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自分で貯める自分の為

自分のために生きる、こう書くと横暴に見えるけれど、少し優しく、吐息を混ぜて呟くように、一人でいるときに唱えると、ふっと気持ちが軽くなるような、個としての自分が圧倒的多数に囲まれた世界から、階段一段分だけ際立つような、そんな気分になれる、何も傲慢になっていいなんて言ってない、ただ人として人とまじわって生きていると、たまに自分の行為が何を基準にしているのかハッキリしなくなってくる、勉強するのは学位を取るため?社会に認められるため?学徒としての探究心?遊びに出かけるのは友達のため?友達と話すため?トモダチを保つため?バイトするのはお金のため?そのお金でごはんを食べるため?買い物するため?何かに向けて貯めるため?
どんどんタメが積み重なっていくと、軸がぶれてくる、右に傾き左に傾き、縦に伸び横に伸び一目では一体何が支えているのか見えなくなる、増え続けるそれを見つめながら何故増やしているのかわからなくなる、そんなとき、誰にも見つからないように、少し口元を緩めて、呟く、しっかりと一度、核心に触れる、人生とは人と生きるより先に生きる人であるべきだ、自分のために生きる、見失わずに生きる。

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