さらば651系・草津温泉への道
土曜朝に東京へ向かった目的は、仲間との旅行でした。
集合場所はここ上野駅。ということは北へ向かいますが、まずこの旅のお目当ては「列車」です。
この春に現役引退する車両に乗って、泊まりの観光をしよう。そんな我々の足となってくれるのは、
平成初期に「スーパーひたち」として投入され、常陸路から中通り、杜の街・仙台まで駆け抜けた在来線特急車両です。
そして旅の目的地はというと、
そう、草津なんですね……
群馬県民が一旦東京へ来て、また群馬へ観光しに行く。だったら途中乗車でいいじゃない、というお声もありましょうが、この列車が走る上野〜長野原草津口まで乗り倒す狙いなんですね。おまけに、
このグリーン車てのがまた。今月のダイヤ改正で特急草津が「草津・四万」に変わるうえ、新たに投入される車両にはグリーン車が付いてないのです。つまり草津温泉へ行くためにグリーン車へ乗れる最後の機会。車内放送によると「指定席は満席」。これはチケットを取ってくれた仲間に感謝しかありません。
上野から出発した列車は高崎線をひた走ります。上野・赤羽・浦和・大宮と、ここまでの停車駅を見ると快速アーバンと変わりませんが、その次は熊谷・高崎と一気に飛ばします。ここまでで約80分。新幹線ナシでも十分早い。昔はこんな在来線特急列車が山ほど走ってたのか。
高崎から列車は上越線へ入ります。新前橋・渋川と赤城山、榛名山を両方に観つつ疾走。
渋川からは吾妻線。ここから一気に山と崖が迫るところを縫うように走ります。途中の長いトンネルは八ッ場ダムの迂回ルート。そして上野から2時間20分ちょい、終点の長野原草津口へと到着です。
この駅に651系が来るのも見納めです。常磐路から上州路まで、長い間お疲れ様でした。
とはいえ、まだこれは旅の序盤。長野原草津口へ来たのですから、向かう場所はココでしょう。草津温泉です。
補助席まで使うくらいですからね……特急一編成分のお客さんならバス何台要るのやら。
旅はこれからです。