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セグウェイはなぜ消えた?

 『セグウェイ』はいつの間にか消えていた、その理由は? という動画です。実は米→2年前(2020年6月)をもって生産停止されていた。20年の間に米→英→米→中と買収され続け、売れたのは約14万台。何とも微妙な数字ですね。

 ジンジャーことセグウェイに対する期待値は高かったと記憶しています。とりわけアップル社が注目した結果、PC関連(特にMac製品への自虐)をネタにした漫画『電脳なをさん』でもしばしば登場するほど。ただ日本では道交法の関係で原付ではなく自動二輪、しかも公道走行時に必要となるナンバープレートや保安部品の取付けが難しいとされた結果、テーマパークや私有地といった限られた場所でしか運転できない乗り物と化しました。
 これだけ便利で面白そうな乗り物なんだから、日本の法律でももう少し柔軟に対応できればいいのになぁ、日本だけ取り残されるのか……と思ってましたが、日本どころか世界でもイマイチだったのですね。動画内にある通り「自転車だって高くても10万円位なのに、それ以下の速度しか出せない60万のセグウェイに手を出す人はいない」という指摘はもっともですし、それ以前に電動アシスト自転車がここまで普及している以上、積載能力等々で劣るセグウェイは「魅力的だったけど、実用性に欠けてた」のでしょう。

 セグウェイは一度だけですが乗ったことがあります。大洗でのイベント開催時(あんこう祭りか海楽フェスタ)に試乗体験コーナーがあって「これを乗りこなせたらさぞ面白いだろう」と思ってました。
 しかしいざ乗ってみると難しいのなんの。体重移動がそのまま車体の操作と連動しているので、まず車体上でバランスが取れないとダメ。自分の場合は乗った瞬間足元がふらつき「え、こんなに不安定な乗り物だったの?」と思えてしまった時点で「面白さ」が打ち砕かれてしまいました。その後の試乗体験はずっとおっかなびっくりなままで、結局
「乗りこなせれば便利だろうけど……」
 と首を捻っただけで終了。期待値”だけ”は高かった、のを実感する試乗となりました。

 そして今や電動キックボードが10万円代で買える時代。仕様だけ見ればほぼ原付ですが、セグウェイよりはるかに乗りやすそうですし車への積載も簡単。やはり扱いのシンプルさや実用性に勝るモノの方が選ばれますよね。
 だからセグウェイは趣旨や狙いこそ良かったけど、そうではなかった。難しいもんです。

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