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アタック25復活!とその行方。

 これは朗報。昨年秋に終了した『アタック25』が復活と相成った。

 視聴者参加型クイズ番組がほぼ絶滅状態になったという悲しみの呟きは多かったし、当時から「せめてBSにでも枠を移して再開できないものか」「ラスト問題の答えが『エピローグ』で、沖縄リゾート挑戦権獲得の答えが『始皇帝』なのは意味ありげだな」という声もチラホラあったが、めでたく実現しました。タイムショックのように特番で復活、てのも想像しましたが、まさか半年で再びレギュラー放送として帰ってくるとは。

 復活の裏には、同番組のスポンサーだったジャパネットがBS放送局を開設するにあたっての狙いもあるようですね。

「新規参入局は開局してもコンテンツがないから、アタック25のようなコンテンツが欲しい。今回のパターンが成功すれば、BS局にお金を出してもらって、泣く泣く終わった名物番組が次々と掘り起こされる可能性もあります」(当該記事より)

 もともとジャパネットはCSで通販専門チャンネルを2001年から始めていて、昨年にBS開局に伴い終了させたばかり。かれこれ20年も独自にチャンネルを持ち専用スタジオもあるほどですから、放送のノウハウは十分あるでしょう。しかし通販だけではない総合情報チャンネルとなればその内容が重要に。一から作るのは容易ではありません。
 そうなると「番組を引き継ぐ」のはまずその視聴者を引き込めるので美味しい話です。アタック25も末期の視聴率は5~6%なれど、終了を惜しむ声の多さからして「日曜昼の定番」となってたのは事実。視聴者層も40~50代と高めで、これはTV通販を利用する年齢層とも被ります。もっともテレビ通販の利用は中高年層の女性が多いというデータもありますが、クイズ愛好者は老若男女無関係ですし、それらを取り込める可能性もあります。
 ましてや通販で常に視聴者と繋がっている放送局と、視聴者参加型番組は相性も良さそうです。局の公式アプリで出場応募や優勝者予想だけでなく、問題投稿まで実施予定とするあたり「より視聴者と繋がる」のを目指しているのが分かりますね。

 気になるのは放送枠が1時間に拡大されること。30分ゆえのスピーディな展開もアタック25の見どころだったので、どう繋ぐのでしょう。間延びさせては面白くないでしょうし「流れを踏襲しながらも、さらに磨き上げた内容でお届けいたします」の一言からして、また新しい問題形式を用意するのかもしれません。そこに視聴者との連携が生きるのかも。これは始まってみないと分かりませんね。
 おまけに放送時間枠は、奇しくも地上波からBS-TBSに場を移した『噂の!東京マガジン』と同じで、地上波だけでなくBSでもライバル関係に。こちらも視聴者の年齢層は高めとかなり被る点が多いです。となれば、より広くの世代を取り込めるかが鍵かもしれません。視聴しつつ見守っていきたいと思います。

 クイズといえばBSフジの『クイズ!脳ベルSHOW』も既に6年目の長寿番組に。復活した『アタック25』もそんな風に長く続いてほしいものです。

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