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【ラジオ】アレコード備忘録・2021/12/08放送分

 今週もこの時間がやってきました。備忘録といいつつ話が脱線するのにはご勘弁の程を。

・「パンダの赤ちゃん/楠トシエ、杉並児童合唱団」

 伊集院さん曰く、アレコードではパンダ関連の曲だけでも13曲あり、そのうち「鳴き声入り」が5曲あるそうな。コレクターの人もどれだけパンダが好きなのやら……というか直感で「何か香ばしいぞ!」と思うのでしょうね。そういえば『魅惑のフェロモンレコード(著:みうらじゅん)』もそんなジャケ写をまとめた一冊で、何曲かはアレコードとしても紹介もされている。これはフェロモン買いと呼ぶべきか。
 話が逸れた。これも鳴き声入りだが、曲は割と普通。肝心の「パンダの鳴き声」も特別可愛いわけではない。ジャケ写も本物のパンダでなしにぬいぐるみの親子、しかしB面曲の題名が「なかよしパンダのぬいぐるみ」だから間違ってもないのだ。ゆえにユルさはあまり感じないかな。

・「とめてくれるなおっかさん/葉村エツ子」

 作曲はなんとすぎやまこういち。それだけでも十分だが、曲の内容が凄すぎる。
 解説の通り、題名の「とめてくれるなおっかさん」は 大学紛争の真っ只中に開催された東大駒場祭のキャッチコピー。当時の学生達が大学の運営や教育体制だけでなしに社会や政治全般への批判を高めていき、ピークに達したのがこの頃らしい。
 そんな体制批判を、お見合いなんて設定されても私は嫌です、自由に恋愛したいです、という女性の思いになぞらえる大胆さ。「お見合い=保守的」というイメージになっていた頃か。調べてみると、日本においてお見合い結婚と恋愛結婚の比率が逆転したのは60年代後半、つまり大学紛争のピークと重なるので、なぞらえるのもむべなるかな。
 「♪無理矢理に合わせても 私は裏から逃げ出すわ」。いろいろな意味で体制批判な一曲でした。

・「百年ぶりです/藤田かおり」

 お前何歳生きてんだ!とツッコみたくなる題名だが、先のフェロモンレコードにも『人生まだ半分/高島忠夫』という曲もある。ただリリース当時の高島さんは57歳。これはその先を行っている。
 本曲のリリースは1974年。その100年前は屯田兵制度が出来た年である。100年ぶりに北海道から帰ってきた人と会うのか(←違う
 そして曲の雰囲気もどこかおかしい。ユーミンの曲に合わせて海岸沿いを走っているようでいて、妙な色気を漂わせてるのは何なのだ。その上に「ハイサッサー」「ハァソレソレ」と合いの手まで入るのだから訳わからん。海岸沿いから途中で盆踊りに参加して、その後に車の中で凄くイチャイチャしてますよねコレ。もういいよ、二人で勝手にやってなさい。そんな曲でした。

 ……さて、来週放送分からいよいよ「あやしく輝くアレコード大賞2021」への企画がスタートする模様です。となれば、今年も決めましょう。
 「俺のアレコード大賞・2021」やります! 本家の結果発表後にnoteで公開します。お楽しみに。

 ではまた。

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