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廃棄42㌧も!~ブロッコリーの茎でサスティナブルアイス
JAあいち経済連は8月30日、廃棄されてきたブロッコリーの茎を使ったサスティナブルなアイスを共同開発したと発表しました。
ブロッコリーは、全て食べることができる野菜ですが、市場には主に蕾が集まった房の部分(花蕾)が出荷されています。固い茎の部分は切り落とされ、廃棄されることが多い「ざんねんな野菜」のひとつでした。
JAあいち経済連も消費者のニーズに応じて、「簡便・時短」をコンセプトに、花蕾のみを袋詰めにして、一口サイズにカットしたブロッコリーを販売していました。
このため、担当者の説明では、愛知県内だけでも1シーズンで推計42㌧が廃棄されているそうです。
今回、共同開発したのは、オフィスにサラダや総菜を置くビジネスを展開する「KOMPEITO」(本社・東京都品川区)です。廃棄は野菜の有効活用により、持続可能な開発目標を意識した商品の企画・開発に取り組んでいます。ブロッコリーにちゃむ黙したのは、廃棄されている茎部分も甘くて栄養価が高いからです。
商品名は「サスティナブルアイス」。アイスミルクの成分は、愛知県産ブロッコリーの茎が約20%で、北海道産の牛乳と生クリーム、北海道産の甜菜を原料にした砂糖を使っています。着色料は使わなくても、ブロッコリーの茎の淡い緑に仕上がっています。
JAグループ愛知の記者会で試食しました。ほんのりとブロッコリーの味がして、見た目も涼やかな緑です。
発売が9月で残暑厳しいこともあって、アイスを選択したそうです。開発者は、野菜入りのデザートなので、罪悪感はないという点も強調しています。
JAあいち経済連が、サスティナブルアイス用に提供する茎は、まだ30㌕。小さな一歩ですが、こうした廃棄野菜の活用が広がる一歩でもあります。
わが家ではブロッコリーの茎までいただきます。家人いわく。「ブロッコリーの茎だけ袋詰めにして、花蕾より安く販売したら売れると思うよ」。
ブロッコリーの茎を使ったサスティナブルアイスは、KOMPEITOと契約した企業でしか出会えませんが、心配ご無用。家庭でぜひ、甘くて栄養価もあるブロッコリーの茎を食卓の「逸品」に加えてみてください。袋入りの茎が発売されることを期待して。
(2023年8月30日)
写真は農政ジャーナリスト西村公秀撮影©aratamakimihide