『キャプテンウルトラ』第16話「雷雨怪獣アメゴンあらわる!!」
水を操るからアメゴン。このド直球な名前に垢抜けなさを感じるものの、物語は前回のコメット怪獣ジャイアンにも劣らずしっかりとしてますね。脚本はメインライターの高久進氏です。
今回もキーパーソンは子供ですが、父母は考古学者で研究のためずっと留守番で一人ぼっちというのが話の肝。パパやママの仕事を理解こそしているけれど、孤独感は自分の中でどうしようも出来なかった。しかしそれゆえの感情がまさかの事態を生んでしまい、その責任をきちんと感じて受け止めている。この辺に、劇中では姿を見せていないが、考古学者の父母も決して研究一筋ではなく、我が子にちゃんと愛情を注ぎながら育ててきたのだと察しが付くのですね。この前提があるからこそ、たった一人でも立ち向かってやろうという少年の決意が活きてきます。
蘇った宇宙原人役は、東映特撮作品でおなじみの潮健児さん。この怪しさ満点の演技は流石ですね。後に仮面ライダーの地獄大使も演じてますが、氏のフィルモグラフィーを見てみると「怪人の人間態」という役も凄く多いんですね。この人が「怪人が人間に化けた姿」なら凄く納得してしまうような、それくらいの個性の方。今回も蘇った古代人役がハマってて○。そして話の結末もちゃんと少年に絡めさせて、納まるところに納めてて○でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?