローンがあります!それが「リ・バース60」です。
これは、「住宅金融支援機構」(昔の金融公庫)が主催する住宅ローンです。
誤解を恐れずに言いますと、公的融資に近いローンなので、安心感が高いです。
簡単に概要をご説明しますと…
①ご利用いただける方の年齢…「60歳以上!」
なんと、原則として60歳以上の年齢の方が融資を受けることができます。上限はありません!
②年金の収入だけの方でもOK!
特にお仕事をしていなくても、ご収入として公的年金の受給を受けていればOKです!
ただし…
「ご年収に応じて借りることができる金額が決まる」
ので、年金のみのご収入の方は、あまり高額な融資はうけることができないです。
この点は、「借り入れできる金額に応じた価格の物件を選ぶ」ことでクリアーできます!
③保証人が不要!
ご高齢者の方は、お子様と疎遠であったり、お子様にご迷惑をかけたくないご希望の方が多いです。
このリ・バース60は、保証人が不要の住宅ローンなので、お子様にご迷惑がかかることはありません。ご自身の判断でマイホームを購入できます。
④月々のご返済は、金利負担分だけで良い!
この点が一般のローンと違うところです。
普通は毎月のご返済は、「元金」+「金利」の合計額を支払いますが、「リ・バース60」は、ご本人が亡くなるまで、お支払いは「金利」の分だけ支払えばよいです。
お支払いの例としては…
(例1)1000万円のローン、金利3.565%のとき
→ 月々29,708円
(例2)500万円のローン、金利3.565%のとき
→ 月々14,854円
となります。これならば、賃貸アパートのお家賃に比べても、とてもご家計が楽になります。
年金のご収入しかない方でも、老後を安心してお住まい頂くことができますね。
⑤ご返済中に本人が亡くなられた場合でも、住宅ローンがお子様や相続人に引き継がれることがありません!
普通の住宅ローンでは、「団体信用生命保険」が付くため、返済中に本人が死亡した場合、生命保険でローンが完済されるしくみです。
それに対して、「リ・バース60」は、結果的には同じですが、しくみがちょっと違います。
「リ・バース60」の場合、融資を受けた本人が死亡した場合、基本的には「その住宅を金融機関が売却することで貸したお金を回収します」。
つまり…
高齢者の方が購入したマイホームは、お子様などに相続することはできません。
半面、高齢者の方が組んだ住宅ローンもまた、お子様などに引き継がれることもありません。
あくまでも、自分が住むためのローンなので、資産は残せませんが、誰にも迷惑が掛からない仕組みになっています。
この融資の仕組みを、「ノンリコースローン」と言います。
結果として、ご自身に年金収入があれば、それに比例した金額で融資を受けることができ、保証人も不要で、自分の終の棲家をてにすることができる
というわけですね!
■どんな物件がおすすめ?について
この「リ・バース60」を利用する場合、高齢者の方が例えばおひとりで暮らすケースでは、あまり高額なローンを組むことは避けたい方が多いと思います。
その場合におすすめなのは…
①中古の公団分譲住宅
②中古の分譲マンション(築40年前後のもの)で、1K~2Kのもの
になります。
そしてエリアにもよるものの…
物件価格が200万円台~300万台の物件はかなりあります!
そして、中古の公団分譲住宅や、中古の分譲マンション(築40年前後のもの)は、世帯数も多く、入居者の方も同じような高齢者の方が多いです。
その場合、ご近所の方とのお付き合いもしやすいでしょうし、世帯数が多い集合住宅は、災害時にも入居者間で助け合いができます。
また、敷地も広い物件が多いので、災害時に建物の外に避難することができたり、支援物資の備蓄のスペースも確保できます。
なにより、分譲住宅は、原則として鉄筋コンクリート造なので、木造アパートに比べ、火災になりにくく地震にも強い上、冬の寒さや夏の暑さもかなり緩和できるはずです。
よって、高齢者の方のマイホームの購入方法として…
物件価格が200~300万円台の公団分譲住宅や中古マンションを、「リ・バース60」で購入する
という方法はかなり有力です!
■「リ・バース60」のご注意事項
ただし、そんな「リ・バース60」も、ご注意点がいくつかあります。
①現行法では、旧耐震の物件は融資してくれない可能性が高い
旧耐震の物件とは、平たく言いますと昭和56年(1981年)5月以前に建築された物件のことです。
つまり、古すぎるとダメということですね…。
②担保評価の60%までの融資という基準があるケースが多い
つまり、500万円の物件であれば、500×60%=300万円までの融資で、残りの200万円は現金が必要という審査基準があるケースが多いです。
ただ、残りの200万円を別途の融資を受ける方法も考えられますので、その点はどうにかする方法はありそうです。
③基本的に金利は変動金利。
リ・バース60の金利は、変動金利となるので、金利が上昇した場合に毎月のご返済が上がるリスクがあります。
でも、本来であれば、自己資金0円での融資の道筋がある方が望ましいですし、旧耐震の物件でも融資をしてくれる方が、物件価格が安くなるので、借りる金額が少なくて済むことからより望ましいわけです。
また、高齢者保護の観点からすれば、固定金利であることの方がより良いわけですね。
■注目の新しい「リ・バース60」(買取型)が、2025年1月に導入されます!
上記のような問題がある「リ・バース60」ですが、住宅金融支援機構では、2025年1月に「固定金利を前提としたリ・バース60」を導入することが決まっています!
この新しい「リ・バース60」の内容がどのようになるかは、具体的には、窓口金融機関がどのような融資条件にするかによるので、細かいことは2025年1月にわかってきます。
自己資金0円でも借り入れができたり、築年数にかかわらず融資をしてくれるような内容であれば、ほとんどの高齢者の方が、なんらかのマイホームを手にすることができることになります。
どの程度期待に沿うプランになってくれるのか…
期待しながら発表を待ちたいと思います。
詳細が決まってきましたら、またご報告しますね。
一人暮らしの高齢者の方でも、安心して老後の生活ができるような住宅ローンが実現すれば、高齢化社会での大きな救済策となるので、是非頑張ってほしいですね!
今日はこのへんで~(^^♪