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「なぜ?」は子どもを追い詰める

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 「心」を整えるときに西洋は「言葉」を用いる、と聞きました。
セラピーやカウンセリングはまさに「言葉」で「心」を整えようとする手法です。
 東洋は、と言えば「姿勢」や「動き」で「心」を整える、という考え方があります。
武道や華道、茶道などは「型」や「姿勢」を重んじます
 どちらが良いとか優れている、ということではありません。そういう傾向ってあるよねって事です。

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 自分の気持ちを言語化する。最近よく聞く言葉。確かに自分の気持ちを突き詰めて言語化すると、それまで曖昧模糊(あいまいもこ)としていた自分の本当の欲求や願望、本当は嫌だと思っていたこと、蓋をしていた気持ちに気づける瞬間があります。
「そっか、私ってこんなふうに思っていたんだ」
と改めて認識したり、理解したり出来ます。
時に霧が晴れたようにスッキリすることも。

赤ちゃんに言葉をかける時、
「お散歩楽しいね」
「ご飯美味しいね」
などのポジティブな言葉だけでなく
「眠くてイライラするね」
「お腹が空いて泣きたいよね」
などのネガティブなワードも一緒に教えてあげると、赤ちゃんは
『訳わかんないけどムッキーっ』
みたいな気持ちにも「イライラする」という単語が当てはまる事を徐々に知り、それこそ気持ちが言語化されて落ち着く、と聞いた事があります。
#本当かな、本当っぽいけど

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 ある日の一コマ。友達を叩いた子が先生に問い詰められている。
「なんでそうしたの?」
「ちゃんと言葉で言いなさい」
、、、難しいなぁ、と思います。「言葉」で説明、出来るかなぁ。
「手を出す前に言葉で言えばいい」
それが出来たら苦労しないよね。頭で考えるより先に手が出たんだもんね。

 大人でも自分の気持ちを言葉にするのは難しいのに、子どもにはもっと難しいだろうと思います。それこそ
「ムカついたから」
「イライラしたから」
という簡単な言葉でしか言えないことも多くあるでしょう。
#私はいまだにそんな理由しか出てこない時がある

 発達凸凹ちゃんは「コミュニケーションがうまく取れない」「衝動性がある」「感覚過敏あるいは鈍魔」などなど、共通してみられる特徴がいくつかあります。
 そもそも、手を出してしまう根本的な理由は発達の特性によるものかもしれない。それなら手が出てしまった理由を「言葉」で説明させるのはあまり意味がないのでは?それどころか、本人を追い詰めることにならないかな?

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 子どもの衝動性を考える時、原始反射の一つである「モロー反射」を思い出します。別名「警報反射」とも言います。
この反射(本能)が強く残っていると、少しの刺激で「Fight(ファイト・戦う)」もしくは「Flight(フライト・逃げる)」「Freeze(フリーズ・固まる)」という「3つのF」が反応として出やすいと言われています。
 『脳幹を鍛えれば子どもの才能は伸びる』という本を書かれたスクエアクリニックの本間ドクターは
「発達障害の子どもは定型発達の子に比べて約17倍も原始反射が残っている」
と仰っています。

 発達のつまずきで衝動性が抑えられないなら、それを軽減させる方法を試してみるのも1つです。もしかしたら効果がないかもしれない。あるかもしれない。そう考えてビジョントレーニングの有効性をやっぱり広めていきたい今日この頃です。
 これは「言葉」ではなく「動き」で心を整える、に近いかな。

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 先日、ビジョントレーニングのワークショップを開催しました。ほんの入門編ではありましたが、参加して下さった皆さんがとても熱心に聴いてくださり、質問も沢山出てやっぱり定期的にお伝えしていきたいなぁと思った次第。

 次はビジョントレーニングの初級講座を開催します。子どもの発達の順番や視覚機能の重要性はわかったけれど、じゃぁ、実際にどんな事が我が子に、もしくは支援している子に起きているのか、どこに躓いているのか、どんなトレーニング方法があるのか、支援の方法を含めてお話しする講座です。ご興味あれば、、、。

 そんな話もまた今度。






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