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【ラジオ】アレコード備忘録・2021/07/28 放送分

 何日か前に「アレコードはまた来週」と書きましたが、この際だから過去にTwitter上で書いた感想に加筆修正して、こっちのnoteでまとめてみましょう。まずは先週分から。

・「アパニャー・ドン/ダーリア&ベニャミン」

 もともとは1983年にインドネシアでヒットした歌。A面が女性ソロ版で、そちらを歌ってるのがエウス・ダーリアさん。今回紹介されたのは男女デュエットのB面。
 調べたら、A面とB面では歌詞を微妙に変えてきてる。女性ソロの方は
「あの人の魅力って何?よく分からないけど何故か惹かれてしまうわ」
てな感じ。一方の男女デュエット版では
男「僕は君にメロメロだ、でもどうしてかな?」
女「私に惹かれるものがあるのかしら?」
 で、そのベニャミンさんの放つ「アパニャー・ドン!」の歌声が濃いこと濃いこと……と思ってたら、A面でもダーリアさんがやはりパワフルに「アパニャー・ドン!」と叫んでいた。そういう歌だったんかい!

・「三味線師ロンリー・ブルー/谷口美千代」

 音楽教室の先生に恋をした、というシチュエーションの曲ならいろいろありそうだが、悲恋を歌い上げるアイドル歌謡曲のノリで「三味線の師匠」てのは内容が渋すぎやしないか。あまりにもニッチさを感じ、まるで街中で人がやっと一人通れそうな道を見つけたような……
 と思っていたらなんとリリースから5年後、原田ゆかりのデビュー曲としてリメイクされていた。てことは全然埋もれた曲では無かったのだな。谷口さんはほとんど情報がないものの、原田ゆかりはその後フジテレビの『ものまね王座決定戦』の常連となり二度の優勝を経験している。なので歌声は実力派。

・「ラッパラララ神戸/ザ・シャデラックス」

 神戸まつり公式PRソング『神戸まつり音頭』のB面曲。催し自体が始まったのは1971年からだが、曲としてはもっと古くにリリースされたように聞こえる。バナナの皮で滑って転ぶという古典的なギャグをかましたり、ジャズ風の演奏といい全体的には50年代後半という印象。
 今から見れば70年代の入り口も50年代後半も同じ「昭和レトロ」かもしれないけど、ぶっちゃけ全然違いますからね。その10年ちょっとの間に前の東京オリンピックと大阪万国博を経験してるわけで、同じ昭和でも46年ではないなぁ、と。同年リリースの曲を挙げると『また逢う日まで』『雨の御堂筋』『おふくろさん』『よこはま・たそがれ』『さらば恋人』……それとは全然雰囲気が違う。
 とはいえ、ひょっとすると当時から既に「古さ」を狙って作ったのかもしれない。実は「神戸は昔ながらの港町でもあるんだよ~」というのをPRする曲だった、てのはさすがに考えすぎかしら。

 ……おや、曲一つでネタがいろいろ出てきて備忘録どころじゃなくなったぞ! いずれまた。

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