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自然共生型土木作業

土木作業といえば、山を切り開き、谷を埋め、道なき道を作ることが現代土木の真骨頂と言えると思います。
戦後復興の象徴として世界でも抜きん出て道路に投資してきたのが日本です。

現代に逆行する?

福島県では「歩く県道事業」というものがあります。

西会津町においては、かつて新潟から会津若松をつなぐ越後街道というものがありました。その中で西会津町と会津坂下町の境に位置する「束松峠(たばねまつとおげ)」と言われ場所が、あります。
かつては、多くの人が行き来した場所も自動車の時代になりバイパスができて、今では藪と化しています。
そこを歩く県道事業を活用してほぼ手作業で、伝統工法により復旧し、観光資源として活用しようという取り組みが3年前から行われています。
昨年は、崩落箇所を丸太を組み土嚢を敷き詰め、軽トラが通れるほどにまで修復しました。

今日の作業は、本格工事の前作業として、作業箇所までの刈り払い作業を行いました。
総勢15名以上が集まり、およそ2時間で目標の箇所まで到着しました。
人と人とがつなぐ道。
ただ単に人が通るだけの道ではなく、歴史も想いも時間を超えて現代に残していけるようにしていきたいと思います。

歴史文化基本構想のひとつ

町では、歴史文化基本構想という、歴史文化を活用していこうという枠組みがあります。歴史は、冊子でパラパラとめくるものではなく、体感できるもの、資源となるもの、産業となるものなど町の骨格となっているものです。
地域のなかで歴史文化が息づく環境こそが、真に地域を誇りに思える環境につながると思います。
真の持続可能な地域社会を築く上では、原点を改めて見つめていく必要があると考えます。


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