グレンダイザーの海外人気と、その逆パターンを考える
昔から「フランスでは『UFOロボ・グレンダイザー』が国民的アニメと化している」と聴いてましたが、中東でも負けず劣らぬ人気を得ていたようで、とうとう巨大ロボ像を作るまでに至りました。
かくいう自分は『グレンダイザー』の世代でもなく再放送等で観る機会も無かったのでこれ以上はなんとも言えませんが、アチラの方々にはいろいろと刺さるものがあったのでしょうね。
アニメもそうですが、特撮でも「これが海外で大人気なの?!」と驚く機会もいくつか。フランスでは同じく『宇宙からのメッセージ銀河大戦』が『San Ku Kai』の題名でオンエアされ、日本よりも先に全話DVD化されるほど。聴いた話では「ブラジルでも1時間枠に2話分流していた」そうで。つまりポルトガル語版も作られていたらしく、調べてみたらスペイン語版OPも見つけたので、これで中南米をほぼカバーできる状態。そりゃ強い。
日本では元となった『宇宙からのメッセージ』がヒット作とは言えない成績に終わり、そのTV版である本作もやはり視聴率は伸び悩んだそうですが、それでも物語の前半・後半で繰り広げられる大河ドラマ的なストーリーは実に見ごたえのあるものでした。世界のどこかに、あの作品を「面白い」と評価する方が大勢いるのはなんとも嬉しい限りです。
他にもハワイでは『キカイダー01』、ブラジルでは『巨獣特捜ジャスピオン』がバカ受けしたという話もあり、日本での(現在における)知名度から見ると、海外では意外な作品が流行っているのだなぁ……
と考える一方で案外その逆、日本も世界からは「こういうのが日本人にはツボなのか」と思われてるフシもありそうですね。
例えば『サンダーバード』。これ日本だと特撮ファンどころか幾多のクリエイターにまで影響を及ぼしたほどですが、同時期にアメリカで売り込みをかけたものの反応は薄かったため、ほぼ英日でコアなファンを獲得している状況だと思われます。
一方そのアメリカで製作されたアニメ『チキチキマシン猛レース』も、本国より日本で頻繁に再放送された結果、そのたびにグッズが売れるため、製作元(ハンナ・バーベラ社)は定期的に日本から著作権料が入ることに不思議がっていたとかなんとか。
だから「どうしてフランスや中東で『グレンダイザー』が?」という日本人の疑問も、海外からすれば「それはこっちも同じなんだけどな……」てなるんでしょうかね。
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